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TDKカセットテープ開発の歴史、プロジェクトXとは少し違っていたかも!

#カセットテープ #TDK
#プロジェクトX  #マクセル 
#フィリップ社  
にわかにカセットテープが注目され始めている。名だたるアーティストが、ウェブ配信のほかに、このカセットでもアルバムを売出していた。日本では、山下達郎や甲本ヒロトそして奥田民生など。海外では、テイラー・スウィフトやニール・ヤングなど。デジタル化した音楽ソースは、高い音域を全てカットしてしまう。そのため、音楽マニアにとってはモノ足りなくなるためだ。私も、CDや配信されたサウンドには、いつも不満を持っていた。そのため、いまだに音楽は、レコードやカセットで聴く生活だ。

このカセットテープは、オランダに本社がある電気メーカーのフィリップ社によって開発された。1964年に販売されると、たちまち世界に広がっていく。累計販売数は、いまや百億本を超えているという。

カセットテープが、世にでる前は録音はオープンリールだった。リールがむき出しになっており、自分たちでテープを引き出して装着しなければならず、かなり不便だったといえる。ホコリの問題もかなりあった。記録機器のヘッドが、露出しているため、ホコリの影響をもろに受けた。

TDKは、1935年設立した会社である。旧社名は、東京電機化学工業といった。TDKは、その略称だったが、社名となる。そもそもテープにはフェライトという磁性体が塗ってある。このフェライトを開発したのが、日本人の加藤与五郎と武井武。この2人の開発したフライトを商品化したのが、TDKというわけだ。

ビデオデッキでも、VHS対βの戦いがあったが、このカセットテープも、この時ドイツのDCインターナショナルという製品と、フィリップ社のコンパクトカセットで争っていたという。

日本のメーカーSONYは、この2社から提携のオファーを受けていた。この時SONYは、より小さなフィリップ社の方を選択。しかし、ここで、ロイヤリティーの問題が発生する。SONY側は、断固拒否した。結果として、フィリップス社側がおれて無料で提供することとなる。

このあたりの事情を、プロジェクトXではどのように描いていたかは記憶していないが、多分この情報はつかんでいたと思われる。私の記憶では、TDKの〇〇さんがヨーロッパ旅行で、たまたまこのカセットテープを買い、日本に持ち帰ってきたと…!

ここで、この人物〇〇さんがカセットテープを分解し、その構造を研究したようだ。そして、1966年3月にはフィリップ社と契約。そして製品化されたのがTDKのカセットテープだ。これが国産初のカセットテープとなる。

TDKは、自社の研究の成果を、新たな製品の開発へ向かわせる。高音質カセットを、1970年代から次々に販売。日本のカセットテープ会社の代表メーカーとなり、世界的なメーカーとしての地位もきづいていった。

金がなくてレコードを買えない若者たち。当時、FM放送も始まり、音楽放送を楽しむ人も増えてきた。カセットテープの出番だった。カセットテープに次々録音することが流行する。

カセットテープ戦争で、フィリップ社の規格が勝利した理由は、SONYの要望をのんだことが大きいといえる。そして、このSONYが開発したウォークマンが空前のヒットをすることによって、カセットテープは売上げを急拡大していった。

ウェブサイトを見ると、TDKと日立マクセル。どちらも日本初という表記がある。これは、ほぼ同時だったことと、TDKが自社名ではなく、松下電気産業(今のパナソニック)の名前で販売していたことによるようだ。いずれにしろ、1966年は日本でのカセットテープ元年ということになる。

まとめ
懐古趣味と思われるカセットテープ。だが、若い人たちにも人気が広がっているようだ。アナログなので、その音は温かい。また、早送りや巻戻し作業も必要で、手間がかかるが、それがイイという人が多いという。

私も、未だにレコードと、カセットテープは大事に保管している。そしていつも部屋で流すのは、アナログの音楽だ。仕事や作業中に、このサウンドが一番体に馴染む。ただ、使っている機器がいつ壊れないかは心配している。オーディオメーカーも、日本製でそれなりのものを作ってもらいたいと思っている昨今だ。

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