取手アートプロジェクト・クロニクル

2024年度に25周年を迎える取手アートプロジェクトがパートナーアーティスト、羊屋白玉…

取手アートプロジェクト・クロニクル

2024年度に25周年を迎える取手アートプロジェクトがパートナーアーティスト、羊屋白玉とともにこれまで様々に関わった人びとに出会い直し、話を聞き、未来を見据えた公演作品の制作をめざします。 https://toride-ap.gr.jp/location/chronicle

最近の記事

【インタビュー】はらっぱを振り返る手前で|2023.11.8|羽原康恵

TAPのルーツのリサーチとして、11月8日にアーティストの藤浩志さんを取手にお迎えして、あれやこれやとお話しさせてもらうことができた。藤さんは、いまは秋田を拠点にされているので、福岡での展覧会の合間に関東経由で、取手まで足を伸ばしてもらった。 昨年度のたいけん美じゅつ場のフォーラムで来てもらったので、直近でお会いしたのはごく最近なのだけれど、考えてみれば取手と藤さんは、15年来のつきあいになる。 藤さんは、私のアートプロジェクト出発点でもある2005年に出会ったアーティスト

    • 【フィールドノート】壁画とカレーとインタビュー|2023.11.29|阿部健一

      12:30 昼食 打ち合わせを「12時過ぎから開始」ということになっていたが、「過ぎ」を拡大解釈したうえに一本乗り逃してしまって、12:35に取手駅に到着する。早く着くかも?と一縷の望みで乗った日暮里発成田行きは、やっぱり取手には行かず、我孫子で20分近く次の電車を待つことになった。我孫子駅のホームには山下清が働いていたという立ち食いそば屋が建っていた。気になるけれど、たぶん到着したらお昼を食べる流れになると思ってスルー。 待合室では一席置きにおじさんが座っていた。向かいに

      • 【フィールドノート】ふたつの神社とはじまりの話|2023.10.6|阿部健一

        10:00 西口・愛宕神社 10時にコーディネーターの大内さんと取手駅で集合。西口で落ち合うのにも慣れてきた。ごく初歩的なことだけど西と東を間違うことはなくなってきた。 性格の違う2つの神社というのは西口の愛宕神社と旧街道沿いの八坂神社のこと。それぞれの地域の氏神で、火の神と水の神なんだということも伺った。これまでは1999年以降のTAPにゆかりのあるところを訪ねてきたけれど、もっと昔から取手に重なる時間や風土にも触れていきたいと思って足を向けた。 愛宕神社は西口を出て6

        • 【フィールドノート】「TAPとわたしを語る会」|2023.9.12|阿部健一

          この日は羊屋さんも来取(取手を訪問することをTAPのひとびとはこう呼ぶ)で、諸々の打ち合わせに加えて、現在TAPで事務局を務めるひとたちのTAPとの出会いを紐解く座談会がセッティングされていた。たいけん美じゅつ場VIVAとアトレ周辺で一日、過ごすこととなった。 11:00 打ち合わせ 11時から打ち合わせを始められるよう取手に向かう。取手に行くたびに利根川を越えるときの動画を撮ろうと思うけれど、なかなか余裕がなくて窓の外を見る前に渡りきっていることが増えてきた。 利根川

        【インタビュー】はらっぱを振り返る手前で|2023.11.8|羽原康恵

          【テキスト】仮タイトルによせて|2024.2.10|大内伸輔

          リサーチの中からいくつか言葉を整理する中で公演の仮タイトルをつけてみました。 取手アートプロジェクト25周年記念公演 「あしたの郊外/あたしの郊外」(仮) 取手アートプロジェクト(TAP)の25年は、郊外のくらしとそのありように向き合い続けた時間の層、とも言えるということがわかってきました。いまここ、に至る25年。あるいは、関わる人々のそれ以前のライフストーリーから成り立っている25年目があります。 TAPでは2015年から「あしたの郊外」というキャッチコピーを冠して活

          【テキスト】仮タイトルによせて|2024.2.10|大内伸輔

          【フィールドノート】理事会の日のこと|2023.6.29|阿部健一

          12:30 旧TAPハウスへ 12時30分に取手駅西口へ到着し大内さんと合流する。この日はNPO法人取手アートプロジェクトオフィスの理事会で、キーパーソンが集まる日ということでお邪魔することにした。 理事会は午後3時から。自分は別件のオンラインmtgが14時からあり、15時までには終わりそうになかったため、理事会は終わり次第オンラインで参加させていただくことになった。 合流したら、大内さんとTAPハウスの現在地を見に行く。TAPハウスは、2004年から始まった人材育成プロ

          【フィールドノート】理事会の日のこと|2023.6.29|阿部健一

          【フィールドノート】「500坪」に行った日のこと|2023.5.22|阿部健一

          ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 10:00 移動、利根川取手駅で大内さんと合流。無意識に西口に出ていたが行くべきは東口だった。東西の移動方法もわからず、階段の下まで大内さんに迎えにきてもらう。ガラスのギャラリーが設置されたトンネルみたいな貫通路を通って東へ。ギャラリーは市民の作品などを設置するためのもので、過去のTAPでもインフォメーションスペース的に使ったことがあるらしい。「インフォメーションスペースは作品設置ではない」という点でひともんち

          【フィールドノート】「500坪」に行った日のこと|2023.5.22|阿部健一

          【ヒアリング】1999年から関わるスーパーサポーターの目線|2023.11.29|大内伸輔

          小林正幸さんのお話をきく。1999年から関わるスーパーサポーター。普段は作業の場で世間話をする程度のところ、現役サラリーマン時代のプロジェクトXみたいなお話や、TAPに関わるモチベーションやほどよい距離感のことなどじっくりうかがった。 TAPは中心的なスタッフになるほど、フェスティバル型時代のころは特に全貌を把握することが難しい。正幸さんは鑑賞者でもあって、25年分しっかりと見ることができている数少ない人かもしれない。各年のエピソードに滲みが効いて楽しい。 (大内)

          【ヒアリング】1999年から関わるスーパーサポーターの目線|2023.11.29|大内伸輔

          古きを訪ねて新しきを知るーTAPクロニクル

          取手アートプロジェクト(TAP)は2024年に25周年を迎えます。言い換えると、四半世紀。すでに「歴史」と呼べる、時間と経験と、物語の堆積層がそこにはあります。 現在までの間に、取手市内でさまざまな地域を渡り歩き、時代に応答したテーマと向き合い、まちの隙間を求めて事務所を移転し、さまざまな人の手で運営されてきました。いつ、どこで、だれが、だれと、どのように。そして何のために、あるいは何のためでもなく。堆積した歴史の帯は、どこを覗いても人々の営みの渦中にあります。 私は、2

          古きを訪ねて新しきを知るーTAPクロニクル