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(アニソン)DJのセトリの組みかた、考えていることあれこれ【DJマジ初心者向け記事】


本記事の概要とターゲット

ふと、『がっちりしっかりしたセトリ作成noteはよく見るけど、それって既にライブラリがある程度充実していることが前提じゃない?』と思ったので、”まだ持っている曲数が少ないDJ初心者向けに最適化したセトリ作成note” を目標に、普段セットリストを組むときに考えていることをざっくり書いてみます。
ただ、DJにはそれぞれのやりかたがあったりもします。そのうちのひとつとして、ふーーん程度にお読みください。

本記事は「なんとなくBPMの近い曲を繋げられるようになってきた」「セトリを組んでみたいけどやりかたが見当もつかない」くらいのアニソンDJ初心者をターゲットとしています。
セトリを組む際になんとなく指針になるようなものになれば幸いです。が、言われたことを気にしすぎて自分が楽しくなくなってしまっては本末転倒です。適宜気にしたり気にしなかったりしてください。
結局、DJ中にその場が楽しい雰囲気ならそれでいいですし、DJ本人が楽しそうにしていればお客さんも楽しいです。

(ある程度DJ経験のあるかたへ)
今回は私の肌感で、曲の手札が少ない初心者がセトリを組む際、この記事が縛りにならないような内容・構成で書いています。(例えばあえて言わなかったり、解像度低めに説明したり)
まずはセトリを組んで、楽しくDJができるようになることを達成目標としていますので、その点をご承知おきください。


◆セトリの組みかた その1

流したい曲をピックアップする

これは流したい!という曲をばーーっとピックアップしましょう。何曲でもいいです。「流したい」のラインは割と低めでOK。
自分の好きな曲を流すことは、自分がDJを楽しむうえで重要なことです。
この流したい曲を足掛かりにして、セットリストを組んでいきます。

最近の私だったら、劇場版大室家の曲や、ゆびさきと恋々ED『snowspring』、姫様”拷問”の時間ですOP『まっさかさマジック!』なんかは流したいなぁと考えたりしました。(2024年2月時点)

全体の構成を考える

DJひとりに割り当てられる持ち時間は40分前後が多いですが、その場合はだいたい27~30曲程度流すことになります。この30曲で、DJ全体のストーリーをどのようにするかを考えます。アーティストのライブのセットリストを考えるようなイメージ、とよく例えられます。

最初から最後までテンション感が一定で同じような雰囲気の曲ばかりだと聞き手が飽きてしまうので、それを防ぐために適度に曲の雰囲気を変えてあげることを考えます。

私の場合は、
1.掴み
最初の数曲、まずは皆が知ってそうな曲、注目してもらえそうな曲から入ります。「おっその曲いいよね」と思ってもらえればOKです。盛り上がりへの助走でもあります。
次に盛り上がりが待っているため、それほど激しくない選曲にすることが多いです。
2.最初の盛り上がり
掴みからそのまま盛り上げてテンション感を上げていきます。
曲の知名度が比較的高く、かつとても盛り上がるような曲(アンセム)をここに入れます。
3.ちょっと落ち着かせて
ラストスパートに入る前にテンションを下げます。ここで下げることでラストスパートがより目立ちます。
4.もういちど盛り上がりゾーンへ
ラストスパートで盛り上げて終わりに向かいます。盛り上げたいのでここにもアンセム曲を持ってきます。

上記がベースとなり、場合により
5.一瞬の弛緩
6.ラストスパートで盛り上げ

あるいは
5.選曲を終わりっぽい方向にシフトして終了
こっちに向かうこともあります。
自分の手番が最後なら、のんのんびよりりぴーとED『おかえり』なんかを流して終わるのも良いかもしれませんね

曲の雰囲気をあっちこっち行かせない

雰囲気が違いすぎる曲を交互に流したりするのはやめておこう、という話です。極端な例ですが、カサブタ(ガッシュ)→フリージア(止まるんじゃねぇぞ…)→Butter-fly(デジモン)…みたいな。

例えば友達と京都を旅行するとします。
清水寺行きたい!と言われバスで移動し、到着して3分で「今から金閣寺行きたい」なんて言われたら、私はその友達を清水の舞台から投げ飛ばしてしまうかもしれません。
少なくとも3曲以上は似た雰囲気の曲を連続で流して、しっかり清水寺を楽しんだうえで金閣寺に向かいましょう。

流したい曲から繋がるまとまりを作っていくのも良い

流したい曲リストから曲を選んだらその前後に曲を繋げていき、数曲のまとまりを作っていきます。これを繰り返していくつかのまとまりを作ったあと、それらが上手く繋がるようにどうしようか…と考えていったりしてもOKです。
最初の曲を決めてから、次の曲、次の曲…と追っていく必要はありません。

◆セトリの組みかた その2

繋ぐ曲を選ぶときには何を考えているの?

