スマホ依存について

朝起きるとまずスマホのアラームを止める。そしてそのままLINE、Twitter、facebook,メール,yahooニュースをチェックする。気づけば2,30分もベッドの中で過ごしているなんてこともざらにある。

人間の脳は、狩猟採集民として活動した600万年もの期間に、狩りに必要な情報や食べ物の場所など生きる上で必要不可欠な情報を逃さないために、新しい情報に対して興奮をもたらすように進化してきた。必要な情報が手に入る確率は低く、情報に対して脳が敏感になる必要があった。

一転して、現在ではまさに情報ポルノと呼ぶべき大量の情報で身の回りを埋め尽くされている。スマホの通知やSNSでのやり取り、アイコンを押すだけで簡単に手に入るニュースなど、情報の洪水に溺れ、脳を異常に刺激し続けている。理性を働かせる間もなく、動物のごとく本能の快感に従うままスマホの画面に貪り食い続けるのである。

これは日本だけの問題ではない。語学学校の教室を見渡せば、授業中でもお構いなく、世界各国の生徒がスマホに夢中なのである。表向きはスマホを辞書替わりに使用していると主張するが、通知が来れば無条件にスマホを確認し、授業への集中から離脱する。

わざわざ異国の地にきて、高いお金を払い、学校に通っているにも関わらず、意識は常にスマホに奪われているのである。これはもはや、『意志力』で解決できる問題ではない。生まれた国や、住んでる場所に関わらず、周りを見渡せば全ての人がスマホを手にし、スマホと向き合い、全てを画面越しにこなそうとしているのである。まさに、スマホの刺激を良しとする人間の本能がそうさせているのである。

宇宙から地球を見たらどうだろう。10年ほど前に現れた手のひらサイズの電子機器が、世界中に広まり、人間の注意を一挙に引き寄せている。その光景はスマホが人類を支配しているように見えるのではないだろうか。皆、スマホに従われて生きているのである。

そんな文章を書いている私が使用しているのもスマホ。はて、どうしたものか。

ニュージーランドという実験室で、ワーホリ大実験中です。ご支援頂きました研究資金は、今後の更なる実験のために使用させて頂き、noteでの実験結果の報告という形でサポーターの皆様に恩返しさせて頂きます。