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【詩】美しさと可愛さ

真鍮の輪をはめられる
一本づつ首に
それとも何本か同時に

あるいは足にきつく布を巻かれる
片足づつ、両足とも

わたしは自由なので
手足を伸ばして眠る

美しさを得るために
首を長くしたり
足を小さくしたりする
人たちもいる

奪われた自由のまま
うずくまる
しゃがむ
可愛くする

可愛いは
可愛いでかなしい
自分のものでない
ずる賢さがあるようで

わたしは自由なので
何かを思う
何を

思ってはいけない何か
輪っかもはめてはいない
布も巻いてはいない

遠い見張り塔から
思っている何かを
覗かれている
美しさが
可愛さが
見られている

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