tarotjournal5 シンギュラリティと内なるソフィア=イシス
”その力はそれをコントロールできるものにだけ委ねなければならない。
もし統御できないものにその力が委ねられたら力の暴走または暴発は必至であろう。
古代アトランティスの滅亡はここに起因するとプラトンは「クリティス」の中で言っている。
そして今、情報化社会のもとに、あらゆる知識がその資格を問わずに伝授されようとしている。
このことの危険に比べれば、核兵器の危険は児戯（じぎ）に等しい。
その危険を回避するには、宇宙の深奥や生命の神秘を知るものは、同時にその力を正しく行使しうるイシス＝ソフィアを身につけるべきなのである。
とはいえ、情報化社会を憎悪し、アルカディアの昔に帰れと主張しているのではない。
外的知識が増大すれば増大するほど、それをコントロールする内的智慧、つまりイシス＝ソフィアの「密議」が必要だといっているのである。
もしこの先、内なる智慧の伴わぬ外的知識の独走が続けば、現代文明は、必ずアトランティスの悲劇を繰り返すことになるだろう。”
引用は1985年に出版された本からです。
当時の情報化社会とは、パーソナルコンピューターやインターネットの普及、もしくは2001年宇宙の旅のような漠然とした未来像のことを指していたのかもしれません。
でもこれ、現代を生きるわたしたちにもっともっと刺さるよね。
AIにより起こるのではないかと言われているシンギュラリティの転換点は、どんどん早まっているように感じます。
シンギュラリティは日本語で「技術的特異点」と呼ばれ、AI が進化していく過程で、いずれ人間の知性を超えるといわれている転換点のことです。
シンギュラリティの定義は研究者によって若干相違はあるものの、「AI 自身が AI を開発するようになる」というものです。2030~2045年頃に到来すると予想されています。
シンギュラリティにより起こるのではないかと予測されていることは、
・雇用が減る（AIによる生産性の向上）
・ベーシックインカムが導入され、多くの人は生活費を稼ぐための労働から解放され、より自由な人生を送れるようになる
・脳をコンピューターチップなどの人工物に置き換えることができるようになったり、身体機能の置き換えや拡張が可能になる
などがあります。
働かなくていい。
一見するとよさそうな気もするけど、自分の内側を振り返ってこなかった多くの人は、自分のしたいことがわからず、いきなりの自由に何をしたらいいのか混乱する人も出てくるとおもいます。
そうなると、インターネット・SNS・ゲーム・メタバース・ネット配信TVによる膨大な量の情報世界の中で、受動的に時間やエネルギーを使う人が増えることは簡単に想像できます。
自分の力をコントロールできなければ、安易な快楽に依存的になり、そこから抜け出すことは、あらゆる依存症と同じく難しくなるのではないかとおもいます。
もうもう、まさに映画マトリックスのカプセルに繋がれた人類。
他者により「作られた」ドラマの世界観や価値体系のなかで、感情の起伏を消費する動物になってしまう。
大沼先生の言葉を借りるなら、ソフィア＝イシスの力を目覚めさせ正しく使えるようにならないと、そうなる可能性が高いとおもっています。
イシスは、バラバラになった心を一つに戻すために必須の智慧です。
人間の倫理観のアップデートもこの智慧と密接に関係しています。
他者に貢献することが自分の喜びであるという根源的な欲求ともつながっています。
この時代を今までと同じ感覚でなんとなく過ごしていたら、わたしたちは個人の快楽的な欲求より奥へは進めず、深奥にある本能的な「一つのものに戻りたい」という祈りは再び海の底に沈められ、26000年という長い期間を「また」さまようことになるのでしょう。
ただ、ピンチはチャンスという通り、危機的な状況だからこそ本気を出す、みたいなところもありますよね。
みんな、夏休みの宿題は期限ギリギリになってからやるでしょう？期限を決められないと動かない。
やることはシンプルで、自分を知ってそれを生きる。それだけ。それだけなのにめんどくさい。わかるわ。
それでもやっぱり本音では、作られた物語ではなく、内なるイシスにより導かれる物語を創造したい。創造する側として生まれてきたことを思い出したい。そうでしょう？
危機的状況でありつつ、イシスを復活させる最大のチャンスが今。長いあいだ閉じ込められてきた月の女神は、太陽との再会を待ち侘びています。
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■タロットと神話茶会のお知らせ
来年より「タロット神話茶会」
という、講座とお茶会の間くらいのもを
毎月開催しようと考えています。
そのプレお茶会を開催します！
今回のテーマは「イシス」
タロットともとても関係が深い女神です。
”学識という多的知識が体験によって
内面化すると、われわれの内部に
徐々に「霊智（グノーシス）」が目覚めてくる。
これは汲めども尽きぬ智慧の泉であり、
心の中にこの泉を掘り当てられた
ものは、あらゆる認識をそこから
直接汲み出すことができるようになる。”
上記と同じ本からの抜粋です。
タロット星のカードを連想しますよね。
カードの上に輝く大きな星はイシスの星
シリウスだといわれています。
イシスの世界をご一緒しましょう。
12/20(水) 14:00~16:00
恵比寿駅徒歩２分
備屋珈琲の貴賓室East
参加費：5,000 (+ワンドリンクオーダー)
お申込：https://ws.formzu.net/fgen/S45677786/
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