たおえの戯言_生きてる人間は怖い。

マザコンと思われるかもしれないが、母親とは愚痴を聞いたり言い合ったりするほど仲がいい。そんな母から聞いた身体中の血液が一気に冷たくなるのを感じた話。

母のお友達...同じ法人で。母は地元の福祉・介護施設で働いており、その同僚の女性に起きた話。

その女性は、施設内の保育所で保育士さんとして働いており、ゆくゆくはお偉いさんになるものだと期待されていたと言う。

ところがある日のこと。その女性が何の前触れもなく当然退職したという。理由は体調不良によるもの。母はあれだけ忙しなく働いてる人が体がおかしくなったからって辞めるのはあり得ないといい、女性と連絡を取ったと言う。すると女性から退職した真意を聞き、俺はゾッとした。

元々勤務していた保育所は、所謂正規の保育所ではなく、施設内に併設されている職員専用の託児所のようなもので、ここを認可を下ろして正規の保育所にできるよう必死で働いたそうだ。保育所関連といえば、所謂仕事の責任度合いにも関わらず給与面や補償面は良くなく、人間関係や職場環境が悪く、職員の入れ替わりが激しいイメージを自分も持っており、ここも例外では無かった。最近では、新しい若手の保育士さんも来てくれたことから、それなりに忙しかったそうだ。

ある時、五十代ほど...女性や母と同年代ほどのおばさんが新しく入所した。その方は県内の精神病院に通った経歴がある、よく言う"訳あり"の方だった。人手が足りないと言うのもあったが、女性は「もし子供を見てもらう親の立場から見て、精神的に問題がある人に自分の子供を預けることはできるか?」と。目つきが明らかに健常者のものとは違うそのおばさん。結果的には採用されたそう。

だが、問題はここからだった。自分目線から言えば、"地雷系女"や"病み系女"の類ではないか、サイコパスの類ではないか?と何度も考えた。

このおばさんと母の同僚間で何があったのか知る由もないが、そのおばさんは根もない話を若手にばら撒きまくって自分の味方につけて、それを上層部に話をして、母の同僚を責め立てたという。そして、その後、職場の為に親身に尽くしてきた自分の身に振ってきたのは、職場からの酷い仕打ちだった。

別の部署への異動辞令。かつて、会社をクビになったことがある(別記事: たおえの戯言_初めて会社をクビになった話。) 自分からすれば、何となく精神状態は理解できる。もう、何もかもがどうでも良くなるのだ。その方は、もう職場に未練もへったくれもない状態で、職場に退職届を叩きつけて仕事を辞めた。

10年間身を粉にして職場の為に働いてきて、その結果がこれか?と。

今自分も職場に不満が少なからず無いわけではないが、自分も他人事だと思えない。そもそも既に一度職場の人と揉めそうになっているのだから。

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