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発達障害の人が働きやすくなる仕事術を教えます

発達障害だからできる仕事があります

「お前は本当に仕事ができないヤツだな」

「すみませんでした。気を付けます」

いつも同じ失敗を繰り返して、職場の同僚には哀れな目で見られる始末。

毎日上司に怒られて、仕事の内容を注意されても分からない。

そんな地獄のような日が続く職場に、あなたは耐えられますか?

目の前の作業に集中できない、注意散漫なのにルーティンを繰り返す業務に携わっている。

同じ作業を繰り返すのが得意なのに、マルチタスクをこなさなければならない。

それでは発達障害の能力を活かしていません。

どうせなら自分の特性を知って仕事を探したいですよね?

特性を知ることで自分に合った職場、職種が分かってきます。

発達障害の人が自分の長所を活かせる仕事に就くことができれば、生きづらさを抱えている人たちの手本となるでしょう。

もちろん普通の人と比べると苦手なことも多いですが、周りの人に自分の特性をしっかりと伝えてフォローしてもらうことも大切です。

発達障害を学んで自分に適した仕事に就けば充実した社会人生活をおくることもできます。

この記事では、発達障害の方が自分の特性を学んで、仕事を続ける方法が書かれています。

理想の社会生活を送るために、読んでいただけましたら光栄です。

ぜひ最後までお読みください。


発達障害とは

発達障害は生まれつきのものです。親のしつけが悪いとか心理的なことで突然、発達障害になるというわけではありません。

発達障害は
・ADHD(注意欠陥・多動性障害)
・ASD(自閉症スペクトラム)
・LD(学習障害)
3つの特徴があります。


発達障害の人の仕事の悩み

発達障害の人はADHD、ASD、LDのどれか1つに当てはまるのではなく、この3つの特徴を持っている可能性があることが分かりました。

僕が病院で診断が下りたのは、ASD自閉症スペクトラムでした。ASDは同じ作業を繰り返すことが得意と言われています。

ところが一つの業務に集中できないため、同じ作業の繰り返しでは飽きてしまうこともあります。

ASDと診断されたけどADHDの「気が散りやすい」特徴も持っています。

仕事と関係のないことを考えそうになったときは、5分間休憩を入れて水分補給したり軽く体操をしましょう。

また優先順位をつけるのが苦手な特徴もあります。

想像力が乏しく、後からするべき作業も先に手をつけてしまうので、順番がごちゃごちゃになってしまいます。


発達障害の仕事の工夫

1:仕事
2:人間関係
3:生活習慣


1:仕事

発達障害の人は職場で「明日までに、この書類を提出してほしい」と、上司から言われても翌日には書類を紛失してしまうこともあります。

僕も忘れ物が多く、上司に注意されてばかりでした。

そんなときにイチ押しのアイテムがあります。メモ帳です。

「君はすぐに物事を忘れてしまうね。胸ポケットに入るぐらいのメモ帳を必ず持つといいよ」

上司の言われたことを実行してメモをする習慣が身につき、忘れ物も少なくなりました。

汚い文字で乱雑に書いてもかまいません。まずはメモ帳を持って書くことが大事です。

発達障害の人は物事を分けるのも苦手なので、プライベートも一冊のメモ帳に書き込むことをオススメします。

一口メモ

・手帳はすぐに取り出せるように胸ポケットに入るサイズを持参する

・字が汚くてもいいから書き込むこと

・仕事もプライベートも一冊のメモ帳に書く


2:人間関係

会社に所属すると忘年会や新年会、あるいは上司からの誘いがあります。

20代のころ、僕は社会のルールを知らずに、飲みの席でも上司にお酌や料理の取り分けもしませんでした。

飲み会はいつも一緒に仕事をしている同僚と、コミュニケーションをとる場所です。

ところが僕はろくに会話もせずに、ひたすらビールを飲んでました。

普段の仕事のミスや飲み会のことで、上司や周りの人間から嫌われてしまったのでしょう。

職場で僕に対する風当たりはきつくなるばかりでした。

空気の読めない僕は居場所がなくなって鬱になり、会社を辞めました。

社会の人間関係は相手の方がしてくれたことに対して、こちらから返さないといけません。

別の表現をすれば「おはようございます」と言われたら「おはようございます」と返しますよね。

誕生日にプレゼントを頂いたらプレゼントを返します。そんな当たり前のことが僕にはできませんでした。

自分から勇気を持って話しかけましょう。

「アイツはコミュニケーション下手だけど誠意は伝わる」と思ってもらえたら人間関係はよくなります。

一口メモ

・日頃のコミュニケーションで、人間関係は成り立っている

・与えらえたら真心をもって与え返す


3:生活習慣

仕事の良し悪しに影響するのが睡眠です。

ところが仕事がうまくいかずストレスが溜まって、お酒に依存してしまう場合もあります。

お酒を飲むとテンションが上がって、好きなテレビ番組を見たりテレビゲームをしたりする人もいるのではないでしょうか。

発達障害の人は一つのことに集中するクセがあるので、夜中までテレビゲームをする人もいます。

