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【青春18で行く】鉄道唱歌1人旅(東海道編第17番〜第18番)

17番

沼津の海に聞こえたる 里は牛伏我入道
春は花咲く桃の頃 夏は涼しき海のそば

おはようございます。本日は12月18日金曜日です。朝の時間帯通勤通学ラッシュの中、有人改札で青春18きっぷに2日目のスタンプを押してもらい、旅をスタートさせます。

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朝ご飯はビジネスホテルの食べ放題をいただきました。このような機会があれば、積極的に原価が高い野菜を摂るようにしています。貧乏旅行の数少ない栄養源ともなりますし。

まずは、三島から1駅、沼津で途中下車です。この街は、かつて三島と張り合って規模を拡大してきた港街なのですが、最近は、強敵三島と大きく差をつけるべく、アニメの力を借りることに成功しました。

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僕は詳しくありませんが、ラブライブのアニメで沼津が舞台になっているものがあり、ファンの間では、いわゆる聖地として名高い場所となっています。たしかに、商店街に目をやると、至る所にラブライブの垂れ幕がずらり。駅前のバスターミナルにはラブライブ専門店的なノリで店が営業しています。

歌に出てくる「牛伏我入道」とは、この地域の海岸線の名前です。早速、バスに乗り、海の見えるところへ向かいます。

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到着しました。ここが沼津千本松と言われている一帯です。景色よし、天気よし、雲一つない青空の下、朝の誰もいない海岸を、鉄道唱歌を鼻歌で陽気に歌いながら、そして波の音を聞きながら、歩き続けました。本当にこの旅は天気に恵まれています。

鉄道唱歌あるあるシリーズ第4弾として、この歌詞に見られるような季節ごとの描写を対句的に表現する歌詞があります。語呂も良く、季節ごとに姿を変える日本の風景を端的に表していると思います。

この後は再び駅に戻り、引き続き西を目指して列車に乗り込みました。

18番

鳥の羽音に驚きし 平家の話は昔にて
今は汽車ゆく富士川を 下るは身延の帰り舟

沼津を出た列車は原、吉原を過ぎ、富士川を渡り、製紙パルプの街、富士に到着します。

18番の歌詞は、ここら辺で説明すべきものを、15秒の歌詞で一挙に説明し尽くします。まずは、源平合戦・富士川の戦いにまつわる逸話についてです。

1180年の富士川の戦いでは、富士川を挟んで源平両氏が対峙する局面になったある夜、水面から一斉に羽ばいた水鳥たちの物音に驚いて、夜討ちと勘違いした平家が慄いて逃げ出してしまったというエピソードが残っています。実際には嘘らしいのですが、面白い話です。

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また、「身延の帰り舟」というのは、かつて甲斐と駿河を結んで、塩や海産物を運んでいた富士川水運を下ってきた舟が、再度上流へ戻すために縄をくくりつけられ、人力で川を遡って持ち帰られた、という歴史を歌っているのです。

青春18きっぷあるある「長すぎる静岡県」の本領発揮と言うべき区間に差し迫ってきています。今、富士川を渡りましたが、この後も安倍川、大井川、天竜川と何本も川を跨ぎ、静岡県を通り過ぎて行きます。

次は興津・清水・三保の松原と、引き続き東海道のハイライトを駆け抜けて行きます。

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