『SMARTCUTS:時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人』 シェーン・スノウ

本書の主張はきわめてシンプルで、大きな成功はコツコツと努力を積み重ねた結果ではなく、時間をかけずにスマートに成功する方法がある、ということに尽きる。

それは以下の4つのメッセージに現れている。

- 思わぬ成果を偶然に生み出す能力は意識的に発揮できる

- 運は自ら切り開ける

- ルールやしきたりは無視していい

- 成功への裁量の道はいつも同じではない

こうした、本来時間をとられるべきではないところをスマートに回避しながら大きな目的を達成する方法を、筆者は「スマートカット」と命名している。これは、手っ取り早く短期間で利益を出そうとすることで、時として道徳観の欠如や節操のなさにつながる「ショートカット」とは異なり、鮮やかな手法で成果を上げつつも外部に対しては悪影響を与えない方法だとする。

その「スマートカット」を実現するための思考法として、「ラテラル・シンキング(水平思考)」が必要となる。「ラテラル・シンキング」とは、既成概念にとらわれず、いろいろな確度から問題を解決する手法だ。

ラテラル・シンキングを用いたスマートカットのプロセスは①近道を探す(Shorten)、②少ない労力で大きく動かす(Leverage)、③勢いに乗って舞い上がる(Soar)の3段階に分かれるが、本書の大部分はその3段階を9つに分けて説明している。

9つのスマートカットと、その実践上の具体的なTipsについても以下でまとめる。


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