この集中力を仕事に生かせればいいのですが、そうはいきません。

睡眠不足のうえ、ただでさえコミュニケーションが苦手なのに、上司に怒られる場面が増える一方です。

生活習慣のバランスがくずれると、眠れなくなって体調不良が続いてしまいます。

そうならないためにも早めに病院に行くことをオススメします。

一口メモ

・夜、眠るためにお酒を大量に飲むのは逆効果

・不眠が続くようであれば診療内科で診察して薬を処方してもらいましょう


ADHDの人の特性と向いてる仕事

1:ADHD

ADHDは注意欠陥多動性障害のことで、注意散漫でその場にじっとしていることができません。

小学校のとき、授業中も席から離れて動き回っている子がいましたね。

しかし社会生活に困難が生じる場合はADHDの可能性があります。

ADHDの特性には次のような例があります。

・忘れ物が頻繫にある
・整理整頓ができない
・確認作業をしない
・感情で行動してしまう
・優先順位がバラバラ

ADHDの人の向いてる仕事

ADHDの人は「多動性・衝動性」が強い傾向があります。

パッと脳に思い浮かんだら後先のことを考えずにすぐに行動してしまいます。

そんなADHDの人にオススメの仕事があります。

・デザイナー
・営業職
・エンジニアなど

黙々と同じ作業を繰り返すのではなく、日によって違う作業をすることによって集中力が持続できます。

しかし、ADHDの人の中には段取りが苦手だったり、いろんな作業を同時並行して進めるマルチタスクができない人もいます。

苦手なことは置いといて、得意なことを優先的に実行したいとは思いますが、まずは自分の不得意を知ることが重要。

そのために「作業の効率化」「自分のマニュアルを作成」するといった工夫も必要です。


ASDの人の特性と向いてる仕事

2:ASD

ASDは自閉症スペクトラム症のことで、コミュニケーション能力と想像力が乏しい傾向性があります。

こだわりがとても強くひとつのことに集中してしまうので、周囲から話を聞いていないと思われやすいです。

ASDの特性には次のような例があります。

・人との会話の中で冗談を真に受けやすく、本音と建前が理解できない

・ルーティンをひたすら繰り返す

・想定以外のことが起きるとパニックになりやすい

・感覚過敏がある(聴覚過敏など)

・ASDの人の向いてる仕事

ASDの人は決まった作業を繰り返すのが得意です。

また、同じ作業を繰り返していても集中力が途切れないのが長所です。

ルーティンが得意なASDの人に向いてる仕事があります。

・プログラマー
・研究職
・工場のライン作業など

人は誰でも疲れてくると他の事に意識が向いて集中力が続かなくなります。

ASDの人は目の前のやるべきことに没頭して集中力が途切れません。

最後までやり通す信念があります。

しかし集中して疲れがピークになっても休もうとしません。

1時間作業をしたら15分休むなど意識して休憩することが大切です。

マラソンランナーのように、上手くペース配分ができればASDの特性は大きな長所となります。


LDの人の特性と向いてる仕事

3:LD

LDは学習障害のことで、読む、書く、聞く、話す、計算する、推論する能力に困難が生じる発達障害です。

話すことが上手にできるのに、なぜか掛け算九九ができない人もいます。

LDの特性は主にこのような例があります。

・メモを手書きできない
・文章を読むのが極端に遅い
・計算を習得するのが難しい

・LDの人の向いてる仕事

LDの人は読む、書く、聞くなど学習に関わる能力が不足しています。

どの仕事に向いているかというよりは、どの能力を補って仕事をするのかが重要となっています。

・PCやスマートフォン、タブレットを使って業務をしてもいいか

・書くことが苦手な人は書類ではなく、テキストデータでやりとりが可能か

「失語症」の人は文字を読むことが大変難しいです。

なので本を読んで覚えるというよりも、音声で聞くオーディオブックや他の人に読んでもらいながら聞いて覚える工夫が必要です。


まとめ

僕は20代半ばで発達障害の診断が下りたときに内心ホッとしました。

「やっと自分の生きづらさの原因が分かったぞ。これからは上手に世の中を渡っていこう」と決意。

しかし現実はそんなに甘くはなく、発達障害と分かっていても、なんの対処法も学ばないまま時間が過ぎていきました。

危機感が募って行動に移したのは、30歳を越えてからです。

発達障害を学んで仕事を探さなければ、ずっと生きづらさを抱えたままだったでしょう。

それから病院のカウンセリングの先生に相談したり、ハローワークの職員さんに相談したりしました。

現在は山の中で農業を営んでおり、自然豊かな場所で働いています。

直売所に野菜を持って行くときは人とコミュニケーションを取らなければいけないのですが、畑ではひとり黙々と作業をしています。

発達障害の人はそれぞれ特性が違います。

ですから自分にあった適職は、そう簡単に見つからないかも知れません。

だからこそ医療機関や支援機関の窓口に連絡して相談されることをオススメします。

自分の特性を知って長所を活かせる仕事をしましょう。


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