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建長寺の降誕会

4月8日は降誕会(ごうたんえ)

2021年には間に合わずに見送った建長寺が2022降誕会のはじまり。

正確に言うと私の降誕会はその日の朝、noteにとどいていた1件のコメントからはじまった。

当初8:00から開いている円覚寺、東慶寺をお参りして、10:00から建長寺の法要に参加しようと思っていた。が、上記の理由で涙腺崩壊したため、気持ちが収まるのを待ち、走って走って10:00に滑り込んだ。

入口で拝観料の500円を納め三門を抜けて法堂(はっとう)へ。
法堂前は黒い人だかり。修学旅行生かと思いきや建長寺隣の鎌倉学園の生徒さんたち。新入生だろう。どことなく初々しさを感じる。(違っていたらごめんなさい)この子たちが皆、穏やかに健やかに成長しますようにと何の目線だかわからない気持ちが沸き上がる。

高校生だったのよね。私もずいぶん昔。

法堂内部で御坊様方がお経をあげ、法要が終わり順番に並び焼香をあげる。

合掌一礼
焼香
合掌一礼

焼香台の横で御坊様が生徒さんにそっと教えていらっしゃる。いい年した大人とはいえ、お参りの合掌一礼のタイミングをよくわかっていなかったなと反省しつつ先に習って焼香をあげる。

宗派によっても違うのだろうからと細かくは気にしない性分。

参列者の焼香がおおよそ終わるころ、法堂が開放され近くで拝見するご縁。その上なんと、お坊様から法話を頂く機会となった。頂いた法話と調べたことを忘れないように記しておきたい。

仏教の中でも三日間、降誕会、涅槃絵、成道会、が大切な日

降誕会(ごうたんえ)はお釈迦様のお生まれになった日で4月8日
涅槃会(ねはんえ)はお釈迦様のお亡くなりになった日で2月15日
成道会(じょうどうえ)はお釈迦さまがお悟りになった日で12月8日

はなみどう、屋根の上に飾る花はお釈迦様が生まれたルンビニの花園を表し、小さな像(誕生仏)は産まれた直後の姿。

お釈迦様は産まれてすぐ七歩歩いて一言発したとされる。

産まれてすぐにしっかりと立ち、歩いて言葉を発するという通常では考えられないことは生まれ変わりを繰り返してその力が伝わっていることを表しているのだそう。

生まれ変わる世界は6つ。

六道

神様のいる天道
私たちのいる人間道の他
地獄道
餓鬼道
修羅道
畜生道

この6つは程度の差はあれ苦しみが絶えない世界。

お釈迦さまが歩いたのは7歩。それは6道からもう一歩踏み出した、つまり苦しみのない世界に至ることができるということを表している。

そして上下に指を指し、発したのは
天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)

天上天下はこの世界全て、ただ我独りが尊い。
我は自分自身だけを表しているのではなく、自分自身も含めそれぞれが(それぞれ比べる必要もなく)尊い、素晴らしいという意味。独りよがりと勘違いされがちだけれどそうではなく比べる必要もなくそれぞれが尊いということらしい。

法話と朝から起こったことに心が震えまくっていて、頭の中で処理できずにいるとお坊さんから「何か質問など気にかかることがあればどうぞ」と声をかけていただいた。

ふと、先の話で「六道に苦しみがある」というのが気にかかったのを訪ねてみる。

だって、天道(神様のいるところ)に苦しみがあるって頭では理解ができない。

気持ちとしては神様って色んな人間の勝手なお願いばかりで大変だろうな、嫌にならないのかなと想像しても、まぁしゃあないなぁと苦しまずにいなきゃなんだろうなぁと思っていたから。

神様界にも苦しみあるのかと思うと神様にも苦しみがあるなら人間の私に苦しみがあっても当然かもとちょっと安心する。それに甘いだけのお菓子よりもちょっと苦みや塩気がある方が美味しく思えたりするし、いちごもりんごも甘いだけよりも酸味がある方が好き。(そういう問題ではない)

さて、お坊様の答えは「あるんです」だった。

ただそれは宗派の違いもあるそうだ。面白いのでもう少しここは学んでいくことにしてお礼を伝えて建長寺をあとにした。

人生折り返しにきて新しいことを始めるにあたって、北鎌倉駅がいいと選んだ何よりの理由が建長寺にある。建長寺は半僧坊様のお膝元なら何があろうと守られているという絶対の安心感が私にはあるからだ。そのおはなしはまたそのうちに。

2022年の降誕会の記録です。
一年熟成させてしまって未だ完成していないまま、映像が見つからないのですがひとまずUP。


建長寺
JR横須賀線「北鎌倉」駅よりバス5分(江ノ電バス「鎌倉駅」行き「建長寺」下車)または徒歩約15分

JR横須賀線「鎌倉」駅よりバス10分(江ノ電バス 各種「大船方面」行き「建長寺」下車)または徒歩約30分




読んでいただきありがとうございます。 暮らしの中の一杯のお茶の時間のようになれたら…そんな気持ちで書いています。よろしくお願いいたします。