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北海道旅行記 Part 2


突然ですが、これは何でしょう。。。

そうです!クマの木彫りです。北海道で一目惚れして買ってしまいました(いいでしょ)

この熊の木彫り、ただの木ではないのです。

実は、槐(エンジュ)という木を彫って作られたものなのです.


〈エンジュってなに?〉

    
エンジュとは、マメ科の落葉高木で、日本や中国、朝鮮半島などの東アジア原産の木です。

エンジュは漢字で書くと、「槐」で、鬼という漢字が含まれていることから、魔除けとして使われてきました。

また槐は、「延寿」とも書いて長寿や安産のお守りにも使われていたそうです!

中国では、かつて朝廷の庭にエンジュが植えられていたことから、エンジュを「品格の高い木」として、また「出世の木」として大切にしていたそうで、幸せの木としても扱われています。

以下の写真がエンジュの木です

エンジュの木


私は、この熊の木彫りはこの道60年の彫り師から買ったのですが、その時、話を伺ったところ、エンジュの木は、非常に硬く、彫るのが大変だと。

特に最近は彫り師の高齢化が原因で、硬い木であるエンジュを彫れる彫り師が殆どいないという。

また彫れたとしても大量生産は出来ないので市場にはあまり出回らないと。

この素晴らしい作品を生み出せる彫り師が少なくなっているのは悲しい現実ですね。。。

では、なぜ北海道の定番のお土産として、クマの木彫りが定着したのでしょうか。その歴史に迫ってみようと思います。


〈クマの木彫り 歴史〉

現在の熊の木彫りは、尾張徳川家の当主であった徳川義親が、1921年(大正10年)から1922年(大正11年)にかけての欧州旅行の際に立ち寄ったスイスのベルンでお土産として熊の木彫りを購入したことが契機であるそうです。

翌1923年(大正12年)に、北海道の農場で働く農民たちや付近のアイヌに、冬期の収入源として熊の木彫りを生産するよう勧めたという。

その結果、1924年(大正13年)に開催された第1回八雲農村美術工芸品評会に北海道で最初に作られた熊の木彫りが出品され、その後、木彫り熊は次第に世に知られるようになり、昭和初期には年間5,000体が生産されたそう。

その後、観光客にクマの木彫りが大人気となり、北海道の定番のお土産となったらしいです



クマの木彫りには、このような歴史的背景があったのですね

実際、クマの木彫りは実物を彷彿とさせる迫力があり、脅威さえ伝わってきます。

細部まで注意深く彫り込まれており、木彫りの技術の高さを感じますね。またエンジュの木がこの作品をより一層際立たせていると思います。

このような伝統技術は日本の宝だと個人的には思います

お守りとして玄関にでも飾っておこうかな(笑)


(参考文献:Wikipedia)

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