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川谷絵音 presents "独特な人" 『独特な演説会』


友人に連れられて
「ゲスの極み乙女」
川谷絵音さん、休日課長さん
「シナリオアート」クミコさん

の舞台というかミュージカルというか
ライブ「独特な人」見に行った

どういったコンセプトのものか
一才把握せずに行ったが
感想から先に言うと面白かった。

完全にライブをやるのだと思い込んで見に行ったら始まったのはなんというか
舞台であった。

先に申し上げておくが
川谷絵音さんも休日課長さんもクミコさんも
俳優ではない。
主たる職業はミュージシャンである。

にも関わらず、演技がとても自然だった。

なぜこんなにも自然なんだろうと
見ている間ソワソワと考えていたが
きっと、たぶん、ご自身で体験していなくても、まわりの音楽仲間から聞くようなよくあるエピソードの集合体なのだと思う。

一つだけ明確なフィクションは
「薬をやってる描写」だと思われる。

かなり面白い内容なので
もっと大きな劇場でやってもいいのにな
と思ったが、この脚本のままだと
ちょっと大きな劇場でやるのは
リスキーなのではないだろうかと思った。


Perfumeのドラマ「パンセ」のような当て書きで当人たちの本来のキャラクターに合うように書かれていたように思う。


世間の皆様は吾輩より川谷絵音さんの才能は良くご存知だと思うが
本当に多彩であられる。

この舞台のために書き下ろしたであろう楽曲や歌詞のクオリティの高さたるや

そして前筋としてストーリーがあるからこそ
キラキラと光だす音楽たち
それはまるで「glee」のようだし
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のようだし「ボヘミアン・ラプソディ」のようだった。

わざと捻りのない凡庸な音楽も
ストーリーのなかにのせると
なんて面白いのだろうか

「(500)日のサマー」のようだし
「モテキ」のようだし
「犬王」のようでもあった

「ランナウェイズ」のような
栄光と転落のストーリー
よくある話だけれど、
そこにとてもリアルなインタビュー動画がはさまり
フィクションなのに「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」よりよっぽどリアリティがあった。

欅坂の映画はどこか奥歯に歯の挟まった印象を受けたが
それと対比するとフィクションなのに
リアルが垣間見えるシュールな舞台。

ライブといいつつ、演奏する曲自体は
多くはなかったけれど
本当に一つ一つの音が
体を浄化していくような迫力がある。

ちなみに吾輩はパンクは得意ではない。
ギャンギャンに鳴り響くパンクなのに
体によく効くというのは不思議な体験だった

ヘビメタは体に効く、いずれ癌に効く
との冗談を聞いたことがあるが、
なんかこんな感覚なのかもしれない

シナリオアートのクミコさんは
デビュー当初から圧倒的なドラム技術に度肝を抜かれ、何回か見に行ったことがある。

圧巻のドラム技術に加えて
歌えるのだから凄すぎ。
聞いた話によれば一般的にドラムを叩きながら歌うのは難しいらしい。

ドラムで雷鳴を轟かせながら
のびやかで透明感のある声が
天を裂いて光をあげるよう

そして歌うような休日課長のベース
スピーカーからの振動が
こちらの血流を整えてくれる気がする
(サウナ?)

誰もが知る天才・川谷絵音
エレキギターのギャンギャンもさることながら、アコースティックギターから
夜の川の水面が目に映るようだった。

久しぶりにいい舞台を見たなと思う。
コロナ禍が続いて、あまり屋内型のライブステージを見るのが憚られたけれど
浅草の街中で、ひとつひとつ芸術が芽吹くのは楽しいなと思った。

音楽は体にいい。
吾輩、直前に仕事で嫌なことがあったが
それもどうでもいいと思えるくらい良かった。このライブを見れた人は幸運。


参考動画一覧


ゲスの極み乙女「私以外私じゃないの」


シナリオアート「スペイシー」


Perfumeドラマ「パンセ」予告編

glee•予告編


ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ•予告編


ボヘミアン・ラプソディ•予告編


500日のサマー•予告編


モテキ・予告編


犬王・予告編


ランナウェイズ・予告編

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46•予告編

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