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またいつか


会いに来てくれたんだね




15年前

ボクらはここに捨てられて
必死で一緒に生きていて

そんな時

キミはあっちの家に

ボクはこっちの家に
保護された


あれから

ずーっと気にはなっていたんだ


でも
ボクのお母さんが
キミが幸せに暮らしていると
そんな風に教えてくれていたから

ボクは安心して
ここで
家族たちと
楽しく過ごしていたんだよ


それから
しばらくして

犬のおねえちゃんが旅立って


おねえちゃんは
人間の目には見えなくても
いつもこの家に居るんだけど

ある日キミを連れてやってきた


その時

キミも旅立ったんだとわかったよ


最期は水も飲めなくて
ご飯も食べられなくて

辛かったんだろうな…

そう思ったら

ボクも何だか
水も飲めなくて
ご飯も食べられなくなった


お母さんが心配して
病院に連れてってくれたけど

ボクは悪いところはなかったから

心配かけたなって思って
家に帰ってから
急いでご飯を食べたんだ 


ボクはキミのぶんまで
長生きする
そう決めたよ

とは言っても15歳
普通で言えばシニアなんだけどね

それでも
元気にここで生きていくから
時々会いにきてね


そして

いつかボクが旅立ったら…

またいつか
その日が来たら
いっぱい遊ぼうね


ボクの大好きなお兄ちゃん




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