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ウルトラセブンへの想い1

以前、ウェブに掲載していた2004年頃の古い原稿の修正版です。続きものになるかもです。内容については個人の感想で根拠はありません。与太話をお楽しみください。
(以下:本文)

 「ウルトラセブンはウルトラマンに次ぐ2番目のウルトラ戦士なのに、何故セブン、7なのだろう。」
何時の頃からか、漠然と抱いていた疑問でした。
ある日「ウルトラ警備隊西へ(前後編)」をレンタルして観ました。

 衝撃、でした。

 中学生の頃、再放送で観た時には気づくことができなかったウルトラセブンの世界が存在していました。三十にして初めて知る、子供番組の枠を大きく超えた世界でした。

 「ウルトラセブンはアメリカだったのか。極東の島国を守る軍隊が、アメリカ第7艦隊だから、セブン=7なのだ」と解しました。

 その後、いくつかの作品を観て、その着眼点を線にし、時には人に語り、意見を求めました。その反応の多くは
「考えすぎじゃないの」
「何の根拠があるの」
という否定的な意見でした。中には気を遣い「面白いね」といってくださる方もいました。

 私も人に話す時は、与太話として語っていましたので、否定的な意見に対しての論を避けてきましたが、今回、あらためて「ウルトラセブン」という作品を考えてみました。
 そこに浮んできたのは「ウルトラセブン=アメリカ」という単純な図式だけではなく、日本、アメリカ、沖縄を軸とした国・戦争・人間の尊厳を深く考える、混沌とした複合的な世界でした。かつて抱いた「セブン=アメリカ」という線が、沖縄も含めた「面」として浮びあがってきました。
 そして、そのことを最も深く表現していたのが、金城哲夫さんという、脚本家でした。

 彼がウルトラマン、ウルトラセブンで抱いた、夢、希望、そして苦悩については、これまでも様々な方が様々な形で表現し、本やドラマ、劇などの方法で具現化しています。
 私のような全くの他人、ド素人が勝手な思い込みで「ウルトラセブン」や金城哲夫さんを語ろうとするのは、分不相応なことかと思います。
 しかし、金城哲夫さんやその周囲のスタッフが、表現したことや集団的無意識の中で表現してしまったことを私なりに理解し、表現してみたいと思うのです。

 まず「セブン=アメリカ」の根拠となるいくつかの要素について説明します。
① 「モロボシ ダン」という仮の名前
 モロボシは一般的な漢字で表記すると「諸星」となります。「たくさんの星」というのは、宇宙にもつながりますが、同時に「星条旗」をイメージしているとも考えられます。ダンという名前も、いかにもアメリカ男子的です。イギリスなら「ジョー」や「ジョージ」でしょう。
 また「ダン」は「弾」に通じ、兵器をイメージさせます。アメリカの兵器としての存在を打ち出しています。

② ポインター
 ウルトラ警備隊のパトロールカーは「ポインター」です。私は車の知識に乏しいので断言ができませんが、ポインターの「無駄にデカイ車体、左ハンドル」からイメージされるのは「アメリカ車」です。

③ ウルトラホーク
 ウルトラ警備隊の乗る戦闘機は「ウルトラホーク」です。アメリカを象徴する鳥「イーグル」(鷲)になぞらえて「ホーク」(鷹)としているとも考えられます。

④ ウルトラアイ
 セブンは変身の際に「ウルトラアイ」を使用します。これは「本当の目」を表現しています。地球人(日本人)とウルトラセブン(アメリカ人)の身体的な違いを「黒い目」と「青い目」として象徴しているようです。普段は隠している「目の色」の違いを表面に出すことで、本来の自分に戻ることになります。

⑤ カプセル怪獣
セブンには、三体のカプセル怪獣が存在しますが、それは「陸・海・空」軍を象徴しているようです。そして、作品中には出なかった四つ目のカプセルは「宇宙軍」だったのではないでしょうか。その理由については、また、後で述べます。

 その他の要素については、これから各話を追いながら考えてみたいと思います。

(本文ここまで)

 ここまでお読みいただきありがとうございました。繰り返しになりますが、これらの「考察モドギ」は全く根拠が無い、関係者等の記録にはない、私の中だけの妄想です。
 ですが、前稿でもありましたとおり

 50余年前の、「沖縄と日本と米国の関係性」、「東西冷戦」、「安保闘争」などの背景を考えると、ウルトラセブンには金城哲夫氏の魂が込められていたような気がしてならないのです。

 ウキペディアによれば、関係者等の言葉として「金城氏から政治的な意図や発言はない」とされていますが、私の理解としては「あまりにもナーバスなので言葉にはできなかった。けど、周囲も理解して容認した」とも感じるのです。

 重たい話で申し訳ありませんでした。お読みいただきありがとうございます。
 話は変わりますが、前稿に「あー-のさん」が、コメントをしてくださいましたので、今年度も沖縄に行こうと思います。
#何を書いても最後は宣伝
 こちらの作品、ちょっとだけ「沖縄」が舞台となります。それができたことで、この本を書いた甲斐があると、とても満足しています。


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