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裏社長室(第16回配信)を見て、考えたこと、感じたこと。

隔週水曜20時配信、緒乃ワサビさんの「裏社長室」(第16回)の感想等です。

途中、資金ぐりぐりさんによる、日本酒の食育に関するお話がありました。

私も、むかしは日本酒がすごく苦手でした。あんまり悪いことは言いたくないのですが、ワンカップとか、紙パックとかの「辛い!」「のどが焼ける!!」「薬品臭い!!!」という印象が、すごく強かったんですよね。

なので、8年間禁酒していた時期を除けば、ずっと茶色い洋酒をちびちびと嗜んでいました(体質的にクソザコなのです。)。

それが35歳〜くらいの頃、当時住んでいた大阪の家の至近に、日本酒愛好家のあいだではわりと有名なお店があることを知り、きっかけは失念しましたが、そこへ行って、日本酒を買いました。

これまたやはり、銘柄までは覚えていませんが、4合瓶で2000円くらいまでのを2本。これが、なかなかに美味しかったんです。

ただ、やはり辛口は苦手だな、と思い、次にお店に行ったときに、店主に「辛口でない、ちょっと特別感のある日本酒が飲みたいねん。」とオーダーしました。

特別感、といれることで、薬品臭い商品を排除する狙いです。

でも、そんな言葉は要らなかったかもしれません。今にしてみれば、東京と大阪の販売スタイルの違いというか、大阪商人は「半端なもん出したらおれの値打ちが下がるわ。おれが自信を持って選び抜いたこの逸品はどうや?」くらいの矜持を持っている気がします。

自分の審美眼にも、選び抜いた商品にも自信がある。だから、相手が誰でも初球から勝負球なんですよね。

そんな経緯で出会ったのが、大信州酒造さん。今にして思えば、ガチで特別感あるやつやん。最初は「梓水龍泉」、次が「香月」。日本酒って、こんなに美味しいのかと思いましたね。

特に「香月」というお酒は日本一ではないか、と今でも思っています。

実際、去年のG7サミットではこの「香月」のフラグシップが提供されていますからね。私が思っていてもいなくても、事実、日本代表レベルなのです。

とはいえ、「香月」は結構お高いです。ちびちび飲むにしても、そうそう買えるものではありません。

なので、その次以降はお店に行ったときに、店主には「香月みたいな後味だったり舌触りだったりするもので、少しお手頃なモノがええねんけど。」というオーダーをするようになりました。

店主も、酒の話はやはり好きなようで、彼は辛口の対義語として「華やか」(一般的にフルーティと呼ばれる部類のもの。)という表現を好んで用いていて、素敵だな、と思いましたが、何にせよ、彼に出会って以降は一層、口に含んだときに「華やか」な日本酒を好んで飲むようになりました。

私の場合であれば、彼から日本酒の食育を受けていたわけですね。

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私が昨日の配信中に飲んでいたのは、飛良泉さんの「飛囀 鵆(ひてん ちどり)別誂」というお酒です。囀も鵆も一発変換できるのですね。

これも開栓時に多少発泡します。「華やか」な甘みと「追い白麹」のおかげか、パンチある酸味(クエン酸!)とが高いレベルでマッチした、なかなかの逸品です。

価格もお手頃ですし、辛口派でない日本酒好きには、是非一度、口にしていただきたいですね。料理には合わないかもしれませんが。純粋に、お酒として。

配信で登場した「光栄菊」も、お二人の感想を聞く限りでは、ざっくり分けたときには、同じ分野にきそうです。私は北信越贔屓なのですが、九州の気鋭を楽しんでみるのもアリかも。

というか、なこさんのホワイトデーのお返し品のはずなのに、緒乃さん、途中からすっごいピッチで飲んでましたよね 笑

めっさ減っとる

私もだいぶグデングデンで、「自分(二人称)、それなこさんへの贈り物ちゃいませんでした?!大丈夫なん?!」とか無作法なコメントをしそうになってしまいました。

前回の感想で、友達感覚的な人などと書いてしまいましたが、いくら私=何食わぬ顔、と認識くださっている(今回で、それを理解しました。)とはいえ、友達感覚過ぎるのもさすがに失礼ですしね。後で再視聴したら、「光栄菊」は飲んでいいことになってましたしね。剣呑、剣呑。

ゆめ、BANなどされぬよう。酒は呑んでも呑まれるな。と言うじゃないですか。ええ。

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49:30秒あたりから、女性への贈り物の話になりました(ホワイトデーのお返し。)。

贈り物って厄介、とか書くと「こいつイカレてんな。」と思われる可能性があるというか、厄介なのはいつもどおり私なのですが、私の場合、もちろん関係性にもよりますが、贈り物って、贈る側が、相手のことを思いながら、何を贈るかを考えてる時間が、結構楽しかったりするもんなんじゃないの?っていう立場だったりします。

