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鉄壁の要塞に守られた魔物が世を壊す

鉄壁の要塞=国・制度
魔物=社会福祉法人
世=介護業界

介護の世界はどちらかと言えば閉ざされている。
介護保険の制度に詳しい利用者や家族はほとんどいない。

だから情報が頼りだ。

その世に出回っている情報が嘘にまみれているから質が悪い

その世に出回っている嘘の情報の発信源は概ね、『国』『厚労省』『地方治体』『社会福祉法人』だ。

※ここでは国=厚労省としておく。

国は超高齢社会という現実に対し、地域包括ケアシステムという方策を打ち出している。
その大きく大切な部分はこうだ。

地域特性を鑑みたうえでの、在宅介護の推進と介護予防と地域資源の活用と連携だ。

なにを言っとるんだ?

要は、

地方自治体任せで、できるだけ在宅介護(自宅での介護)ができるように努め、施設介護は最後の手段とし、要介護状態にならないよう努力して、ボランティアや安い介護サービスで済むように努力して、昔の長屋みたいに助け合いましょう。

ってことだ。

んで実際のところどうなっているか。

  • 要介護状態の人が自宅で生活を続けるために必要な訪問介護への支援を減らす。

  • 要介護状態の人が自宅で安全に生活をするためのリハビリを強化し、回復させてもインセンティブは無し。事業者は利用者が回復すると自らの首を絞めることになるので、消極的になる。

  • 介護職員不足(特に訪問ヘルパー)は、給料の問題だと思い込み、加算などで手当てを出すが、それが意味を成していないことに気付かない。

大きく言えばこんなところだろう。

そしてこの超高齢社会の高齢者支援の急先鋒を努めなければならないのが、社会福祉法人だ。

なぜか!!

地域の福祉を担うために、赤字だ黒字だと騒ぐ必要を無くすため、税制の優遇が図られている。また補助金なども優先的に支払われる。

これは国が、『民間で受け入れられ辛い貧乏な人や支援が困難極まる人でも受け入れなさい。困ったら国が助けてあげるから』と言っていると同じなのだ。

で、実際のところはどうなのか。

  • 普通なら支払わなくてはならない税金が免除されるので、その分の経営努力がおざなりになる。

  • 貧乏や困難な人を受けると職員が嫌がるので取らない。

  • 結果、民間が必死の努力で貧乏な人や困難な人を受け入れる。だから余計に経営を圧迫する。

  • でも社会福祉法人の給与水準は高いので新卒が採れる。そして無知な職員が増える。

  • 社会福祉法人を辞めた職員が民間に散らばって、余計にサービスの低下が起きる。

  • それなのに理事長や理事は高給取り。

こんなところだろう。

結局のところ、国が社会福祉法人を過保護にするから、介護業界が育たない。
その証拠に、社会福祉法人が訪問介護をしている数の少なさよ。
地域包括ケアシステムを本気で推進する気があるのなら、訪問介護は社会福祉法人の義務にしなきゃダメだ。

やらないでしょ。儲からないことがわかってるからやらせないのよ。

のんべんだらりんと経営してても、儲からなくても、お国が助けてくれるという甘えが少なからずあるんだわ。

だから、アホみたいな稼働率でも人を多く配置して、立派なことをしていると胸を張る。
そこで育った職員が、他の民間介護に言ってどんだけ戦力になるっていうの。

人材殺しの場所だぞ。

※ごく一部、その資質からとんでもなく優秀な職員が現れることもある。



2000年に介護保険が施行されて24年。
業界の成熟度としては、ようやく独り立ちできるかどうかってところだ。

公務員水準の給与で介護保険制度の中で育ってきたベテラン。
当時30歳だった職員は54歳になっている。
政府のバカななんたら改革とやらで、給与が下げられないもんだから、高水準のままお局になっている。
そして、入職してくる若い子達は安月給。
私の知ってる社福なんぞ、55歳の正職員で40万/月 貰ってて、夜勤もできず、新人教育もできないただのオムツ交換屋。
同じ社福で、30歳フロアリーダー夜勤8回、超優秀なのに22万/月。

それを平均して安いだ高いだと給料を語る。


業界そのものを変えなければならない。

そのたった一つの方法は、

社会福祉法人の解体だ。

単純な話だ。

介護の世界にも、競争原理を働かせればいい。

それでケアの質が落ちるなどということはない。
それを主張するのは、鉄壁の要塞に守られている社会福祉法人だけだからだ。

ここは日本だ。

競争原理を働かせても、サービスの質は落ちるどころか上がる。
経営努力により業界は盛り上がる。
あるところにはある!と言われている埋蔵貯金は本人・家族のために使われるようになる。決して後から国が奪っていいものではない。

消費税の還付金上位5社で6兆円。
こんなアホな使い道あるか!!!

これを社会福祉に回すだけで、どれだけ豊かな高齢社会になるか。

誰しもが年は取る。

年を取ることを恐れる社会でいいわけがない。

それをコントロールするのが国であり政府の仕事だろ。


だからこそ、社会福祉法人を解体しろ。


それだけで日本の未来は少しは良くなる。




と思うんだけどねぇ。

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