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猫の空

認めてくれと
もがく通りを
抜けていく
一陣の風
看板の下
猫が無重力に
歩いていく
人間の鎧は
かくのごとく
重いらしい
手を伸ばせば
何とかなると
忘れている
何かは
まだ見えていない
ついさっきまで
別の光を
求めていた
刹那的な
僕らは
彼らにとれば
異星人
猫の目を借りて
すべてから
解放されたい
そう願いながら
今日も重い
鎧を脱げないでいる
絶望も
地均しすれば
日常に埋もれて
遺伝子は
縮んだままに
猫が来たという
空に憧れていた

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