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花の女王には、おいしいお水をたっぷりと。 〜バラを少しでも長く楽しむお手入れのコツ〜


これまで、花を少しでも長く楽しむお手入れのコツとして、水あげや水かえについてお話してきました。しかし、花の種類によって、お手入れ方法が異なるものもあります。そこで今回は、+hanaでも特に人気の花のひとつ、「バラ」についてのお手入れのコツを、詳しくご説明したいと思います。

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+hanaから前回お届けしたセットの中にも入っていたバラは、誰もが知る花の女王。その品種の数は、いまや数千、数万とも言われていて、花の中でもトップクラス。切花の国内出荷量も、キク、カーネーションに次ぐ第3位(※)です。

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バラには、〈スタンダードタイプ〉と呼ばれる1本の茎に一輪の花が咲くものと、〈スプレー(SP)咲き〉と呼ばれる1本の茎に枝分かれして複数輪の花が咲くものがあります。

花の色も多い上に、咲き方にも中央が高くなる〈高芯咲き〉、平らに咲く〈ロゼット咲き〉、ティーカップ状に咲く〈カップ咲き〉など様々あります。
また花弁(花びら)の形も、両端が外側に巻きこまれ先端の尖った〈剣弁〉、巻きこみのない〈丸弁〉、縁がフリル状の〈波弁〉など、変化に富んでいます。

同じ色でも咲き方や花弁の形や枚数によって雰囲気ががらりと変わるのも、バラの魅力のひとつです。
以前は〈高芯剣弁タイプ〉が切花の主流でしたが、今ではオールドローズと呼ばれるような丸みがありうつむいて咲く品種など様々な表情のタイプが増え、お花屋さんの店頭でもよく見かけるようになりました。

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近年は品種改良が進み日持ちも良くなっていますが、飾っていると花首が垂れて萎れてくることがあると思います。これは導管が詰まりお花に水が行き渡らない状態で、お花屋さんでは「水が下がる」「水おち」などと呼ばれます。
一番の原因はバクテリアの増殖ですので、こまめな水かえと切り戻しを行い花瓶やハサミを清潔に保ちましょう。

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また、生け水は深水が良いですが、葉が水に浸からないようにしましょう。

毎日のお手入れが難しい場合、バラには切花栄養剤もとても効果的です。抗菌作用によってバクテリアの繁殖を抑えるだけでなく、開花に必要な糖質を補い発色を鮮やかにする効果もありますので、ぜひご活用ください。

また、水分状態の悪化は葉などからの蒸散による影響もあります。+hanaでは予め下葉(したば)の処理を行っておりますが、お花屋さんで長めのものを購入された際などは、余分な葉は取り除きましょう。お花を選ぶ際は、茎がしっかりとして葉がいきいきとしたものを選ぶのがポイントです。飾り始めのお花が元気なときほど水の吸い上げが早いので、水を切らさないよう注意しましょう。

+hanaでは、蕾も固めで比較的日持ちが良い〈高芯剣弁タイプ〉を多く出荷しておりますが、入荷状況により〈ロゼット咲き〉などもお届けしております。
傷んだ花びらや萎れた葉を取り除きながら、蕾がほころんでから散るまでの、それぞれの「移ろい」を感じていただけると幸いです。

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↑外側の少し傷んだり変色した花びらは、優しく取り除きましょう。(花びらが途中で切れてしまわないよう、根元から取り除きます。)

バラを楽しむポイントのおさらい                      ==================================   ★生け水は、多めの「深水」で。                      ★葉が水に浸からないようにしましょう。(余分な葉は取り除く)
★切花栄養剤を活用しましょう。
★茎がしっかりとして葉がいきいきとしたものを選びましょう。
★飾り始めは、水を切らさないように注意を。
★小まめな水かえと切り戻しを行い、花瓶やハサミを清潔に保ちましょう。
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※農林水産統計 令和3年6月29日公表 令和2年産花きの作付面積及び出荷量より


公式サイト https://tasuhana.com/

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+hana ネネ(プロフィール)

『あなたの楽しみは花のために、花の魅力はあなたのために』をコンセプトとし、季節に合わせた素敵な花を、手ごろな価格でご自宅のポストにお届けするサステナブルな花の定期便「+hana(タスハナ)」の、立ち上げメンバー。元大手生花店で、店長を経験。皆さまのお困りごとが解決できればと、花のメンテや飾り方など、花についてのいろいろな知識をお伝えします。

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