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ブナの森で秋を楽しんだ話:ナメコ&ミズコブ~ときどきヤマブドウ、サルナシ

10月22日は、某所にて日帰りの沢登りを計画していたのだが、天候はともかく、沢が想定以上に増水しており、入渓早々撤退を決めて引き返してきた。
しかし、転んでもただでは起きない山行リーダーが収穫モードへとスイッチを切り替えて、あちらこちらへ寄り道しながら戻ってきたため、そこそこ秋の味覚の収穫があった。

ナメコ

ここ何年か11月半ば過ぎにナメコを主体としたキノコ山行に行っているが、今回は、例年より少し早めにナメコの収穫を得た。
帰る道すがらあちこちの倒木を覗きながら歩いていると、とある森の中のブナの倒木に生えた別のキノコを見ている最中に、リーダーが「あ~~っ、なめこだ~」と叫んでなめこ村を発見した。
どちらかというとまだ小ぶりなものが多かったが、大きくなった株もあり、量は十分。ぬめぬめと光る様子も極上品の佇まいだ。
せっせと収穫に励んだのは言うまでもない。

なめこ村のこの一帯はまだ出始めな感じ。もうちょっと育った方が美味しいかも…
沢山採っても食べきれないのでこのくらいの量で。今年初なめこ、美味でした

近くには、ヌメリスギタケの幼菌と思われる株もあったが、こちらは大きくなるのを期待して未収穫。(と言って、また取りに行くわけではないけれど)

たぶん、ヌメリスギタケの幼菌と思われる。これは採取せず

ミズコブ

ミズコブというのは、聞き慣れない人もいるかもしれないが、山菜のミズ(ウワバミソウ)に、秋になるとできるムカゴのことである。
葉の付け根に赤茶色のこぶのようにできるので、ミズのコブと呼んでいるが、知る人ぞ知る感じかもしれない。
ミズは、それこそ全国の渓流沿いなど水気のある場所どこにでも生えているのだが、所属山岳会で"見向きもする"のはぼくぐらいだった。
春から夏にかけては、茎を湯がいてお浸しにしたり、味噌汁の具にしてもおいしい。春先なら葉っぱを天ぷらにしてもいける。基本的にアクがないのでアク抜きの必要がなく、採ったらそのまま使えて手軽である。
以前南会津で沢登り中に会った地元の山菜取りの方に聞いたら、湯がいた後に味噌漬けにすると酒肴として優秀らしい。(いつかやってみたいと思いながらやっていない)
秋になると、ムカゴが出てくるので採取してゆでたのちに味付けをして食すと、これもツマミとしてお酒の進む一品となる。
去年、朝日の沢、南会津の沢へ行った際に、アプローチの林道脇に沢山でているミズのコブを採取して夕食時に一品として供したところ、一部会員に好評だったのだが、今日はその当人2名が同行者だったので、ミズコブも採取のターゲットになった。
今日のミズは、里に近いせいか少しスリムでミズコブもやや小さめなのだが、それでも各人一掴みくらいずつ収穫をして満足。

採るときには葉っぱと一緒なので嵩があるが、葉っぱを外してしまえばほんの一握り(笑
生の時は赤茶色だが、茹でると一瞬で緑色になる

ヤマブドウとサルナシ

そのほかにも、あちらこちらでヤマブドウやサルナシをもいで食べながら歩くという秋ならではの楽しみもあり、増水撤退は残念ではあったが、夕方までのんびり収穫に励んでしまった。
紅葉も盛りできれいだったし、結局15km近く歩いているし、よい1日になって何となく満足。食べ物の力は偉大である。

ヤマブドウもだいぶ終盤戦の様子だが、まだつまみ食いするには十分だ
サルナシはヤマブドウと混生していることが多かった。触ってみて柔らかめのものが甘くて美味しい。キウイフルーツと同じマタタビの仲間なので味はそっくり。見た目は毛がないので似てないけれど、実を切った断面は、これまたそっくりだ
あちこちで引っかかって、ヤマブドウとサルナシをつまみ食い

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