あむあむWORLDの皆さんには感謝しかない。

12/26。天国からお届けしてるのかと見間違うほど光溢れる配信でたばふじちゃんねるの終了を告げられて沈んだ翌日。
夜遅くに1本の動画が上がった。

あっ…
思い当たることがあった。

田畑藤本さんが解散を発表され、当日のうちに2本のライブ出演がキャンセルされ、しばらく尋常じゃないほど錯乱していた時期に、私はあろうことかあむあむWORLDさんにDMをしていた。

あーーー不躾極まりない！
今読むと顔から火が出るように恥ずかしいし、本当にあむあむWORLDさんには申し訳ない。
失礼なDMをして本当にすみませんでした！

ただその後、「聞いてみます」という優しいお返事をいただき、わずか16日後にこの動画が上がった。

冒頭から田畑さんが「解散間近の1万円はデカイ！」と笑いに変えてくれて、フッと肩の力が抜けた。
あとはただただ楽しい白熱バトル。お二人の笑顔もたくさん見られて、OBASANは終始苦しそうな顔をなさっていたけど、私は声をあげて笑っていた。
あむあむWORLDの皆さんの優しさが溢れるすてきな動画だった。

翌日は藤本さん編。さすがプロのお仕事。

2本とも、お2人の軽快な掛け合いが健在。藤本さんの藤本さんらしい発言をいち早く拾う田畑さん。田畑さんの振りでのびのびとボケる藤本さん。改めていいコンビだなあと思う。

あむあむWORLDの4名のうち、出演されている3名は14期。田畑藤本さんは13期。1期上の先輩って、学生の時でも1番気を遣う相手だ。しかも解散発表後という最もセンシティブな時期。出演依頼はたいへんしづらかったはずなのに、こんな素敵な動画を残してくださって、本当に感謝しかない。


12/29。フワフワとこの2本の動画をリピートしているうちに、【劇場版】キングオブジェスチャー決勝戦の日が来た。

29日の時点で田畑藤本さんがコンビで出演される最後のライブ。開演前から、現地に赴く皆さんの切ないツイートが続く。
見守る方はそんな心構えで見始めたが、ライブはこれまでの予選と同じく涙ぐむ暇など与えない勢いの展開で、笑ったり感動したりしているうちに、藤本さん率いる高学歴チームの優勝が決まった。

エンディングになり、「何か告知のある人？」と尋ねる田畑さん。
次の瞬間、タバやん。さん(OBASAN)が2つの花束を持って現れた。
「田畑藤本さんが今日で最後なので…全チームから。…どうぞ前へ。」

短く挨拶するお2人。
藤本さん「1番良さが出るこのライブで終われて良かったです。」
田畑さん「まさか、解散の最後のライブ、まあまあ入ってへんっていうね。(藤本さん:満席です！満席です！)」
お2人らしいボケで。

鳥肌が立った。さっきまで口角が上がっていたのに一気に涙が溢れた。
タバやん。さん、ありがとう。
良かった。芸人仲間に見送られて終わる田畑藤本さんを見届けることができて、本当に良かった。

∞ホールの公式Twitterでも、出演者に囲まれて花束を手に笑顔のお二人の写真が載った。
なんだかこの瞬間、やっと私の中で田畑藤本さんの解散が胸にすーっと入ってきた。


ライブが終わって40分ほど経ったころ、あむあむWORLDさんの生配信が始まった。∞ホールでは次のライブでも田畑さんがMCだったので、生配信とライブを行ったり来たりしていたが、チャットで花束のお礼だけ伝えておいた。
夜にアーカイブを見ると、彼氏さんが私のチャットを読んでくださった瞬間、
OBASAN「みきさーーん！(左手ふりふり)」
カルビちゃん「粋なね。」
彼氏さん「粋なね。」

あーー、たぶん心配かけてたぁ。
痛い客だと思われてるぅ。実際そうだし…。
ただ、ありがとうございました。
本当にありがとうございました。
皆さんのおかげで、ほんと元気になりました。


あむあむWORLDの皆さん、何でこんなに優しくしてくださるんだろう？
…少し検索してみて、気がついた。

…カルビさん、LOVEの人か‼︎

コロナ自粛デビューの東京よしもとニワカでも、LOVEは知っている。大阪チャンネルで無限大の動画を見ればよく出てきていたし、秀逸なコントをする人たちだった。
LOVEの太めのあの人か！キングオブジェスチャーのあの演技力も納得だ。
2019年11月解散。
そうか。最近新しくコンビを組まれたことは知っていたが、1年前に前コンビを解散されていたのか。しかも、あむあむWORLDそのものがLOVEの解散に多少関わっているチャンネルなのか…。

あんなに面白いコント師であれば、解散を悲しむファンも多かったはずで、もしかしたらその経験から、推しの解散で取り乱している私に寄り添ってくださったのかもしれない。
皆さんの「粋」に救われました。


実は私にとって、推しの解散は初めての経験だ。

以前から大阪よしもとの皆さんが好きで劇場にも足を運んできたが、東京における無限大に近い存在である漫才劇場に所属するコンビは、東京の皆さんほど解散しない…ような気がする。もっと浅い時期の解散はけっこうあるけれども。

だから、田畑藤本さんが解散されてこれからコンビで見ることができなくなるなんて、先が見えなさ過ぎて恐怖でどうしたらいいかわからなくなったし、できることなら解散を否定したかった。

今は、多くの芸人さんたち、そしてお笑いファンの皆さんが、これまで田畑藤本さんを労い、温かく見守っている姿を見てきて、私も経験値を1つ得た。

明日は笑顔で送り出せる気がする。

明日、12/31。
ずっと出演を願っていた同期忘年会の出演者欄に、田畑さんの名前が載った。
もしかしたら痛い客のアンケートコメントが影響しているかもしれないが、打診してくださった劇場と、きっと背中を押して下さった13期の皆さんと、決意してくださった田畑さんに最大の敬意を払いつつ、ありがたく見届けさせていただくこととする。

もしかしたら、もう少し前から休みたかったかもしれない田畑藤本さん。12/31を最後の日にしてくださって本当にありがとうございます。

思いの丈はまた明日。

12/31。
世間は嵐最後の日かもしれないが、
私にとっては田畑藤本最後の日だ。