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即効!見るだけでわかる職場のコミュ力がつく本

はじめに 

本書は、
職場でのコミュ力(=コミュニケーション力)をつけるための
実践的な考え方と技法を紹介する本です。

既刊拙著
「実務入門 成果が上がる!実践ビジネスコミュニケーシ」
(日本能率協会マネジメントセンター)等
の見直し内容をベースに、
YouTubeショート動画とイラストを加えて紹介しています。

紹介する技法は、すぐに使えて、すぐに効果があり、
いろんな場面に応用が利く技法です。
自分らしさを活かす技法です。

会社を団体や組織と、お客様を住民やステークホルダー
といった言葉に変えれば、
どの業種や職業の方にもお役立ていただけます。

例として紹介している言葉づかいと非言語による表現は、
実際には相手や状況、内容に合わせて
変えていただく必要があります。

本書が、あなたの「自分磨きのサポーター」として
お役に立てれば幸いです。

田中義樹


1 まず第一歩は相手や周囲の気持ちを乗せるあいさつから

(1)良好な関係をつくるあいさつの仕方

良好な人間関係づくりや場づくりの第一歩は、感じのよい「あいさつ」です。
あいさつの良否が、人間関係づくりや場づくりに大きく影響します。

人は、相手やその会社によいイメージやよい思い込みを持つと、
その対象の持つよいところに惹かれるようになります。
マイナス部分に関心を向けなくなるものです。

あいさつは、
相手に対してよいイメージやよい思い込みをつくるうえで、
とても大事な要素
です。

 好感度の高いあいさつには、次のことを心がけるようにします。
①あいさつでの声と顔の表情を自分の気分がよくなるレベルにする
②相手や周囲(周囲の中心)にあいさつ言葉の語尾まで目線と体を向ける
③おじぎはあいさつ言葉を言った後に行う

(2)あいさつの効用

あいさつには、次のような効用があります。
①相手の心を開くことができる
②相手と心を交わすことができる
③お互いの気持ちを乗せることができる
④相手の気持ちを汲むことができる

まず、「①相手の心を開くことができる」ですが、
あいさつは相手を受け入れているという気持ちの表現です。
自分が心を開くから相手や周囲も心を開いてくれるのです。

 あいさつをしないということは、
「私はあなたやあなたたちとは付き合いたくないんです」
という気持ちの表現になってしまいます。
社内の同じ目的を持つ人にあいさつをするのは、
あたり前のこと
なのです。

次に、「②相手と心を交わすことができる」とは、
相手や周囲から返ってくるあいさつ言葉は、
あなたへの共感の表現です。
あいさつ言葉を交わすことで心が通い合うのです。

そして、「④お互いの気持ちを乗せることができる」ですが、
前述の②に関連して、あいさつはお互いの気持ちをつくるものです。

あいさつでの声と顔の表情や動作を
自分の気分がよくなるレベルにすると、
自身の気持ちが乗ります。
相手や周囲の気持ちも乗ってきます。
感情コミュニケーションは伝染します。

さらに、「③相手の気持ちを汲むことができる」とは、
あなたのあいさつに対する相手や周囲の反応から、
心の状態を汲み取ることができるということです。

明るいあいさつが返ってくれば、
「相手や周囲は乗っているな」
とわかります。
逆であれば、
「体調不良や何か問題を抱えているのかな」
ということがうかがえます。

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