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無垢

真白い心は穢れなく清らかで
それゆえに、不運にも
最初に刷り込まれた言葉に
染まりやすいのだ

ある種の悪意で独断で
白に向かい毒の矢を放ったとする

そうすれば、清い無垢なる心は

悪を知らぬがゆえに
破壊され、毒は全身に回り
たちまち粉々に打ち砕かれる

白であるそのモノは

最早、
白いことを信じず悪の色に支配され

やがて自己を破壊せむと試みるようになる


穢れた忌まわしきモノなのだと
容易く信じ込む

どこが穢れたのか
誰を損ねたというのか

全くの罪なき人間は居ない

にも関わらず
何の罪も犯さず
むしろ傷つけられたであろう幼く儚きピュアな心は
我が身を消すことのみを切望する

それが、罰なのだ
罪を消すには、消滅しか無いのだと

無垢なるモノよ


全ての色に侵食されようと
おまえは清らな白なのだ

それが認められぬなら
いっそ
如何なる色にも染まらぬ漆黒になれ

胸を張り黒く強くしたたかに
毒の色など撥ね付ける

高慢たる黒になれ

堂々と

わたしは堕ち穢れ這い上がり

果敢に生きていると

言ってやれ

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