ここからはもう少しミクロな視点の話になります。
流したい曲を決めたとして、では次の曲はどうしよう。皆は何を考えて選曲しているのか?

1.BPMについて考える
曲どうしを滑らかに繋ぐため、基本的にBPMが近い曲を選んでいきます。
が、例えば一気にDJの雰囲気を変えたりする際には一旦気にしなくていいです。(限度はありますが)
前の曲をTVサイズ等で最後まで流し、音が消えかけたところで次の曲を入れると「ここから雰囲気変えていくぞ」という合図として機能します。
勿論、その後の少なくとも数曲は似た雰囲気の選曲でいきましょう。

2.雰囲気が似ている曲を選ぶ
前述の内容と重なりますが、雰囲気が似ている曲は繋ぎやすいです。
じゃあ「雰囲気が似ている」ってどういうこと?という場合は、「曲を聴いた時の身体の揺らし方が似ている」に言い換えるといいと思います。
ジャンプしたくなるのか、ゆらゆらと横揺れしたくなるのか。これだけでもだいぶ選曲候補は絞られます。

ここまでの内容を考えてセトリが組めれば、基本はできていると言っていいと思います。まずはこれらを念頭に置いてやってみましょう。

★20240305追記
セトリを組む際は、上記の内容を踏まえたうえで「この曲が好きな人ならこの曲も好きじゃない?」のしりとりをしていく、というのも考え方として良いと思います。
Aを知ってる人ならBも好きなはず、それならCのことも知ってるかな?といった具合です。


+α:意味繋ぎ

意味繋ぎとは、共通項がある曲どうしで繋ぐ手法です。
ここがDJの楽しいところ(だと思っている)なのですが、はじめのうちはそれほど考えなくても大丈夫です。持っている曲数が少ないとなかなか難しいので…

ただ、逆にここを考えられると一気にDJの幅が広がりますし、聞き手が気づいてくれれば「おっ」と思わせることができます。
そのため曲数が少なかろうと考えてみるのはとても良いと思います。

曲のコンテクストに着目し、共通項のある曲を探す

例えば、【オーイシマサヨシ→OxT】や【YOASOBI→ずっと真夜中でいいのに。】などアーティスト関連だったり、曲自体の音楽的なジャンル(ハードコア、テクノ、等)が同じだったり、歌詞がいい感じにマッチするものだったり。ここはいろいろと考えてみましょう。
歌詞繋ぎっぽいので最近やってみたのは、

好きな子がめがねを忘れた OP
→ 君のことが大大大大大好きな100人の彼女OP(好きめが の最後の歌詞「その気持ちの名前を教えて」から歌い出し「大大大大好き」へ)
→ わんだふるプリキュア!OP(歌い出しが「大好きとまらない!」)

…というのをやったりしました。

アニソンDJの意味繋ぎ

アニメと密接にかかわる曲だからこそ、楽曲にはさらに多くの文脈が乗ります。
アイドルもの、ラブコメ、ギャグアニメ等、同じジャンルのアニメから選曲したりすると、後方腕組みおじさんも「おっいいねぇ」という反応をくれるでしょう。(同アニメジャンルから選曲するのが、意味繋ぎの中でも比較的やりやすいかと思います)

共通ジャンルから選曲するのもいいですし、原作者、制作会社、聖地、登場人物の属性などから共通項を探すのも良いです。最近多いのは悪役令嬢モノとか。

さらにもう少し紹介してみます。下記動画をご覧ください。(音量注意)

レガリアOPから、悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみましたOP への繋ぎです。
「悪役令嬢なのでラスボスを~」は、ゲーム内の悪役令嬢に転生してあれこれする話なのですが、その転生先ゲームタイトルが「聖と魔と乙女のレガリア」といいます。
…というわけで、これは「レガリア」繋ぎになります。こんなことをしてみてもOKです。


まとめ

ここまでいろいろと書きましたが、これら全てを完璧に守ってセトリを組むのはかなり難しいですし、そもそも『その場のお客さん達を楽しませる』という大前提、最終目標を達成するためのセオリーでしかありません。
つまり結局は、『楽しんでもらえるならどんなものでもOK』ということです。

適度に参考にして適度に無視しつつ、まずは自身が楽しい、心地良いと思えるセットリストを作ってみてください。

以上、お読みいただきありがとうございました。