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ChatGPT4から考えるAIと教育業界の未来

子ども向けオンライン動画制作教室「FULMA Online(フルマオンライン)」を運営するフルマの齊藤です。

最近おもしろいことがたくさん起きていて、いち教育事業者として色々考えることがあったでつらつらと書いていきたいと思います。

3月14日ChatGPT-4が公開
3月16日Microsoft 365 Copilotが公開

特にCopilotのデモ映像は具体的な利用シーンを分かりやすく教えてくれています。

昨年にChatGPTを触った時は「これは面白い」ぐらいの感覚でしたが、ここ最近は教育事業者ほとんど必要なるんじゃね?と思うぐらいのスピード感を感じています。

既にビデオ会議の議事録要約
学ぶ内容の要点整理とアウトラインの作成
それをスライドに落とし込む、
分かりやすい画像を生成する。
音声生成やアバターも簡単に作れるようになりました。

いくつかのプロンプトを与えることで、擬似的な感情をもっているように感じることもできるレベルです。

まだまだ精度やスピードに課題はありますが、逆にいえば、そこだけなのかもしれません。

例えば、今まで決まった時間に先生が待機して、時間になったら授業を開始していましたが、自分が学習したいタイミングでAI先生を呼び出すことができるようになると思います。
さらに先生の性格、見た目も自分好みにすることもできます。

そんなことをいうと、
いやいや、教えるだけならAIでいいかもしれないけど、寄り添った声かけとか、子どもの顔色を見てこちらの反応を変えたりするのは難しいでしょ、と思う人もいるかもしれません。

たしかに音声の自然さも含めて実現するのは今は難しいかもしれませんが、
画像については内容をAIが読み取れるようになっています。

ということは動画データ、もしくはライブ動画データもリアルタイムで解析しながら、例えば生徒の目線が画面からずれたのを確認したら、声をかける、のように指示をしておけば「◯◯くん、画面見れる?」と自然に質問することができるかもしれません。

いやいや、そんな無数にあるパターンを全部指示するなんて無理だよ、結局人間の方が色んな場合に対応できるじゃないか、という人もいるでしょう。

僕はそうは思っていなくて、例えば録画した過去の授業データを大量に読み込ませて、それに対してパターンを学習させれば、
子どもが泣き出した授業が1万件あり、それに対して先生は8000件同じように対応していたとしたら、確率的に正しいアプローチがわかることになります。

というかこのようなジャンル特化よりも、もしかすると、子どもが泣いた時の対応を色んなシーンで100億個出して、そこから最も正しいと考えられる対応をするようになるのではないでしょうか。

ChatGPTを見ていると、それって今は難しくても、
時間の問題でいつかできるようになりそうだなと思ってしまうわけです。

そうなると、色んな個性の子に対応できるスーパー先生が誕生します。
さらにその先生は特定の分野だけでなく、何を聞いても答えてくれるのです。

そうなったときに、果たしてプログラミング教室、動画制作教室、英語教室、のようにラベリングすることに意味はあるのでしょうか。

同じ先生が全部答えてくれる、スーパー先生が一人いればそれでOKなわけです。

バーチャルドラえもんみたいな感じですね。
昔の貴族みたいに専属の家庭教師が誕生し、子どもの興味関心にどんどん答えてくれる。

先生という定義自体が根本から変わる可能性もあります。

なんで数学しか教えられないの?
なんで英語しか教えられないの?

そんな質問がくると思うとびっくりしますよね。

AI先生は全部答えてくれるし、子ども一人ひとりに望ましい対応をし、授業が終わると、親が知りたい情報をレポートにまとめてくれます。
さらに後からここどうだった?と聞けば1秒で回答を返してくれます。

オンライン英会話の先生とか、一瞬で必要なくなる可能性あるなと。
事業者からしても、何か不適切な発言やサービス評価を下げる先生を抱えるリスク、採用コスト、育成コストを考えれば、AI先生が誕生するなら喜んで使いたいはずです、ユーザーに支持される限りは。

AIによってブルーカラーの仕事がなくなる、なんて言われていましたが、
実はホワイトカラーの仕事の方が早く無くなるものも多いかもしれませんね。

上記はあくまでオンライン授業の話で、リアルの生活には、どうしてもハードウェアの壁があるので、先に画面内で完結するソフトウェアが進化し、そこにハードウェアが追いついてくることになるのではないでしょうか。

ハードウェアの進化がソフトウェアの進化に追いつくと、
本当にドラえもんが誕生するのかもしれません。
ひみつ道具は出せないかもしれませんが、ほぼやりたいことを代わりにやってくれるようになるでしょう。

楽しみですね。

僕らのような教育事業者は、これからの未来において何を価値とするのかを真剣に考えるフェーズに来たのだと思います。

いくつか方向性はあると思いますし、フルマ社内でも議論をしています。

未来はより効率的でストレスがなく、便利になっていくと思うので、この流れは止まりません。
さらにGoogleとMicrosoftを始め、ビックテック企業たちが数兆円単位で札束の殴り合いを繰り広げているので、ものすごいスピードで変化していくと思います。

気がついたら、社会が変わっていた、となる前に、どんな未来の可能性があり、どんな価値を子どもに提供できるのか、変化を楽しみながら考えていきたいですね。

ワクワクしすぎて寝れない日々が続きそうです。

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