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【自論】デザイナーの仕事はAIに奪われるのか?【展開】

元WEBデザイナーが、noteで目にして気になった事をつらつらと書いていきます。今回はAI開発プロジェクトにデザイナーとして、遠巻きにゆる~く絡んだりした経験のある筆者が、「AIの進化はデザイナーの仕事を奪うのか?」ついて自論を語ります。これといったエビデンスはないので、個人的感想程度の温度感で(生温かく)読み流していただければ幸いです。


結論から先に言うと・・・

結論から言うと、「AIに仕事を奪われるようなことはない」と筆者は考えます。現状の生成AIも、そしてこれからもAIは「提案すれども判断せず」だと思います。

現段階で生成AIがデザイナーと同等の感性をもって自律思考しているかというと、そのような形跡はありません。成果物の良し悪しの判断、AIが生成した成果物の採用or不採用の判断も、現段階では人間が行っています。

SFにありそうな、人間が「判断する事を機械に委ねる」のを良しとするような思想が蔓延したらその限りではないでしょうが、現実的にはおそらくベンダー、デベロッパーはAIに単純行動を自律思考させることはあっても、重要な決断をAIにゆだねる機能を持たせない、ユーザーも、賢明な人は機械に重要な判断をゆだねるようなことはしないのではないでしょうか。

クリエイティブを実行、制作するのはAIの仕事になっても、計画し、判断するのはこれからも人間の仕事として残るのではないかと、筆者は考えます。「計画・設計の立案と審美眼、最適or不適を見極めるスペシャリスト」という立ち位置で、デザイナーの仕事はこれからも残るのではないでしょうか。

しかし、現段階において以下に挙げるような、単純で機械的な仕事をしている人達は将来AIに仕事を奪われる可能性が高いと思います。

AIに仕事を奪われそうなデザイナー3選

・ツール職人

デザイン初心者にありがちな勘違い「フォトショ、イラレが使えればデザイナー」を、プロになってからも引きずり続ける「ツール職人」は、今後その仕事をAIに代わられる可能性が高いでしょう。現段階でもPhotoshop、IllustratorにAIが実装され、かつては職人的なスキルが必要だった作業も簡易化されてきています。ツール操作のテクニックだけで仕事をしているデザイナーは、今一度、デザインの本質とは何なのかを突き詰めてみた方が良いかと思います。

・テンプレ仕事

ノーコードツール、Wordpressの既製品テンプレート、既製品テーマを使ってデザインすると確かに楽ではありますが、「既製品を買えば誰でもできる事」であるとも言えます。既製品のテンプレート、テーマに既製品の写真素材を切り張りしてはめ込む、文章を流し込むだけの、アマチュアと専門家の明確な差別化ができないラインで仕事をしているような人は、将来的にAIに仕事を奪われる可能性が高いといえるでしょう。

・オペレーター気質

誰かが作ったガイドラインにそって淡々と作業する、他人に言われた事だけをしているオペレーター気質の人も、将来AIに仕事を奪われる可能性が高いでしょう。AI云々を抜きにしても、単純作業に慣れきっているオペレーター気質のデザイナーは、その後のキャリア形成で確実に行き詰まるので、仕事に対する意識、内容を改めた方が良いと思います。

UIが「プロンプト」の間は爆発的に普及することはないと思う

OSの進歩の歴史を振り返ってみると、「パーソナルコンピューターとOS」が爆発的に普及するきっかけになったのは、Windows95で本格的にGUIが取り入れられた事ではなかったかと筆者は考えます。

95以前のWindows、一部GUIも導入されてはいましたが、コマンド入力、いわゆる「プロンプト」との併用で成り立っていました。その時代のWindowsは「誰でも使える」レベルではなかったと思います。

生成AIも「誰でも簡単に使える」画期的なUIが実装されない限り、普及は伸び悩むのではないかと筆者は予想します。

最後に

AIが今後どのように進化していくのか、素人の筆者には想像つきませんが、AIが「人間の生活をより豊かにするためのツール」という位置づけ、設計思想で開発されている限り、デザイナーの仕事はそのツールを使う側という立ち位置で残り続けると思います。

ただし、現段階で単純かつ機械的な作業に終始している場合、そのような人と仕事は、将来的にAIにとって代わられる可能性が高いのではないかと筆者は考えます。

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