なんなら、相手が喜ぶかどうか以上に、自分の想いを込められたものや、私だからこそ選べた、というものを贈れた満足感が勝っちゃうことすらあるというか。

妻(当時)への贈り物はそうでしたね。元妻も、喜んでいてくれていたとは思うのですが。どうかな。

話は戻り、私は「なんならアマギフでも」といった発言をしたところ、緒乃さんからは「アマギフはおっさんの発想だわ〜。」という発言がありました。

あげて喜んでもらえない贈り物より、必ず喜んでもらえる現金類。これは事実でしょう。だから、現金なりアマギフなりでアナタが好きなもの買って、それで喜んでくれたらこちらも幸い、みたいな。おっさんなりの経験則の積み重ねですね。

リアクションから、「おっ、緒乃さんも“こちら側”に来たネ。」などとちょっと嬉しく思いましたが、アマギフを送る側の気持ちを斟酌した上で、「結果にコミットしようとする姿勢」という言葉を用いるその言語センスは、さすが作家だな、と感じました。

あっ、思い出した。当時、アロマの資格を持ってるの、良い香りが好きなの、と語っていた元妻の誕生日プレゼントに、フランスの陶器職人の作ったアロマキャンドルホルダー(壺?)を贈りました。こちら側は「ええもん選んできたやろ!」と悦に入ってましたが、受けとった私の元妻は、本心では微妙に思っていたかも。

「普通にお花とかでいいよ!」みたいな。

いずれにせよ、ご相談者の方に幸あらんことを。

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なこさんには、性格や感性をつかさどるOS部分が私とちょっと似ているな、というシンパシィめいたものがあって、御本人も、「斜に構えているつもりはないんですけど…」と数回おっしゃっていましたが、「なんか、個性的だね(オブラートに包まなければ、けったいな奴)。」と言われることが少なくない私にも、ハスに構えたり、逆張りしているつもりは全然ないんです。

この点、有島先生による

「多くの人が普通にできていること、それが自分にはどうも上手くできない。ほんの小さな常識、行動に、どうにもなじめない。」

という名言にわりと収斂されるというか、なんというか、自分の中で自分の感性はわりと王道なつもりでも、どこか生まれもった繊細さが、他者の在り方や価値観とのあいだで乖離を起こしているとき(つまり、自分の普通は他人の普通ではない。)があって、時に懊悩することもあるというか。

多かれ少なかれ、みんなそんなとこはあるはずですが、そこを強く意識しちゃうかしちゃわないかには、結構な違いがあるんじゃないかと思います。

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高畑、宮崎両氏の作品の食事描写からの「こちらにアンテナがあれば、作者が酒好きなのか、食べることにこだわりがあるかとかは、見ていれば分かる。」(大意)は、至言ですね。

私だと、(特にビジュアルノベルのようなゲームの場合)衣装って結構気になるんですよ。

白昼夢でいえば、遊馬は研究室では内羽根式のストレートチップを履いていて、下層に行くときにはフルブローグ、なんて描写があれば、遊馬の教養とダンディズムに激萌えしていたでしょう。

遊馬はあの時代にあってなお、仕立ての良さそうなニットをお召しでしたからね。
もしかしたらあの時代、暖かそうなものを着ることが、中層以上の人たちにおける格や富の象徴だったのかな。海斗とは、季節感が揃わないし。

逆に、太陽、空、海への近さを強調するために、あえて薄着をしたり肌を出したりすることが、イケてる上層の嗜みになっていたかも。それを聞いた下層民が、仕事は現業、街はとうもろこしだらけなのに、上層の薄着を真似て、結果、あちこち怪我だらけになるムーブがあったりだとか。

話がそれましたが、彼がお洒落を愛する教養人なら、そこで靴選びをする必然性があるんですよ。

緒乃さんは最近ファッション研究に熱心だそうで(書いてダメだったやつかな。)、いつかそんなふうに、服好き靴好きの私(と、せいぜい2、3人くらいかと思いますが。)を唸らせてくれたら嬉しいな、と密かに思っています。そんなゲーム作品には、出会ったことがないので。

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いつもより早めに始まった一曲あたりから、特に配信終盤は、お酒がまわったのか、酔ってる人特有の動作というか、瞬きして目を開くまでの時間がちょっと長くなったり、言葉尻が伸びたりと、良い感じに酔っていらっしゃいましたね〜。

おかげで終盤はずっと笑ってました。私もだいぶ酔ってましたし。ちなみにキムタク氏の話は、配信終盤ということもあり、コメントは残しませんでしたが、ネットでも拾えます。
初めて耳にしたときは「キムタク、そういうとこだぞ!」と思いましたが、キムタクならまぁいいか。

「おれってさ、木村拓哉だから(スンッ)」で、だいたいのことは罷り通るレベルの人ですからね。

面白い、良い配信でした。
次回、正規放送は中2週。その頃には4月新年度です。寂しくもありますが、楽しみにしています。南の島からの配信も、あったらいいナ。

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