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私がビール好きになった理由。ある暑い日の出来事。

それまでビールがキライだった。

まだ20代。お酒は好きだけど、好みはカクテル系の甘いもの中心。カルアミルクが大好きだった頃。みんな美味しいってビール飲むけど、その良さがちっとも理解出来なかった。

人からちょっともらって飲んでみるビールは、苦くてちっとも美味しくない。乾杯ビールとか楽しそうでたまに頼んでみたりもしたけど、好きじゃなかった。

喉越しっていうから、思い切ってグビッとやってみたこともある。でもオェッて感じで、うーん。よくわからない。何かいいのだろう?やっぱり甘くて美味しいカクテルが一番。

ビールは私の中でずっと謎の飲み物だった。

そんなある日の仕事帰り。会社の同僚とご飯を食べて帰ることになった。寄ったのは居酒屋ではなく、駅の中の定食屋。

その日は暑い日で、店内もたいして冷えていなかった。

定食と一緒に友達がビールを頼んだ。少し迷って、私もビールを頼んだ。まったく期待はしていなかった。

運ばれて来たのは、キンキンに冷えたグラスに注がれたビール。

さっそく「カンパーイ」

暑い日の、仕事終わりの、キンキンに冷えたグラスの、冷え冷えビール。

衝撃が走った。

えっ。こんなに美味しかったっけ?

グビグビ。

おいしいーーーーーい!

そこからすっかりビール好きになりましたとさ。

いやぁ、本当にあの日飲んだビールは最高に美味しかった。

またあの時に戻って乾杯したい。



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