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「本の新たな売り方からタクシーの収益方法を考える」JTEA会報 #10

2020年代、タクシーという移動手段はエンタメに変わっていく可能性を秘めていると思っています。
その可能性を実現するための協会を立ち上げました。

「タクシーを移動手段からエンタメに変えていく」
日本タクシーエンターテインメント協会(JTEA)
発起人 ヨナシロ
です。

本日は「本の新たな売り方をタクシーで考える」についてお送りしていきます。

当協会は
「タクシーをエンタメ(面白い存在)にする」ことで
「より良いタクシーの利用体験を創る」ことを目的としていて、
映画、ゲーム、漫画、. . . . 「タクシーに乗る」という新たなジャンルの確立を目指し、タクシーの隠れた面白さを全て炙り出していきます。
過去の記事
「「日本タクシーエンターテインメント協会とは?」 JTEA会報 #1」
https://note.com/taxi_driver1/n/n9242b8b5e1f5
「協会設立のきっかけ」 JTEA会報 #2
https://note.com/taxi_driver1/n/n08c1934e8476
「エピソードに特化!タクシーエピソード支部」JTEA会報 #3
https://note.com/taxi_driver1/n/n506d63f45263
「発起人挨拶を掲載」JTEA会報 #4
https://note.com/taxi_driver1/n/n9e0e790f0caa
「タクシーをエンタメにすること」とは!? JTEA会報 #5
https://note.com/taxi_driver1/n/n588f57cb1924
「タクシー運転手タレント化計画」JTEA会報 #6
https://note.com/taxi_driver1/n/n35ca310698fa
「バブル期のタクシーのはなし」JTEA会報 #7
https://note.com/taxi_driver1/n/n2d785bed1963
「タクシーエピソードコレクターという職業」JTEA会報 #8
https://note.com/taxi_driver1/n/ndf40ac469996
「タクシー業界は変革するべきではないだろうか」JTEA会報 #9
https://note.com/taxi_driver1/n/n2d6ff9f9e49f


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後払いの本の売り方

昨年(2019)5月、「実験思考」という本が発売されました。
この本は紙版が390円(印刷代等の原価)、電子版が無料です。
その販売の代金を受け取るのは後払いです。
「本を0円で売って、購入後に代金を払ってもらう」という投げ銭方式の販売方法です。

この方法で「実験思考」は約1カ月半で売上1億円を達成したそうなのですが、そのお支払いをした人数は2,259名です。
通常の販売方法で1500円の料金で売ると2,259名購入の場合は338万8500円です。
そして、1,500円で1億円まで達成するには6万6千部以上売る必要があります。

今までに無かった販売方法であり、届くはずの無かった購入人数で売上1億円に届いてるのですが、
わざわざ1億円の売上を上げるために6万6千人の方に買ってもらわなくても、コアな2,259人の人たちに買ってもらうだけで達成できるという結果となりました。
実際に支払いとなる場合の金額には5,000円から1,000万まであり1000万購入で著者と起業など、クラウドファンディングのリターンのように設定されています。

堀江貴文さんの著書「ハッタリの流儀」でも価格自由が取り入れられましたが、
456人で1億5千万に届いています。
お支払いの設定は2000万でロケットのスポンサー権、1000万でロケットのネーミングライツ権等があり、本は無料もしくは原価で様々な権利の得るためのチケットのような役割をしています。


この後払い方式は本のみならず、他のサービスでも取り入れられるモノでもあると思いますし、何かのイベントグッズもそれと近いところであり、
投げ銭はずっと存在しています。

これを、タクシーで考えてみました。

5倍払っても良い運転手

タクシーでは、チップを受け取ることがあります。
30円のお釣りがいらないから「取っといて」という方もいれば
お釣りとは関係なく100円、1000円と
その日の食費を浮かせることが可能になる時もあります。
ちなみに、2.30円から5,000円まで幅広く、しかもたまに、中々大きく頂いたりすることがあります。

たまたま乗ったタクシーの運転手さんとの会話が面白いと思えたり、この人なら安心できると思える運転手に出会った場合、チップも払いたくなることがあると思います。

その、チップを渡したくなる要因の運転手のサービスも、今は運転手の任意というか好きで喋っていたり、お客様を想って丁寧なサービスをしていますが、それによって410円の距離でも2000円ほど払うことが起きているということです。
僕がよくタクシーのエンタメで例える、サザンオールスターズの元マネージャーさん(実在します)が運転するタクシーであればサザンファンの方にとってはぜひ乗りたいし、5倍払っても安いと感じるかもしれません。
乗った人それぞれの好きなアーティストや好きなテレビ番組、製品、それぞれを共に楽しく語ることも良いと思います。

