見出し画像

小説 のだくん11

15歳、青春真っ盛り。
恋に遊びに学び成長、部活動。
子供が大人になるモラトリアム時代。

なんといっても、その全てが学園生活にあるのかもしれない。
しかしのだくんは、その(一般的) 青春を手放した。
のだくんの学園は、屈強な男に囲まれたボクシングジムである。
そして朝早くから始まる土肩仕事もそれである。

青春時代に必要なことはなにか?
必要条件を上げればキリがないが、強いてひとつ上げれば悩むことかもしれない。
若きウエイテルの悩みではないが、純粋に悩めるのは青春時代の特権なのだ。

のだくんも就職一週間目には悩み始めた。
毎日毎日道路をつくる。そして夜にはジムで殴り合う。
誰がみてるわけでもなく、自分自身の意思で過酷な生活を継続する。

ある日、同級生の札竜という友人が女子高生の彼女を連れてきた。のーやん、どうね。これが彼女ばい!かわええど?のーやん彼女できた?
のだくんは、思った。このくそやろう!彼女可愛じゃねぇか!!それから7日間夢精をくりかえした。

のだくんの周りは、男ハーレム状態である。
ボクシングジムは女性禁制(ではないが)的だし、職場には鼻くそがすぐたまるオバサンしかいない。

これは出合い系しかない!
それから毎日メール出合い系にはまり、出合いを求めた。しかし15歳の若造には女心の機微は分からず、約50人に告白。全滅した。
エロビデオを100本みた、流石ののだくんも現実の女性には歯が立たないようだった。

のだくんは悩んだ。
悩みに悩み、苦悩した。
そして決断した。エロビデオを買いに行くことに。そして給料日当日。一晩で全てをエロビデオ購入に使ってしまった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?