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【青春18で行く】鉄道唱歌1人旅(東海道編第19番〜第21番)

19番

世に名も高き興津鯛 鐘の音響く清見寺
清水に続く江尻より ゆけば程なき久能山

蒲原、由比を過ぎ、東海道の難所、薩埵峠(さったとうげ)の際を通り、興津に到着です。ここでは、歌に登場する清見寺(せいけんじ)について紹介します。

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清見寺は興津駅から歩いて10分ほどのところにあり、写真のように、境内を東海道本線が貫いていることで知られています。

鉄道敷設時に、境内を通すために清見寺の住職に国からお詫び金が渡されたのですが、国からもらったお金を、「いやいや、国の発展のために使ってください」と、寄付し返したらしいです。

理解のある住職さんですよね。自分の寺が鉄道で真っ二つに分断されるというのに。時代の変化についていくというのは、いつの時代にも大切な考え方だったのでしょう。

駅に戻ってきて、次は清水で下車します。歌に出てくる「江尻」という地名は、かつての東海道の宿場町から来ており、清水駅の東側の出口の名前は江尻口となっていたはずです。

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清水はちびまる子の作者・さくらももこが生まれた場所として、「ちびまる子ミュージアム」という施設があることでも知られています。他には言わずと知れた世界遺産「三保の松原」も、この駅からバスに乗れば、訪れることができるのです。

他にも久能山や日本平など、数々の観光名所が点在しており、眺めてるだけで1日中時間を潰すことができる風光明媚な富士山を嗜むことができます。

20番

三保の松原田子ノ浦 逆さに映る富士の嶺を
波に眺むる舟人は 夏も冬とや思うらん

そこで、今回は歌にも出てくる三保の松原に行くことにしました。2013年、富士山が世界遺産登録された時、唯一富士山山頂以外のエリアの構成遺産として選ばれた「MIHONOMATSUBARA」は行く前から期待していましたが、案の定、景色は素晴らしく、流石日本新三景にも選ばれるだけあるなと思いました。

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相変わらず天気も素晴らしく、遥か昔から、舟の上からも楽しまれてきた富士山と同じ景色を共有できた満足感に浸かることができました。また、素晴らしく風光明媚なコーンが置いてあったことも報告しときます。標高50cmくらいです。

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19番と20番で超マイナー観光地と超メジャー観光地が連続して登場します。興津周辺は、蒲原宿、由比宿、興津宿、江尻宿と東海道の宿場町として栄えた歴史ある場所の印象が特に残りました。令和の今だからこそ、かつての賑わいを肌で感じれる観光地が残っていてくれることは感謝すべきことだと思いました。

21番

駿州一の大都会 静岡出でて安倍川を
渡ればここぞ宇津の谷の 山切り抜きし洞の道

相変わらず歌は続くのですが、実は清水から乗車後、次に下車するのは弁天島という駅です。つまり、浜松の先までどこにも降りずに電車に揺られ続けることになっています。

これにはいくつか理由があり、単純に青春18の利用期間的にも先を急がなければなく、川を跨ぐだけ、かつ歌に登場する場所が少し駅から離れているという場合が多くなってくると訪れるのに時間がかかってしまうことが理由として挙げられます。

ということで、21番に出てくる静岡駅、安倍川駅、宇津の谷も全て通過していくことになります。

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東海道の難所、宇津の谷の脅威を右手に掠めながら引き続き浜松行きに乗車して西へ西へと進んでまいります。(安倍川餅はまた次の機会)

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