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20歳で起業して6年目に思うこと。

子ども向けオンライン動画制作教室「FULMA Online(フルマオンライン)」を運営するフルマの齊藤です。

20歳の誕生日に起業してから気づけば6年が経ちました。
幸いなことに、ここまで倒産しかけたのは2回だけ。
起業当初は警察に通報されかけたり、共同創業者が退職したりと色々ありましたが、なんだかんだ6年会社を続けることができました。
今があるのは、素敵な社員や友人など、恵まれた環境に身を置けているからこそだと思います。

最近は新卒と中途が入ったり、メンバーが結婚したり、来月の会社の通帳残高を気にしなくて良くなったり、ちょっとずつ会社っぽくなってきました。

まだ、たった6年ではありますが、
この6年の個人的な
"3つの良かったこと"
"3つの反省"
を自分のためにもまとめておきたいと思います。

3つの良かったこと

①一生懸命働いたこと

当たり前の話なんですが、一生懸命働いたのは良かったなと思っています。

(下記で「一生懸命働く=長時間働く」と言いたいわけではなく、優先順位を仕事に持って行った結果、長く働いていただけなので、働く時間が短いから一生懸命ではない、というつもりは1mmもありません。)

20歳〜22歳までの大学に通っていたときは、授業時間の内職も含めて、夜遅くまでずっと働いていました。(メンバーも同じぐらい働いていた)

大学を卒業してから2022年3月までは週6日を基本営業日とし、休日はインプットと長期的なことを考える時間に充てていました。

大学時代はゼミにも入らず、サークルの人との飲み会や合コンも行かず、ビジネス系のイベントやカンファレンスなどにも行かず、基本オフィスに篭りまくって仕事をしている毎日でした。

自分の中では、特に最初の5年間、社員に納得のいく給与も払えない状況でプライベートの充実なんて言ってられない、1秒でも早く会社を成長させないといけないプレッシャーを常に感じていたと思います。

現在は(当たり前の話ですが)従業員への給与もちゃんと払えていることや、明日潰れる心配がなくなったこともあり、もう少しプライベートの時間を考えてもいいのではないかと思い始めています。

オフィスに篭って仕事しまくると、成果は出ますが、悲しい弊害は友達ができないことです。

僕は大学の卒業式に一緒に写真を撮る人がいなくて、これが会社に全時間を捧げた結果失ったものかと涙が出そうになりました。。。
もう少しバランスを取れる人間だったら良かったのかもしれませんね。。。
同じぐらい一生懸命働いていて、友達たくさんの人もいるので、単にコミュ障なだけかもしれませんが。。。

卒業式の日は、昼食を家族と食べ、夕食は起業家の友人と食事をしていて、
「友達いないでしょ笑?」と言われましたが、ぐうの音も出ず、涙が再び出そうになりました笑

最近は数少ない大学の友達と仕事をする機会もあり、
これから学生起業する人は、友達も大切にしたほうがよいと思います。

現在は結婚したメンバーや新卒も入ったので、週休2日の土日休み、勤務時間は9時〜18時、有給もちゃんと使うように、というスーパーホワイト企業になりました。(普通なんでしょうけど)

とはいえ実態としては中々すぐに切り替えるのも難しく、悪戦苦闘しながら、限られた時間でパフォーマンスを出そうと頑張っています。
最近はパツパツで結果遅くまで働く日が続いてしまっているのは反省ですm(_ _)m

②メンタルが安定していたこと

起業するとジェットコースターのような日々で、メンタルが…というシーンも多いのですが、僕は比較的メンタルが安定しているようです。

この記事によると、経営者は、それ以外の人に比べて自殺率6.9倍高かったり、うつになる人も多くいます。
最近は起業家向けにメンタルヘルスのサービスが立ち上がったりVCのサポートが入ったり、心のケア問題がホットトピックになったります。

そう考えると、今のところ出社できなくなったり、吐いたり、飛んだりすることはなく、最大にストレスがかかっても、寝れないぐらいのレベルなので、ここまで事業を続けられたのは安定したメンタルによるところが大きいなぁと思っています。自分の特性に感謝です。

経営はマラソン大会で短距離走ではないので、メンタルや体調を含め、安定してパフォーマンスを出せるように、サウナにいくなど日々メンテをしています。

メンタル問題は戦うゲームによっても違うので、VC等から資金調達を繰り返し、数年で上場を目指すゲームの場合は、もっと負荷がかかるのかなとも思います。
起業して何年も経営者をやっている人を見ると、本当に畏敬の念が溢れます。

