ストロング本能

マッチョなタイトルだが、内容は「自分の価値基準を大切にしよう」という点につきる。
共感するところは、一人反省会。
著者は基本的に自転車で移動しているときに考えることが好きだそう。

そこで一人反省会をして、今日の自分の言動について振り返っているらしい。
なぜ共感するのかというと、訪問看護師となって、訪問をした後に車を運転している時間は、まさに「1人反省会」になっているからだ。

いわゆる「リフレクション」になるわけだが、やはりこうした時間で大切なのは「ノイズをなくすこと」だと考えている。
例えばスマホもそうだし、ガヤガヤと落ち着かないところでは、振り替えようと思っても何も出てこない。

自分と向き合うには、それなりの静けさや集中力を要する。
きっと夜の自転車を漕いでる時間は、著者にとってそのような状況にうってつけのタイミングなんだろうなと想像した。

世の中的には「楽しく生きよう」などと言われていますが、僕は「人生が楽しい」とか言っているやつは噓つきだと思っています。

青木 真也. ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」 (Japanese Edition) (p.76). Kindle 版.

確かに生きていれば、楽しい時間もあれば、つまらない時間もあり、辛い時間もあれば、幸せな時間がある。
さらにいえば、辛い時があるから、幸せを感じることもできる。
最近は、いかにして人生を楽しむか、という前提があるような気がする。
だが前提にあるのは、そもそも楽しいことばかりではないのが人生、なわけで、それを受け入れながら、堂々と生きていくことが大切なのではないか。

今後、ビジネスパーソンのアスリート化はどんどん進んでいきます。ビジネスパーソンとはいえ、格闘家やスポーツ選手と同じで、コンディションがいいほうが絶対に強いわけです。しっかりと良質の睡眠をとれば、もちろんコンディションはよくなるし、継続的に運動やトレーニングをすれば、スタミナを切らさずに仕事ができる。仕事のスキルや能力はもちろん大事ですが、これからのAI(人工知能)時代はますますテクノロジーが進化することが予測されるため、意外と個人としての能力はある程度均一化に向かうのではないかと僕は考えています。そうなったときにより重要視されるのが、いかに高パフォーマンスを長期にわたり継続して発揮できるか、つまり、疲労回復などの「リカバリー力」と、体調管理などの「コンディショニング力」なのです。

青木 真也. ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」 (Japanese Edition) (pp.87-88). Kindle 版.

最近はワールドカップやWBCが非常に熱い。
確かにAI時代に突入した今、能力は均一化される方向にあると思う。
「AIを使う側・AIに使われる側」なんていう表現があるが、さらに長い目で見ていくと、AIを使って何かに取り組むことが当たり前になっていく。
当たり前がけれども、よく寝て・栄養のあるものを食べて、適度に運動して、良い「コンディション」を作っていくことが大切。

いま多くの現代人が必要としているのは「野生に戻る」ことのように感じています。

青木 真也. ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」 (Japanese Edition) (p.104). Kindle 版.

いくらテクノロジーが進化しても、自分たちは元を辿れば「動物」であり、血が流れる生き物である。
決してサイボーグではない。
自分の感覚を大切にして、思いっきり生きるマインドは忘れてはいけない。

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