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【詩】リボーン

カードを配ろうとすると
シャッフルしていない事に気づく
でも手札は
シャッフルするほどの枚数もなく
すでに配られていたもののよう
手に収まる手札を見ると
手札は白紙にも見えるし
はなから配る側ではなかったのか

柄にもなく
カードを配ろうとしたけれど
もう勘違いはしないので
シャッフルするときは
教えて欲しい
例え一度ここからいなくなり
他の世界に行ってしまった後でも

また生まれることがあれば
同じように配られる側で
構わないけれど
あなたの瞳に映るところで
手札を見たいと思う

ひとつの部屋があって
それは時間という名前で呼ばれ
限られたテーブルの広さの上で
僕らはゲームをしている

あなたが言いたいことや
あなたのその時の感情が
理解できるということは
悪いことじゃないと思う

気づいた時には
手札があった
与えられただけなのか
自ら得たものなのか
おそらくその両方でもあり
その両方でもない

あなたの手札を取る
わたしの手札を渡す
昨日と今日を渡す
明日を知ることが出来るなら


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