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#読書の言語化 「エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する 5つの原則」

・読んだ本
エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」

Effectuation

熟達した起業家に対する意思決定実験から発見された、
高い不確実性に対して「予測」ではなく「コントロール」によって
対処していく思考様式

目標設定型の逆算的アプローチであるコーゼーションとは対極の考え方で、自分が使える手段や手持ちの資源(知識・経験・スキル・情熱・人とのつながりなど)から新しいゴールを発見していく問題解決型アプローチ。

Causation(因果論)

目標設定型の逆算的アプローチで、将来を予測して目標達成のための手段を考える。不確実性が少ない場面では有効だが、起業の観点では難しいことも多い。

1.Birds in Hand(手中の鳥)

ラテン語の諺で、「手中にある1羽の鳥は、捕まえられるかどうかわからない茂みのなかの2羽に値する」という意味。
「新しい方法を発見するのではなく、手持ちの手段で何か新しいものを作る」という原則で、自分が何を持っているかを知り、自分の持っているものから始めようという考え方。

この原則では、すでに手中にある手段を見定めるために「私は誰であるのか(who I am)」「何を知っているのか(what I know)」「誰を知っているのか(whom I know)」を再考する必要がある。

2.Affordable Loss(許容可能な損失)

起業する際に「いくらまでなら損しても良いか」をあらかじめ決めてから始めることを指す。
予測不能な未来に対し、優れた起業家は損失が生じても致命的にはならない範囲で、コストを事前に設定する。
将来期待できる利益をベースに考えるのではなく、どの程度の損失であれば許容できるのかをあらかじめ決めておき、それを上回らないように行動することで、許容可能な損失を上限として、リスクをコントロールする。

3.Lemonade(レモネード)

アメリカのことわざに「When life gives you lemons, make lemonade(人生にレモンを与えられたら、レモネードを作ればいい)」というものがある。
この場合のレモンには、粗悪品、失敗作というニュアンスがあり、使い物にならない失敗作でも、工夫やアイデア次第では、新たな価値を持つ製品へと生まれ変わらせることが可能だということ。
優れた起業家は、ネガティブな事態に直面しても、それをポジティブな方向に転じることができる。

4.Crazy Quilt(クレイジーキルト)

大きさ、形、色、柄が異なる布をパズルのように縫い合わせて作られた1枚の布を、クレイジーキルトと呼ぶ。
これになぞらえ、顧客や競合他社、協力会社、従業員等、起業家を取り巻くステークホルダーとパートナーシップを作り上げ、一体となってゴールをめざしていくことが、クレイジーキルトの原則。
優れた起業家は、必要であれば競合相手であっても交渉を重ねて、パートナーになってしまう。

5.Pilot in the Plane(飛行機のパイロット)

前出の4つを網羅した原則。
飛行機のパイロットは、計器類の数値を常に確認しながら、変化する状況を冷静に観察している。そして不測の事態が起きても、臨機応変に対応する。
つまり不確実な状況に対しても、その時々で柔軟に対応するべきだということを意味する。
優れた起業家は予測のみに頼らず、刻一刻と変化する状況を常に把握し、それに応じたコントロールを怠らない。

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