また、運転手が役者やお笑い、画家、英会話講師として活動をしていたり何か別のお仕事をしている人で、お客様が運転手を応援したいという気持ちが起きればお支払を上乗せする人も出てくると思います。

チップという形で今は存在していますが、これを、サービス化することも面白いと思います。

運転手それぞれのサービス

最近ではお悩み相談タクシーなんてサービスも存在しますが、それも人によっては5倍お支払したくなる人が出てくると思います。

これらの運転手が「移動以外のサービス」を提供するカタチをを更に細かく例を挙げてみます。
英会話講師×タクシー運転手であれば
「移動時間で英語を勉強」というサービスを付けたとして
最後に通常運賃のお支払いプラスお気持ち代を払える仕組みを取り入れたらタクシー運転手としての売上と英会話講師としてのお仕事にも繋げられます。
【1, 500円 ありがとう代】
乗っている時に英語を学ぶ上で大事なことや、今困っていることを教えてくれた結果のチップ。
【2, 1,000円 英会話レッスンチケット①】
後日、テレビ電話等で1時間の英会話レッスン予約券
【3, 5,000円 英会話レッスンチケット②】
テレビ電話レッスンチケット五枚、もしくは対面でのレッスン等

これらは、タクシーに乗ったことでついでに相談したことに対する感謝であり、この移動中のちょっとした時間で分かりやすくて「きちんと習いたい」となれば後の英会話講師としてのお仕事にも繋げられます。
英会話講師としての宣伝の場所でもあり、
タクシー運転手としての仕事の収益と別の領域での収益も得ることになります。

これらのサービスは運転手が持つ知識だけでなく、好きから生まれるモノでも良いともいます。

以前Twitterでみつけた、犬好き運転手さんが自分で飼い犬の写真集をつくり犬が好きなお客さんに見せる「走る犬カフェ」もお気持ち代(500円)を頂ける可能性があります。
毎乗務で5人がお気持ち代を払ってくれたら、一日2,500円。
タクシー運転手は(隔日勤務)月に12乗務あるので2,500円の12日で3万円の別収入が生まれます。
このうちの10%は会社が引くカタチにでもすれば、タクシー運転手だけでなく、会社も収益増の場所がつくれます。
絵を描いている人が、数枚ほど車内で置いておくことで「絵を購入」もしくは「デザインオファー」などに繋がることもあるかもしれません。移動する個展会場です。
(ちょっと話が拡がりますが、もしタクシー運転手をしながらそのように本業のお仕事につながることがあるならば、SNSでそれぞれが発信するように、タクシーの場が本業のチャンスを得るための空間になるかもしれません。
それは人材不足のタクシー業界の課題解決の一端でもあると思います)

話を戻します。
今現在のタクシー運転手の収入の上げ方は、シンプルに言うととにかくお客さんを乗せて売上を上げることです。
そこに存在する“収入=売上=お客様の奪い合い”という構図も
自分が好きなことをもっと好きになって、人に伝えることで収入が増える仕組みがあれば
躍起になってお客様を乗せなくても良いので運転の強引さやトラブルも減ります。

また、これらは全て運転手側から提供することであり(お客様に興味があればの話、強引な営業では意味が違います)、
そこに価値を感じればお支払するという運転手のgive精神をつくることにもなり不満も減らす可能性があります。
「運転手が自身のお気持ちで丁寧な接客をし、チップを頂ける機会が出来る」という微かに存在していることをサービスにするということです。

自分が好きなことを伝える、もしくは一緒に話を楽しむだけです。
これはどの人にも共通すると思うのですが、
自分の好きなモノを語っている時ほど楽しい時間はなく、
それを聞いていて憎む人もいないと思います。

※もちろん、ある程度お客様を選ばないと迷惑にもなりますが。


先日書いたタクシーのNetflix化もの話もそうですが、
タクシーがエンタメとして存在し、利用しやすくなるサービスになる方法は幾らでもあると思います。

(Netflix化について書いた記事)

とはいえ書いたところで、これだけでは机上の空論となるのですが、
こんなことを提案、実行しておもしろくしていきます。


今日は以上です。



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日本タクシーエンタメ協会HP(仮)

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