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日本美容外科学会(JSAS)が終わりました

こんにちは。

今日も僕のnoteをお読みくださり、ありがとうございます!
さて今年も、毎年5月に開催する、2023年の日本美容外科学会(学会長:池田 欣生先生)が無事に終わりました!

今回は初めての大阪開催(グランキューブ大阪)。しかも、コロナ禍明けでしたから、どうなるものかと思いましたが、なんと約1,650人もの参加者で、過去最大規模になりました。

今日のnoteは今回の学会について、レポートさせていただきます。

■来場者は予想を超える約1,650人!

今回の日本美容外科学会は約1,650人が参加しました。前々回が約1,000人、前回が約1,400人……と、増えています。

会場は2年前におさえないといけないのですが、当時はコロナ禍の最中で、どれだけ参加者が集まるか不明でしたし、大阪開催なので東京よりも少ない1,000人くらいではないかと予測していました。

しかし、蓋をあけてみたら、まさかの満席。
立ち見どころか、会場の外にまで人があふれる状況に!
会場の外にもモニターを置いていたのですが、生で見たい人がほとんどですし、不満の声もたくさんいただきました。

今回の特徴として、来場者には若い人が多く、熱気と活気にあふれていました。
これからの美容医療を支えるのは若い人たちですから、
美容は、将来が楽しみな業界だと肌で感じました。

■非外科的な治療のセッションが人気

今は、世界的にも非外科的な美容医療がトレンドになっています。
それを裏付けるように、学会でもヒアルロン酸などの注入系やスレッドレフトなどのセッションの入りが活況で、それだけみんなが興味を持っている分野なのだと思いました。

また、聖心美容クリニック大阪院の手術室でフェイスリフトの手術を行い、中継をつないでライブ配信を行ったのですが、これも満席。

ライブ配信では説明しながら手術をするため、通常よりも時間がかかります。
そのため一般的には、比較的手術時間が短い、注入系やスレッドリフト、二重手術などを行うことが多く、何時間もかかるフェイスリフトをライブ会場で見ることはほとんどありません。

しかし、今回は、時間を要する手術の中で、聖心美容クリニック六本木院の伊藤先生がフェイスリフトをライブ配信し、そのエッセンスを伝えることができました。
僕としては、とてもよい内容だったと思います。

■学んだことが明日から役立つ

日本美容外科学会は開業医主体のため、学会で学んだことを明日からの診療に役立てることができる、実践的な内容が多い特徴があります。
今回の学会を見ても、最新の施術はみんながやりたいし、もっと学びたいものなのだと実感しました。

学会は学ぶ場を提供するのが第一の使命です。
大きな学術集会は年に1回しかできないと思いますが、学ぶ機会はもっと増やしていきたいですね。

■なぜか入りが悪い海外のドクターのセッション

今回の学会では、海外から2人のドクターを招いてセッションを行いました。
そのうち一人は美容外科の世界では知らない人はいないであろう、Rorich先生。

形成外科医、美容外科医として著名なドクターで、
医学雑誌『Plastic and Reconstructive Surgery(PRS)』の元編集長でもあります。
僕がPRPの論文で「ベストペーパーアワード2016」をとったとき、
表彰式で彼から賞状を受け取りました。

もう一人が、フェイスリフトで有名なStuzin教授です。
美容外科の世界的な学会のなかでも最先端と言われている「ベーカーゴードン(Baker Gordon)」というシンポジウムがあり、世界中の美容外科のトップが集い、ライブをしながらディスカッションします。実際に行った手術は翌年以降もフォローしていくという、面白い試みをしており、ベーカーゴードンに行くのが美容外科医の憧れ、ステータスなのですが、そのホスト役になっているのがStuzin教授です。

そんな2人の講演は最終日でした。しかし、なぜか入りが悪い。
「素晴らしい講演なので、ぜひぜひ!」と声をかけたので、何とか会場に人を集めましたが、それでも7割程度でした。
同時通訳がついているのに……。
日本で海外から訪れた講師の講演があると、なぜか会場の入りが悪くなるのです。

僕が2016年に日本美容外科学会の会長を務めたとき、
International Master Course on Aging Science(IMCAS)のトップであるBenjamin Ascher先生を呼んで、セッションを開催した時も、なかなか思ったように人が入りませんでした。

「IMCAS ASIA」は今ではバンコクでやるようになってしまいましたが、
そうなる前は、日本でやりたいと思っていました。
しかし、「IMCAS JAPAN」を開催するとなると、それなりにスタッフが必要になりますし、手をあげてくれる人も少ないので、難しいと感じてあきらめた経緯があります。

日本人は英語と聞くだけでアレルギーを起こすのか分かりませんが、
「海外に行って発表しませんか?」と誘っても、
日本人のドクターの多くは、「No!」といいます。

こうした消極性は課題です。
コロナが明け、海外の先生たちが来日する機会が増えると思いますので、
日本のドクターたちには、頻繁に接して、見識をひろげてもらいたいですね。

来年の学会は、東京開催です。
The Clinicの大橋 昌敬先生が学会長を務めますので、こうご期待!
さらに海外から著名なドクターをお呼びし、講演いただく予定です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回の日本美容外科学会は僕としても、とても楽しく有意義なものになりました。
予想以上に参加者が多く、課題が残った部分もありましたが、それでも、業界の新しい風を感じることができました。
今後も、さまざまな企画をしていきたいと思っていますので、楽しみにしていてください。

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