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【レベル56】「箱」の外にいられるように

こんにちは。
今回は私の好きな本から得た学びを記録しておきたいと思います。

この本は読むたびに思考をリセットし、自分のふるまいについて考えるきっかけを与えてくれます。

今回でもう4回目になりますが、それでもたくさん学びなおすことができました。

※約2,100字(目安時間:7分)の記事です。

結論 本当は相手は悪くないかもしれない。

この本には周囲へ良い影響を与えるための人間関係構築のヒントが書かれています。

作者は「箱」というイメージを用いて、自分が周囲を見る時に良くないバイアスがかかってしまっているということを説明しています。
「箱」に入っている状態はネガティブな状態です。

ビジネスでも私生活でも思いついたポジティブな感情に背いたときに、自分は「箱」に入ってしまいます。

抽象的すぎて「?」だと思います。
ではまずこの「箱」について説明します。

「箱」とは、自分を正当化するための思考

「箱」とは自分を正当化するための偏見をもった思考のことです。

自分の感情に背いたときにこの「箱」に入ってしまい、自分がその感情に従わなかった理由を探し始めます。
その時、(自分は悪くないという思考なので)相手の悪いところを探し始めます。

例えばこんな感じです。

仕事帰りの電車の中。
あなたが席に座っていると、足の悪い老人が電車に乗り込んできました。
その老人は、あなたの前でつり革を握って立っています。
あなたはふと「席を譲ってあげよう」と考えましたが、タイミングがつかめずにそのまま寝たふりをしてしまいました。

あなたはという自分のポジティブな感情(席を譲る)を裏切ってしまいました。
この後あなたの思考はどうなるのでしょうか。

寝たふりをしたあなたの頭の中には
「自分も疲れているんだからしょうがない。」「ご老人はもしかしたら自分が寝たふりをしていることに気が付いている?」
「だとしたら、自分にプレッシャーをかけるために目の前に立っているなんて性格が悪いな。」…

とこんなふうに自分を正当化するための思考を巡らせてしまうのです。
それはあなたがそう考えようとしていなくても、です。

もしこのご老人と今後も付き合いがあるとすれば、相手のためを思う行動はもうできなくなるはずです。

なぜなら自分は正しいと思う「箱」に入ってしまっているからです。
では、この「箱」に入ってしまうきっかけは何だったのでしょうか。

「箱」に入るきっかけは自分を裏切ること

「箱」に入ってしまったのは
自分の感情を裏切ってしまったからです。

「席を譲ってあげよう」と考えた結果、本当に譲っていたら「性格の悪い老人」とは思わなかったはずです。

この本の肝はここにあります。

この自分への裏切りを心理学では『自己欺瞞(じこぎまん)』というそうです。

この自分への裏切り(=自己欺瞞)の結果、自分を正当化するだけではなく相手を悪者扱いしてしまうのです。

「箱」の中にいる時

「箱」に入ってしまうとどんな悪いことが起きるかというと

相手の悪いところばかりが目に付く

自分を正当化するために相手を悪者に仕立て上げしまうのです。
「あいつはあんなひどいことをしてるんだから、助けなくても当然だ」という理論を成立させるために相手の粗ばかりを探してしまいます。

自分の悪いところには気が付かない

「自分は普段からよくやっているんだから、これくらい問題じゃない」という理論のもとに、自分の悪いところは気にならず、自分のほうが優れているところばかり大げさに見えてしまいます。

自分が「箱」に入っていることには気が付かない

最も厄介なのはこれです。
相手が悪いという心理状態にあるため、自分に矢印を向けることができません。

「箱」の中にいることで起こる悪影響は
相手をけなすことによるチームワークの欠如、モチベーションの低下、信頼関係の崩壊などたくさあります。

つまり「箱」に入ることは人間関係の悪化につながります。
(相手も「箱」に入ってしまうのでどんどん悪循環になる。)

作中に登場する会社員バドの例。
夜中に息子のデイビッドが泣いていることに妻のナンシーより先に気が付く。そこからバドは感情に背くことで妻に対して「箱」に入ってしまう。

「箱」の存在を知り、自分の行動を客観的に見ることが大切

この本を読んでなんとも厄介な「箱」の存在を知りました。
そしてこの理論に納得することが多かったのは、自分にこの経験があるからだと思います。

特に親や先生など比較的身近な人に対して起こりがちなことだと思います。
自分自身が「箱」に入らないようにするために、まず第一段階として自分の感情に背かないことは重要です。

でもこれはハードルが高いときもあります。
なので、自分の感情に背いてしまってもそのあとに自分の行動や思考を客観的に捉えられるかが重要だ考えています。

この本を読んで私がずっと大切にしていることは、自分の言い分は本当に正しいのか、相手を人として(相手のおかれている状況を)理解しようとしているのかどうか、この2点は常に忘れないようにしたいと思っています。

もし自分の取った行動が良くない決断だったとしても、それを自覚できれば素直に謝ったり、リカバーしたりするための思考を維持できるからです。

最近の自分の行動はまずくないか、相手のことを考えられているか、周りに自分とうまくいっていない人はいないか、そんなことを考え直すきっかけになるのがこの本です!

最後に、この本はいろんな立場の方にお勧めです!
特に自分を客観的に捉えるための手助けになると思います!

今週も最後までお読みいただきありがとうございました。
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