③ファイナンス知識の重要性に気づけたこと

周りの起業家友達と話していて、ファイナンス知識(仕組みやファンドの評判も含む)は必須だなと感じます。

起業して上場まで数年到達する人は、本当に奇跡の巡り合わせと圧倒的努力が必要なんだなと改めて感じます。

会社をつくって6年経っても、自分達にとって良いファイナンス(資本政策)とは何か。自信がないのが現在の正直な気持ちです。

ファイナンス、特に初期の株式周りで苦しんでいる人が周りにいます。
「こんなはずじゃなかったのに」というパターンです。

僕の身近な人もやらかしていました。何度も何度も「株式周りだけは相談してね」と伝えていたのに。幸い今回は登記までいってなかったので間に合いましたが、本当に大変なことになるところでした。

起業が簡単にできるようになったり、支援環境が整い始めていることは素晴らしいと思いますが、特に株式周りの知識なく、不幸になってしまう人が減っていけば良いなと思います。

アクセラや起業支援する人は、ビジネスアイディアのブラッシュアップよりも先に、株式の勉強会をやるべきです。ファイナンスの知識に自信がないうちは、100%自己資本でやったほうがいい、というのが個人的な意見です。

幸いなことに、僕が起業したときは、口すっぱく株式などファイナンスの知識を徹底的に叩き込んで下さった方がいたので助かりました。
本当に感謝です。

周りに相談できる人がいない、という方は「起業のファイナンス」を読みましょう。


3つの反省

①視座を上げる機会が少なかったこと

僕がコミュ障なことに起因しているのですが、先輩起業家を含め、自分の何歩も先を行っている人に積極的に会いに行けば良かったなと思っています。

今も何人か、定期的に時間を作っていただける方がおり、お会いして相談するたびに、自分の見えていない視座やアドバイスをいただいています。

本やWeb上の記事でも学びにはなるのですが、一次情報に勝るものはなく、経験ベースのお話は非常に勉強になります。

歴史は繰り返すので、もっと先人に頼っていくのも必要なのかなと思う今日この頃です。人と会うことに加えて、本ももっと読むようにしなければ。


②自分自身と向き合う時間が少なかったこと

いつも会社を主語にどうするかばかり考え続けていたことに最近気づきました。

自分自身はどうしたいのか、自分はどう生きたいのか、自分は何が好きで、何をしているとテンションが上がるのか、何は向いてないのか、プライベートで大切なことは何か。

そんな就活生がやっているようなことはできてなかったなと。
起業していて、毎日が楽しいので、自分のことは分かっていると思っていたのですが、意外と理解しきっていないのかもしれない。

正確には自分の変化している部分に気づいていないか、解像度が粗いのかなと感じます。

26歳になった自分は20代をどう過ごしてたら幸せなんだろうか。
この答えをまだ出せていないことに気づき、もっと自分と向き合う時間を取るようにしたいと思いました。

③もっと広い世界を知るための時間が少なかったこと

僕がオフィスに閉じ篭っていることや、周りの起業家ばかりといる時間が長いことに起因しているのですが、かなり自分の環境が偏っているなと感じています。

個人的には話していて楽しいし、居心地がいいのですが、
もっといろんな世界の人と話して勉強したいと感じています。

一歩コミュニティを離れれば、誰もWeb3やNFTの話はしてないし、面白いビジネスモデルの話もしてないし、今後世界がどうなるか、なんて話はしてません。教育の未来なんて興味がある人の方が少ないのかもしれません。

北海道から東京に上京して、19歳〜26歳までテレビが家にない生活をしているため、いまどんなドラマがやっていて、どんな俳優や女優がいて、みたいな話がさっぱり分かりません。
アイドルもKPOPも映画も車も服も野球もサッカーもラグビーも、
最新のトレンドがまーったく分かりません。

本もビジネス系ばかり読んでいて、小説などの本は全く読んでいません。

そうすると結果的に常識人のふりをした僕のような偏った人間が出来上がります笑

もっと色んな世界の人と話したいし、もっとオープンに、色んなことに興味をもって取り組む時間を増やして行きたいと思います。



今回はフルマという会社ではなく、僕個人の6年目の振り返りをしてみました。完全に自分のための記録になっていますが、これから起業する方を含め、何かしら参考になれば嬉しいです。

7年目も頑張ります!

友人が誕生日おめでとうnoteを書いてくれました。
僕の数少ない友達の中の親友です。


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