季節外れの話になるけど、近年は初詣ならぬ夏詣を企画する神社が増えているらしい。
　僕が崇敬している「木幡山隠津島神社」でも数年前から行い、7月上旬の夜に提灯を配ったり、神楽を観せたりしている。

　特に子どもたちに人気なのが、夏詣の夜しか引けない「夜光おみくじ」らしい。何百枚かに1枚、手で握りながらお祈りをすると、ぼんやりと光りだすものがあり「大吉確定、満願成就が期待できる」。
　1人1日1回しか引けないので、夏詣の期間に毎日参拝に来る人もいると聞いた。

　禰宜に「とんな仕掛けで光るのですか」と尋ねたけど
「紙のみぞ知るということです」
と笑顔ではぐらかされてしまった。
　僕に種明かしをしてしまうと、執筆のネタに使われてしまうので、隠したのかも知れない。

　なお、僕は1度も「夜光おみくじ」を引いていないです。
　もう既に隠津島神社様、宗像三女神様から
「夢見る木幡山」と「光流るる阿武隈川」
という光を授けていただいていますから。
(本文ここまで)

創作フィクションです。実在の人物、神社、出来事とは関係ありません。
#毎週ショートショートnote

   たらはかにさんの「毎週ショートショートnote」、お題「夜光おみくじ」に参加です。
　お話はフィクションですが、本文に登場する「夢見る木幡山」と「光流るる阿武隈川」という本は実在するらしいです。
#何を書いても最後は宣伝