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ほのぼの小噺

カラス何故鳴くの

カラスは山に~

可愛い七つの子が・・・

"が~!くぁ~~!か~~!”

確か、そんな歌があったはずだわ!

小さな小さな人間の子たち、

ランドセル背負って

手を繋いで、るんるん、歌ってた・・・

筈!

カラスの母は肩落とし嘆き憤っていた

いや、肩など無かろうという突っ込みはご容赦頂きたい!

あります!猫にも犬にもあるように、です。

肩なる部位はあるのです。

わたしどもが、人間たちに

「翼が無いなんて変!」「くちばし小さくて、いや、無くて変!」などと

申します?

種が違えば形状、声、嗜好、習慣、全てにおいて違うこと自然の摂理!

でありますのに・・・何ですか?

悪食?縁起が悪い?性根が悪い?

何たる罵倒、独断、偏見!

わたしにだって、母性があるのよ

だから~必死に餌漁り、

マズイ、これ・・不味っ!と

確かに思うこともありますけれど、

選んでる場合ですかってーの!

巣には、ひもじいひもじいと泣く子らが、待ってるの!

か~わいい~ななつの子が!!

歌、思い出して頂きたい。

そりゃ、鳩はいいわ。

くっくっくるる~~って、阿呆面して

人間の傍に行きゃ、子どもたちも大人だって、喜び勇んで

食べてるもの撒いてくれるじゃない。

伝書鳩?

カラスたるこのわたしが、伝書鴉を出来ないとでも?

心外な。。

自由手放し、あなた方が飼うと仰るならば、

鳩より何倍ものスピードと力と知恵で、

務めますとも!

でもね、でも・・嫌われてるじゃない?

愛されないから、強くなるしか無いのよー~~!ぐぁっ!

(此処でカラス母、目をくわっと見開くの図、ご想像されたし)

他力本願・・絶望だから~

こうして夜になっても、翼濡らして餌を探しているわけ。

何?カラスの何処が悪いわけ?

自分で言うのも照れるけど、頭いいわよ。

鳥類の中で、図抜けていると自負するわ。

情も濃いわ。いやんなるほどね。

あぁ、愛する子どもたち、あなた達も私に似て

人間目線じゃ、可愛くないのですって。

雛は可愛い、相場が決まっている、がー

カラスの雛は例外!

そんな酷い言い草あります?

あの姿が、カラスなの!

声もカラスなの!

私たちのように、非情に差別、嫌悪される生き物・・

他にあります?

・・・

・・・

・・・

ご・き・○・り

あぁ、居たわね、そういうの。。

理不尽!

叫ぶ声も出せず無言に・・カサカサ・・

ただ生きてるだけで、在るだけで、否定され殺戮されるお方たち。。

気の毒に。

比較なんて私の信義に反しますけども~~

彼らよりはマシかしらん。

空飛べて

たま~に人間の頭上なんか、すれすれに

吃驚させて

仕方ないわね、憂いても。。

カラスの惑星!

私の知恵と力、そして巨大化すれば、

くっくっく、くぁ~~~♪

カラスの母は

今夜も愚痴と夢想に酔いしれ

子らの待つ巣に戻るのでした。

おしまい。

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