全国学生演劇祭2022の感想を書く。ももち会場編。

結果として、ももち会場とぽん会場合わせて、金土日使ってほぼ全部観ました。わしゃ演劇大好きおじさんか(そうです)。

せっかく観たので、なにかしたくなり、感想を書くことにしました。ざっくりとした備忘録的なアレです。大した話は多分ありません。なお、観た順に書いていきます。ももち会場には、3月4日に行きました。

PFプレゼンツ「全国学生演劇サミット」

来たらいきなりサミットに参加してしまった。「全国学生演劇プラットフォーム」という団体があり、実行委員会とともに学生演劇祭の運営をしているらしい。知ってる人もいて、楽しく発言させてもらった。もっと祭を盛り上げるためにどうすればいいかってことを、「フェス」「コンクール」「学生」「観客」みたいな8つの視点から連想して語る会。各地域の演劇作品の色味についての話が興味深かった。

ノラ「City Rights」

おしゃれだなーと思いながら見てた。作中にもチャップリンの映画出てくるし、タイトルもそうだし、なんか、その辺りからの連想が結構あったのかな。ペットのワニの話とか、面白いひっかかりがいくつかあった。おしゃれだった。

関口真生「一人で勝手にアフタートーク」

リモートとはいえ、一人で30分しゃべってて凄いと思った。トークの章立てもしっかりしていて、ちゃんとしている。フランス流演出が今後はやるのではないか、みたいな独自視点も展開していて、聞いていて面白かったです。

即席ユニット ちりあくた「腥」

若い俳優の一人芝居45分一本勝負ってだけでもう良し!ってなってしまうくらいに年を取ったな、と思った。こういうスピーディーなテンポでいっぱい動きながらしゃべる感じの一人芝居って、以前他でも学生さんがやってるのみたんだけど、柿喰う客とかの影響なのかしら。バカダミアンの影響かもしれない。雰囲気すごく似てたし。脚本は、要するにアイドル残酷物語なんだけど、それ以上でも以下でもないのがもったいなかった。タイトルの「なまぐさ」を、どこに見出しているのかがもっと絞れればさらに観やすいと思った。演者がとにかく魅力的で、それでずっと飽きずに観ていられたので、一人芝居って、脚本はなんでもいいのかもしれない。言い過ぎました。

りんかく線「地下鉄のささやき」

ずーっと抽象的な話をしていた。地下鉄はメタファーで、出口の見えない毎日、ってことだったり、将来の不安、ってことだったりするんだと思うんだけど、そういうメタファーなんだろうなって感じのことをずっとしゃべっていて、もっと具体的をくれ!と思ってしまった。実はこの「具体的をくれ!」というは今回の祭の作品の多くに感じていて、総括的な感想といってもいいかもしれない。会話のテンポ感とか、二人の距離感とか、そういうのはとても好きだった。人を愛せた分、より内容に具体を求めたのかもしれない。

劇団焚火「鉄塔に青、空の私」

そういえばサミットで「作品の舞台コンビニがち」というあるあるが出ていたけど、この作品もコンビニが舞台だった。それだけ身近な場所なのかな。ごめんなさい、だいぶ観劇疲れしてきてるのもあってか、よくわかんなかった。コンビニの店員の話とか、きっとすごくリアルで共感できる人たちもいるのだろうと思いながら見ていた。そこにいない人の話がどうにも抽象的でイメージしづらく、具体的をくれ! と思った。あ、あと、国民一人につき、ひとつ作品をつくろう、みたいな国策?があるみたいなことが登場するのだけど、それの意味が最後まで全然分からなかった。そういうのをモチーフにした連作の中の一作とかなのかな。

ギムレットには早すぎる「演劇しかしたことない奴らが落語に初挑戦してみたらまさかの結果に!?」

ロビーにちゃんと高座作って、めくり作って、着物着て、出囃子流して、ちゃんとやるぞ!という意気込みが伝わってきた。結構大きな声でやっていたのだけど、ロビーという場所は非常に声が響くので、それがちょっとマイナスに働いたなと思った。むしろぼそぼそ声でやるくらいが良かったように感じた。内容はどちらも、落ちはしっかりしてるけどそれまでがそんなに面白くなくて、創作なのか既成なのかすごく気になった。創作なら、すごく良くできていると思うし、既成なら、なぜこれを選んだのか聞いてみたい。


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