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大切なことはたった2つ!BtoBサービスにおける”正しい”事例の作り方

BtoBサービスにおいて、事例集は鉄板コンテンツです。

・サービスサイトに乗せる
・提案資料に乗せる
・事例集としてe-bookにする
・FacebookやTwitterの広告クリエイティブにする

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※例えばこんな感じの広告がFacebookで出たりしませんでしょうか?

いろんな使い方がありますが、事例コンテンツの価値を考えぬき、効果的な事例コンテンツを作れている会社は驚くほど少ないです。

・2~3個しか事例が載っていない
・中小企業がターゲットなのに超大企業のロゴしか並んでいない
・匿名×素材画像でお客様の声を作っている

一度はそんなホームページを見たこともあるのではないでしょうか?逆効果です。

事例コンテンツを効果的に作ることは、事業のグロースに最も効率の良い投資の一つです。このnoteではBtoBならではの特徴を踏まえ、正しい事例コンテンツの作り方を説明します。

先に結論を話してしまうと、大切な要素は次の2つです。

1.バリエーション
2.導入効果の説明

なぜこの2つが重要なのか?そもそも効果的な事例を作るうえで抑えなければいけない本質は何か?説明していきたいと思います。

ちなみにbellFaceでは、カスタマーサクセスチームが毎月一定数の事例を公開することをミッションとして担っています。(連続達成中)

事例コンテンツの効果を定量的に知る

事例コンテンツに関して研究されたレポートが1つあります。事例コンテンツの研究としては唯一のものですので、これを見れば「事例がサイトのコンバージョン率にどれだけ寄与しているか?」が分かります。

データから見る情報はWACULさんのレポートに任せるとして、このnoteでは定性的な側面からBtoBサービスの事例を説明していきます。

まずはBtoBにおける意思決定プロセスを理解する

本題に入る前に、とても重要なことは「BtoBの意思決定プロセス」を理解することです。

BtoCとBtoBでは意思決定プロセスがまったく違います。この違いを比較すると次のような差になります。

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▼具体的な例
年度末(3月31日)と新年度(4月1日)は、多くの法人にとって、たった1日の違いで業務内容がガラリと変わるでしょう。
・3月31日、最後の最後まで必死に売上を追いかける営業マン
・4月1日、達成をして表情にリラックスが見られる営業マン
でも、一個人にとっては何も変わりません。エイプリルフールで冗談に敏感になるくらいでしょうか。

BtoBサービスを成長させるには、この理解を正しく行い、BtoBの意思決定プロセスに沿ったプロダクト開発、マーケティングを行わなければいけません。

事例コンテンツが重要なのは、この意思決定プロセスの2つのポイントに寄与するためです。

その① 意思決定に関わる人数は平均5.4人もいる

BtoBの意思決定プロセスついて書かれた良書”隠れたキーマンを探せ!”の研究で意思決定には平均5.4人の人が関わるとされています。

この5.4人は「DMU(Decision Making Unit)」と呼ばれ、それぞれ役割が分かれます。

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(引用)web制作会社ベイジさんの資料
BtoBに強いだけあって、代表の枌谷さんの思考は深いです

BtoBのマーケティング、セールスにおいて”担当者(Buyer)”だけを意識すれば良いということはありません。「担当者がDMUをどのように動かしていけるか?」を意識し、それが円滑に進むようにサポートしていくことが重要です。

「担当者に足繁く訪問して、熱意を伝えるのが大切なんだ!?」

”営業の熱意”は伝播しません、It's OLD営業です。

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担当者がDMUに導入したいサービスを説明する際に最も効果的なことはなんでしょうか?

「当社がベンチマークしている■■会社が導入して、高い効果を上げているようです」

この一言です。
※ここでいうベンチマークとは”競合””同じ規模””業界大手”など様々な意味合いがあります。

その② 評価システムがある中で誰も失敗したくない

どんな会社にも評価システムがあり、皆その中で生きています。

自分にとってBestなものを自由に選べるBtoCと違い、”会社のお金で稟議を行い会社のために選ぶ”BtoBでは【失敗をしたくない感情】が先行しリスクの少ないBetterを選ぶ傾向があります。

実際にそのサービスを導入して、上手くいくか失敗するかはやってみないと分からないのですが、【失敗したくない感情】に対して最も効果的なことはなんでしょうか?

「当社がベンチマークしている■■会社が導入して、高い効果を上げているようです」

この一言です。

事例コンテンツには、“営業を受けていない関係者(DMU)”が見て「なるほど、大丈夫そうだ!」と思ってもらえる効果があるのです。

正しい事例の作り方

前述の通り、事例コンテンツのゴールは“営業を受けていない関係者(DMU)”が見て「なるほど、大丈夫そうだ!」と思ってもらうことです。

そのために必要な要素は

1.バリエーション
2.導入効果の説明

です。

1.バリエーションを作ろう

業界×企業規模×課題(ニーズ)でマトリックスを作ります。
次に自社のターゲットに近いところから順に5点→1点とつけてください。
業界を重視するのか?企業規模を重視するのか?は各サービス特性によって異なると思います。

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一例としては上記のようなマトリックスです。自社のサービスによってアレンジしてみてください。

点数をつけたら、「高いものから順に、点数の分だけ作る」ことを意識して、毎月〇件の事例を作ると決めましょう!

2.定性と定量の両面から導入効果を明示しよう

効果的な事例を作るうえで、導入効果の明示は必須です。その際に注意したいのが「定性と定量の両面から説明を出来ているか?」です。DMUには色々な人がいます。

「なるほど、大丈夫そうだ!」と思ってもらえるトリガーが何か?は人によって違うので、定性と定量の両面から説明をすることが大切です。

バズ部さんの事例コンテンツは秀逸でいつも参考にしています。

”インタビューで定性的に、図解やノウハウ公開で論理的に、数字で定量的に”導入効果の説明がなされているので、納得度が極めて高いです。


【バリエーション×導入効果】これが正しい事例の作り方のキーポイントです。

後回しにしてはいけない!今すぐ作ろう!!

事例を作ること、更新することを後回しにしている会社はとても多いですが、今すぐ見直したほうが良いです。

事例コンテンツは蓄積し、中長期的に費用対効果が高いコンテンツです。効果測定はしづらいですが、間違いなくペイします。

「事例に載ってくれる会社がない!」
→創業間もない会社でもない限り、サービス・顧客との関係性を見直すべきです。

「事例を作る時間がない」
→外注を使って作りましょう。もし良い外注先がないという場合は僕のほうで紹介もできます。(ライター要素よりも、インタビュアー×ビジネスリテラシが高い人を選びましょう)

いつやるの?今でしょ!

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BtoB専門でマーケティング・グロースハックのお手伝いもしています。お悩みの方がいれば、TwitterやFacebookでお声掛けください!DM返信率は100%です(笑)

Twitter:https://twitter.com/tasuku_ishida

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