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20歳の夏休み全部使って日本一周してみた(5:苫小牧〜小樽〜札幌)

第5日目

自分でもこんなにぐっすり眠れるかと思っていませんでしたが、夜行フェリーの2等の雑魚寝でも、あれだけ疲れていれば倒れたように寝ることは可能です。6時に苫小牧西港フェリーターミナルに着岸するので5時半ごろに船内アナウンスがかかるのですが、最後まで寝っ転がってゴロゴロしていたら、いつの間にか取り残され、おそらく船を一番最後に降りた客となったでしょう。

八戸港も苫小牧港も家畜を運輸している関係か、空気がとても臭いです。外にいる間はできるだけ息を止めて、ターミナル内の休憩室で、苫小牧駅行きのシャトルバスを待ちます。

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シルバーフェリー、乗船したのはシルバーエイトという船ですが、船の中に展望浴室があったり、エスカレーターが設置されていたりと充実してるのですが、肝心の僕が使いたいコインランドリーがなく、泣く泣く翌朝苫小牧のコインランドリーで洗濯することにしました。

苫小牧駅の近くにある赤と白の煙突。見るたびに「苫小牧に来た!」という実感が湧いてきます。去年の夏、高校の友達と北海道1周旅行をしたので、今から始まる北海道の旅で訪れるのは、ほぼ全ての街が2回目です。しかし、3人で行くのと1人で行くのは、全く別のことです。2人以上で旅行に行く時は、旅先で気にかけなければいけない存在が一つ増え、純粋に観光を楽しめるかと言ったら、完全に言い切れるわけではありません。誰かについて行く旅行や誰かを連れて行く旅行に比べて、1人旅というのは、より感受性が高まった状態でいけるからこそ楽しめるのだと思います。

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1ヶ月以上旅行に出るわけですから、バイト先では僕の代わりが仕事を遂行してくれることになっています。その代打のために、いろいろと引き継いで伝えなければいけないことがあったため、コインランドリーの待ち時間で書き上げることにしました。

洗濯が終わり、近くのコンビニのトイレで着替え、やっと1日が始まります。「近くのコンビニ」というのは北海道を旅行したことある人なら誰もが知っている、あのセイコマートです。おそらくこの1週間、貧乏旅行の味方として毎日2回以上利用することになるでしょうし、北海道に来た記念にもなるため、セイコマートのカード「pecoma」を作成しました。100円で1ポイント貯まるそうです。他にも会員割引されている商品を購入できたりします。

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苫小牧からは千歳線に乗って札幌へ。札幌では、ここも高校の友達が住んでいますので、その子の家に荷物を置いて、身軽な状態で小樽観光に行きます。

前回(というか去年の夏)北海道に来た時も、この札幌小樽間は乗車したのですが、22時を回った暗闇の中でしたので、どんな車窓に出会えるのか分かりませんでした。とても楽しみにしていたのですが、やはり寝てしまいましたね。釜石線の陸中大橋駅と同じ現象が起きてしまいました。まあ、帰りにもう一度通るのでそこでじっくりと観察しましょう。

小樽でやりたいことはただ一つ、美味しい海鮮丼を食べることです。駅前に三角市場という市場があり、いろんな魚屋が軒を連ねていますが、一度小樽運河の方まで足を伸ばして、格安の海鮮丼屋を見つけることにしました。ちなみに小樽駅の駅舎は上野駅の駅舎に似せて造られています。

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小樽の街並みは駅を出て目の前に海が見える一本道を下ると小樽運河にたどり着くようになっていて、坂の街としても有名です。運河の周り、倉庫を改築して店を呼び込み、ある種フードコートのような営業をしているであろう観光施設があるのですが、見事臨時休業中でした。

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結局、三角市場で三色海鮮丼というのを食べ、小樽を去ります。やはり函館本線の景色は素晴らしく、特に朝里〜銭函にかけては、ずっと海の際を走行するので、限りなく続く日本海の水平線を一望することができます。日本海ですね。昨日まで見ていたのは太平洋だったのに、目の前には日本海の車窓が広がっています。銭函を過ぎてからは記憶にございません。次に記憶があるのは「お客さま〜!」と言って起こされた札幌駅のホームです。札幌行きに乗っていて正解でした。気づいたら岩見沢にいたら嫌ですからね。

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札幌についてからは暇です。友達は20時過ぎまで部活をやっていて、家には入れず。適当に札幌駅周辺を散策します。どうやら本日、大通り公園周辺はオリンピックの競歩の会場となっており、至る所が通行規制で歩道も車道も通れなくなっています。しかし、札幌の街はあらゆる交差点に地下道が整備されており、地下を括って行き来することができるのです。時計台も見てきましたが、この旅で日本三大がっかり観光地もコンプリートします。

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丘の上のクラーク像を見に行こうと思いついて、バスに乗って降りた瞬間に閉園時間の17時に間に合わないことが発覚し、帰りの地下鉄代と合わせて交通費を無駄にする失態を犯し、今一度予算について考えることにしました。

この旅はうまくいけば45日以内に終わるように旅程を組んでいます。30万円以内で日本一周できることを証明したいので、1日に使える費用は6666.6円です。この4日間、メモ用紙に使ってきた料金は全てメモしており、4日間の1日当たりの平均費用が約7200円であったことを踏まえると、もう少し節約していかなければいけません。

主に負担となるのは食費、交通費、宿泊費、観光費の4つのカテゴリーですが、交通費はほぼ固定、宿泊費も可能な限り安いところを選択して、食費も削れば、行きたいところには行けます。明日からは、もう少し意識してお金の使い方を考えなければなりません。

大丈夫です。北海道にセイコーマートがあります。おにぎりは24時間365日100円セールを実施していますし、レジ袋は無料、118円でペペロンチーノなどの美味しい麺類がお腹いっぱい食べれます。貧乏旅行には欠かせないコンビニです。

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ということで、今はおとなしく北大のキャンパス内のベンチでくつろがせてもらっています。北大のキャンパスは広く、国立の大学ですから、国定公園か何かになっていてもおかしくないほどの規模で、緑に支配されています。

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学生の様子を見ていて思うのは、自転車通学が圧倒的に多く、駐輪場は自転車で埋もれ、道を行き交う大学生もみんな自転車に乗って移動しています。キャンパスが広いこともそうですし、何より札幌という街が自転車利用率を高めているのでしょう。キャンパスが内には無料の循環バスも走っています。

ということで、後はゆっくり友達の家で明日以降の旅程を再確認します。美瑛・富良野など見どころの多い道央をうまく回るルートをもう一度見つけ直すのです。

今日は平和な1日でした。明日から本格的に北海道を探検しに行きます。

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