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アナデン 異時層西方外典Part1


 このnoteはアナザーエデンの追加コンテンツである西方外典の二次創作になります。本編とは違う歴史を歩む西方もといメリナ様を見ていただければと思います。西方外典をクリアされた方で二次創作に配慮のある方に向けてのものとなっております。西方外典をクリアされていない方は特にご注意ください!!

 ここはとある時層の翼人の村、そこでは、家を補修する者、遺物を探す者、日々の出来事を書に書き記す者、その子たちを微笑ましく見守る者、それぞれがいつもの日常を送っていた。今日もまた、いつもの一日が始まり、終わるのだと皆が思っていた。だが、その日は違った…
 ドーーン!!と大きな音を立て民家の屋根が崩れた…何か大きなものが落ちてきたようだ。異変に気が付きすぐに皆が集まってきた。遺物が落ちてくることはたまにあるが屋根を壊すほどのものが落ちてくるのは稀だ、しかも落ちてきやすい崖付近にはそもそも家を建てていない、何が落ちてきたのかと皆が見に来るのも必然だろう。だが、そこには遺物よりも珍しい、いや、落ちてくるはずのないものが横たわっていた………それは人だった、しかも自分たちとは違い背中に翼のない人だ、それも2人…親子だろうか?母親らしき人の手には子どもの衣服がしっかりと握られているが地面に落ちてしまったようだ。残念だが母親の方はもう助からないだろう…崖から落ちたとすれば低いところでも数百mはある、屋根がクッションになったところで助かるはずもない。だが子どもの方は運良くベッドの上に落ちている、屋根に当たった拍子に母親の手から離れたのだろうか。しかし母親もだこの子どももがかなり痩せている…本当の意味で助かるかは分からない……。

数年後…こそには翼人の村を元気に駆け回る1人の少女がいた、背に翼はないがそれを気にするものは最早いない、「メリナ」と名付けられ翼人の子どもたちとも仲良く遊んでいる。母親はと言うと残念だが助からず、丁重に葬られ羽塚の近くに墓石がたてられている。なぜ落ちてきたかは今でも不明だが食料を探している途中で足を滑らせたのだろうと大人達の間では言われている。
メリナはミストレアと共に暮らしており最近ではエルの唄も唄えるようになっていた。大婆様は自慢の孫だと親バカ、いや孫バカを言っているようだ。さて、そんなメリナの誕生日は落ちてきた日ということになっている。今日がその日だ、メリナは日頃のお礼になにかないかと、いつもは足を踏み入れないところにまで足を伸ばしていた。めぼしいものは見つからず、意気消沈しながら顔をあげるとそこには呆然と立ち尽くす1人の翼人がいた、今まで村では見たことのない顔だったため不思議に思いミストレアや大人達を呼んできたが彼女たちもまた見覚えがなかった…。その翼人から知り得た情報は僅かだった、と言うより「あるふぁじお」と呼ばれていたこと、これだけだった、どうやら記憶がないようだ。同じ翼人として見捨てるはずもなく村に迎え入れ食事を渡したが、いくら勧めても食べることはなかった。彼は「この身体には必要ないみたいなんだ、それにそんな高価なもの受け取れないよ」と言っていた。 「ここで採れたものだから気にしなくていいから身体のためにも食べておけ」と言ったが食べることはなかった。皆、必要になれば食べるだろうと思い、食料を入れた籠を近くに置いてそこを後にした。毎日食料を届けに行ったが食料が減ることはなかった……

数日後、彼は忽然と姿を消した……

今回はここまでとなります。ここまで読んでくださってる方はついでにいいねとかコメントとかしてくれると泣いて喜びます。今のところ何部構成になるかすらもわかっていない不定期更新になりますが気長にお待ちいただければ嬉しく思います。


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