見出し画像

交通事故

名古屋市の片側三車線の交差点で、すり抜けをせずに自動車の後ろでバイクの信号待ちをしていた。
停車中、なんとなく横目で歩道橋降りてくる貴婦人の上品なファッションを眺めて『さすがは名古屋や〜』と感心していたときに、それは起きた!!



いきなり視界が貴婦人から青空に切り替わり、上を向いてバイクが馬のようヒヒーンと鳴いて前足を蹴り上げるかのようにフロントが持ち上がり(実は持ち上がっていない、そんな気がしただけ)、そして着地した。


地震か?いやそれともギヤの1速に入れっぱなしだったのか?


思考を頭の中で整理していたら、後から『ごめんなさい!すみません!追突してしまって・・・』と言う声が・・・
振り返ってみると後ろの車のドライバーだった。



バイク降りて後ろを見てみると、後輪のタイヤに車のボディで擦った後と、曲ったナンバープレートを確認した。
その時にようやく追突されたという事実を飲み込めた。


擦られたタイヤと曲がったナンバープレート
車の後のついたタイヤのから結構な衝撃を受けていることが分かる。


とにかく交通事故は、警察の現場検証が必要だ。
後になって揉めたとしても、警察による事故証明は何物にも代え難い。
『とりあえず警察呼んでもらえる?』と運転手にお願いした。


追突した理由を尋ねたら、『娘との会話に夢中になってぶつけてしまった。』とのことだった。


幸いフロント、リアブレーキとも掛けて停車していたので、前の車に玉突き事故を起こすことは免れた。
前の車にぶつかっていたら、体剥き出しのライダーはタダでは済まないだろう。


がしかし、車に戻った運転手は動揺してたのか、もう一回俺のバイクのカマを掘った。
これには、さすがに耐えられなくなって左側に倒れたが、タンクを傷つけるわけにはいかないので、意地で左足をバイクと地面の間に挟んでギリギリのところでバイクを支えて耐えていた。


また、『すみません』と歩み寄る運転手に、いささか感情的になってしまい『ばか野郎!起こすから手を貸せ。』とバイクを起こすのを手伝ってもらった。


なんとかまぁギリギリのところで、最悪の事態は免れることができた。


後日、バイクに挟んだ左足が捻挫していたのだが、自分でも分かってて足をバイクと地面の間に挟めていた。
何故かというと、エンジニアブーツを信頼していたからだ。
医者も軽装なら、骨折も免れないだろうと診察時に言っていた。
それほどバイクの装備は侮れない。


自分の足を実測して製作してもらったいわゆるオーダーメード品
革が硬すぎて最初は長い時間歩くと、足の裏の皮が剥がれて出血したほどの強者
今ではすっかり自分の足に馴染んでいる


人生初のバイクおカマ掘りが2回連続コースになった。

それから警察が来るまで、そのままの状態で現場検証してもらおうと思っていたのだが、さすがに片側3車線の交差点がものすごい渋滞になってきた。


さすがに見かねたレッカー車の運転手が降りてきて、この手の事故であれば現場検証は問題ないから、左側の路側に移動ように促された。


素直に、こんな渋滞作ってる場合ではないので言うことに従った。


しばらくしたら警察がやってきて、相手方も既に保険屋に連絡入れてるらしく、その姿を見てこちらも保険屋に連絡入れることにした。


とりあえずこの後重大用事があったので、人身事故扱いにせず物損事故扱いにして病院に行く事はやめた。


ただ警察には、後ろから追突されたので、むち打ちとかの後遺障害等の症状が出るかもしれないなってふうに話をしたら、後から医者に行くようであれば警察に連絡するようにと教えられた。


相手の住所電話番号名前を教えられたので、こちらも住所と電話番号を教えた。


今になって思うけど、誠意のある相手だったと思う。
そういえば、誠心誠意事故の対応をすると言っていた。


ここ近年交通事故に遭っている。
これで人生初の2回目だ。(自爆事故以外で)


1回目は1年前にすり抜けで事故をした。
片側3車線の信号待ちの車をすり抜けていたら、突然!停車中の車の運転席のドアが開き、そのドアを避けきれずに左手とハンドルを引っ掛けて転倒した。
低速で走っていたので、避けたつもりでいたのだが、思っていたよりもドアが開くのが早く、引っかかったドアが開ききったところで、耐えきれずに右にバイクごと倒れた。
右に信号待ちをしていた車に倒れたときに傷をつけた。



恐らく運転手側からしたら、右後方の死角にバイクが入っていて、目視を怠ったのではないかと思われる。



開いた運転席側のドアの金具に、右手の人差し指と中指を引っ掛けたので、グローブの縫い目を金具が突き破り、その2本の指を負傷した。
中指は解放骨折をしていた。



『全く、世界に39台しかない貴重なバイクだと言うのに!とほほ・・・』
しかも、起き上がって運転手に問いかけたら、痰が吐きたいという
理由でドアを開けたとのことだった。


ベンツのドアは硬かった・・・


こんな事態でも、分厚い革のライダースにチャップス、エンジニアブーツを身につけていたので、怪我をした左手の指以外はピンピンしていたし、自分がバイクで死ぬことは絶対にないなと確信した。


それだけ、バイクに乗る装備は命を守る重要なアイテムなんだ。


『車の中で、テッシュにでもくるめよ。バカちんが!』とハラワタが煮えくりかえっている記憶は今でも鮮明に覚えている。


更には、保険を使いたくないから弁護士を立てると言っていた。
『大丈夫だ。』と言ったことを何を勘違いしたのかわからないが、血を手から垂れ流している怪我をしている相手に対して、当人はその場から『じゃあこれで!』と離れようとしたので、呼び止めて警察を呼ばせた。



全く自分には非はないと言わんばかりの態度に、怒りのゲンコツでも食らわせてやろうかとも思ったが、いい大人なので我慢した。
しかもどこの国とは言わないが、日本在住の外国人だった。


もう一年ほど事故から経過しているが、過失割合の決着もついていない状態なのだが、任意保険の弁護士特約に加入していたおかげで、自分で示談交渉しなくてもよく精神的負担が少なくて良かった。


絶対に『弁護士特約』は加入しておいた方がいい!
特に10(相手)対0(自分)の過失割合になりそうなら、自分にの任意保険屋は交渉に入り込めなくなり、自分で相手の保険屋と示談交渉することになる。
弁護士から相手の保険屋の言い分を聞くとホント、吐き気を催すほどに虫唾が走る。
その保険屋のいいイメージCMを見るたびに、怒りが込み上げてくる。
なんのために存在している保険屋なんだ、存在意味あんのかなんて感情が湧いてくる。


そして、そのことから反省して、今度はすり抜けしないで信号待ちをしていたら、バイクの後ろから車に突っ込まれると言う事故に遭うといった『どっちにしても事故るんかい!』という事態になった。


20年以上事故に遭ったことがなかったが、事故に遭わないことに絶対はない!
とにかくバイクに乗ったら自己防衛は怠らないことだ。

そして、大好きなバイクでそんな悲しい気持ちになる人を見たくない。


次は、なぜこんな記事を書こうと思うようになったのかを話したいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?