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教員を目指す塾生と綴るブログ教材ーVUCAな時代と〈学力〉形成【塾生編】ー

「鍛地頭-tanjito-」は〈ホンモノの教員〉 の育成を目指す私塾である。〈ホンモノの教員〉 の定義については,当私塾の公式サイトに散在するブログを参考にしていただきたい。ただし,その定義の一端を簡潔に披歴すれば,「教員としての資質・能力を磨く熱き〈教育愛〉に溢れ,当私塾の基本理念である「まずは,乳幼児・児童・生徒ありき」を無意識裡に体現する教員」のことである。つまり,〈利他性〉に富み,教員としての〈学力〉に長けた者のことだ。

「鍛地頭」とは文字どおり「地頭」を「鍛える」ことを意味している。「地頭」は鍛錬できるものだ。ただし,当私塾の述べる「地頭」は「総合的な人間力」を指している。この辺りの考え方も公式サイトのブログを参考にしていただきたい。

塾生たちは,毎日,「鍛地頭」に励んでいる。塾生の多くは本務者か教員を目指す者であり,学生は一人もいない。だから,学校や家庭等の仕事をわんさか抱えながら「鍛地頭」に励んでいる。並大抵の努力ではない。しかし,そこは「まずは,乳幼児・児童・生徒ありき」。努力を厭わない。

当私塾で1年から1年半ほど学べば,体得した教員としての〈学力〉の萌芽が見えてくる。今回,このnoteに登場するさくら先生(ニックネーム)もその一人だ。2才になった娘さんの育児と家事とを日々熟しながら,中学校の教員を目指し,当私塾で〈学力〉を身に付けてきた。

ある日,さくら先生は塾長の提案に快諾してくれた。「二人で協働して当私塾オリジナルのブログ教材を書こう!」という提案だ。彼女の〈学力〉を高めることがねらいでもあるが,そのブログが現職教員や教員を目指す方々に資するものとなれば幸いだ。

通常,当私塾では塾長がブログ教材を書いている(当私塾公式サイトを参照のこと)。しかし,これからは勢いのある塾生たちにもその機会を生かしてほしいと思う。自らの〈学び〉の深化を図り,眼前の,又はこれから出会うであろう児童生徒等に,その良質の〈学び〉を還元して欲しいからだ。

今回はその初回である。

塾長はさくら先生にある課題を課した。東京都の教員採用候補者選考(以下「教採」と表記)で出題される「論文問題」の体裁をお借りし,教採対策としてではなく,さくら先生自らの「資質・能力の三つの柱」をバランス良く磨くための論述を課したのである。したがって,問題文は塾長がオリジナルとして作成し,制限字数などは設けないことにした。その問題を次に記す。

問 あなたは生徒指導・保健指導部に所属している。年度初めの生徒指導・保健指導部会で,生徒指導主事から「委員会活動などにおいて,活動の反省会のときに,生徒に話し合いをさせても「楽しかった/楽しくなかった」や「できた/できなかった」としか意見が出ず,活動を十分に振り返り,見通しを持つことができなかった。」という報告が挙がっています。そこで,今年度,生徒指導・保健指導部として,『様々な集団での活動を通して,振り返りと見通しを持てる力を育てる。』を重点事項にしたいと思います。」と報告があった。部会終了後,生徒指導主事からあなたに,「先ほどの重点事項に基づいて,生徒指導・保健指導部の一員として,どのように指導に取り組んでいくか, 具体的に考える必要がありますね。」と話があった。

今回,このブログでは,さくら先生の初稿を掲載することにする。次回掲載予定である,11回もの塾長による指導とリライトを繰り返した,まだ未完(理論編のみ)ではあるが,第11稿と比較していただくためだ。さくら先生の奮闘振りと〈学力〉形成の一様相をご覧いただきたい。それがさくら先生のモティベーションを高め,教員としての〈学力〉をさらに高めることにつながればと願う。

それでは,さくら先生の初稿に移っていきたい。

さくら先生曰く。「初稿では論述内容以前の問題として,文が捻じれるなど,表現上の課題がありますね💦」――その辺りは初稿ということでご海容いただきたい(読者にお願い)。

【仮題】VUCAな時代と〈学力〉形成

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