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キャリアの過程には坂道と階段があるという話

最近は全方位で採用活動をしたり、評価・目標設定をしたり、キャリア相談をしたりする日々です。

特にキャリア相談をしていると「キャリアの踊り場」にいる人にたくさん出会うので、今回はそうした状況にある人にありがちな傾向について書きます。

成長しているし成果も出しているのに昇進・昇給できないのはなぜか

自分はすごく頑張っているし成長もしているはずなのに、イマイチ給料が上がっていかない、昇進・昇級もさせてもらえない、という人がいます。(わりとよくいます)

たしかに多くの会社は成長すれば昇進・昇給できる仕組みになっていないという問題もあります(これはいつか別の機会に解説したい)。ただ、僕が見かける限り、本人の努力の方向性が間違っているケースも多い気がします。

成長には連続的な成長と非連続な成長が求められる局面がある

当たり前ですが、日々の研鑽・努力を通じて経験を積み上げ、コツコツ成長していくことは大事です。意識的にそれをしている人としていない人では数年で大きな開きが生まれます。

ただ、仕事にはときどき節目というものがあり、節目の前後においてはコツコツと積み上げる連続的な成長では超えられない壁がときどきあります。

わかりやすい例で言うと、プレイヤーからマネージャーに変わるタイミングなどは求められる資質や成果が大きく変わるので、プレイヤーとしての自分と同じやり方で仕事をしているといろいろ大変なことになります。

コンサルタントとか会計士のような専門職でも、ある段階まではスペシャリストとして複雑な問題を解決していくことで給料や職階を上げていくことができますが、パートナーのような立場に上がると、仕事を取れる人にならなければならず、営業力みたいなものがないと生きていけません。これも非連続に求められる能力です。

これと同じような話は、いろんな職種のいろんなフェーズでも起こります。これまで発揮していたスキルや専門性に磨きをかけていても、期待通りの評価がついてきません。

こんなとき、多くの人がイメージしている成長曲線と、現実に求められている成長曲線にギャップがあり、そのギャップにはまっていることが多いです。
一般的にイメージされる成長曲線は、連続的な坂道を少しずつ登っていくような感覚です。しかし、多くの仕事においてキャリアの道はそんなになめらかではなく、ときどき非連続な"階段"があります。その階段に差し掛かっているのに、これまでの延長線上で成長を目指していると壁にぶち当たるわけです。

図にするとこんな感じです。

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このキャリアの段差部分に差し掛かっているとき、これまでの延長線上で成長しようとしても、なかなか次のステージに上がれません。
求められているのはこれまで10点だったスキルAを12点に上げることではなく、これまで発揮していなかったスキルBを5点にすることだったりするからです。

なので、このフェーズに入るとジャンプのために必要な要素の見極めがすごく大事です。
よい先輩や上司に恵まれていたり、求められるスキルセットが比較的明確な専門職の人はこれに気づきやすく、努力の方向性を修正しやすいです。
現実には、会社や上司は非連続な成長を期待しているものの、具体的に何を求めているかが曖昧だったりすることも多々あります。こういうときはけっこう大変です。「こんなに成長したよ」とアピールしても「そうじゃないんだよな」みたいな話になりがちだからです。

シニアになってくると、キャリアは坂道より階段に近づく

さらに言うと、キャリアのフェーズでもこの坂道と階段の形は変わってきます。

一般的には、よりシニアになるにつれて、成長曲線の勾配はゆるやかになります。RPGのレベル上げと同じで、1レベル上げるために必要な経験値が増えてきます。

その職務領域においてある程度一人前になると、坂道は水平に近づき給料も上がりにくくなります(市場経済的なメカニズムで報酬が決まる業界においては)。
このフェーズになると、非連続なジャンプが明確に必要になります。上述の「プレイヤーからマネージャーへ」というのがわかりやすい例です。「その分野で抜きん出た成果や、名詞となるような実績を積む」といったこともあり得ます。より広い領域・長い時間軸でものを考えることができる戦略的人材になることが求められる、といったケースもあります。

図にすると以下のようなイメージです。

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CxOに求められるもの

この階段の最たる例が、CxO人材です。CTO、CDO、CMOなどいろいろありますが、CxOとして活躍するためには、その領域で専門性を磨いて一流になるだけでは足りません(もちろんそれだけを求めている会社もあります)。CxOに一般的求められている資質というのは、「自分の専門領域における課題を、経営者の視点で考え、他の経営陣にわかりやすく説明できる」です。これはかなり非連続な資質なので、経営者感覚でものを見る習慣を一定の時間をかけてつける必要があります。なので、CxO採用においてはCxO経験者が圧倒的に重宝されます(市場に少ないのでニーズが集中します)

なりたい自分に何が求められるかを理解するのが大事

そんなわけで、自分が次のステージに上がったり、やりたい仕事に近づくためにどんな能力・経験・実績が必要なのか客観的に把握して理解することはすごく大事です。

すごく大事なんですが、これがすごく難しいので、またそのうち書きます。

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