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第3回 村長散歩日記【村内編】 230223(毎週ほぼ木曜配信)

 回覧板代わりの村長日記。第3回もまだまだ村内散歩編です。参加してみるととてもいいので早く知ってもらいたい、というものが多くて。でも日常スケッチの里山散歩編もお楽しみに。
 ビレッジは村外向けの参加自由のイベントもあります。興味を持ったらぜひいらしてくださいね。

 

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【第3回:村内散歩編~「食べる瞑想」はとてつもなくゴージャスな体験だ】

 食べる瞑想と聞くと、瞑想の一種と思われるかもしれない。しかしそれは正確ではない。食べることは、すべての瞑想の基盤といってもいいくらい重要だ。

ぼくらは一日3回を基準として、間食も含めればかなりの回数口に何かを入れて、咀嚼したり飲んだりしている。つまり外から何らかの物質を体内に取り込んでいる! これは驚嘆すべきできごとではないだろうか? なぜ平気でいられるのか? すっかり慣れてしまっているからだ。すごいことに気づきもしなくなっている。

マインドフルネスは鈍くなった感性を研ぎ直し、この瞬間に体験していることをより鮮やかに、深く体験し直す。飲食はその代表だろう。環境と一体になること、環境と自分を混ぜ合わせ、新たな活力を作り出すこと。そうでなければ、いのちは枯れてしまう。食べる前に唱える〈食法(じきほう)〉にもあるように、「良薬をこととするは形枯を療ぜんがためなり」なのである。

さらにそれを超えて、食べることは心身に直に影響を与え、文化を体験し、自然や他者との関係を作る。家庭や仕事場で、その豊かさを楽しむのはなかなか難しい。雑多な刺激や雑事に流されがちだ。一緒に食べる人のペースが瞑想モードでなければ余計に大変だ。

だからこそ、時間を決めて一緒に食べる瞑想ができるのはありがたい。時間が合ったらオンラインにつないでみる。食べることを瞑想にしようとする仲間がいるだけで、場が整う。30分、いや15分でも時間があればいい。深く広がりのある実践だ。同じ食べるなら、「食べ方」を変えてみる。驚きの発見があることだろう。

食べる瞑想のセッション後には、他にはないような感想がシェアされる。もっとも活発な感想が交わされるのは食べる瞑想ならではだ。世俗的な毎日の営みを瞑想としてていねいに体験すれば、自分と世界の見方が変わる。自分の反応、世界とのつながり、生かされている実感、そして生きる喜び。

ひとつの食材を見つめ、来し方に思いをはせる。どれだけ多くの自然の要素や人の手がかかわって、目の前にそれが現れたかを想像する。どれかひとつ欠けても、食べることは成立しない。食物は壮大な因縁生起のたまものだ。

それを感じ、お互いに微笑んで挨拶をする。食べる奇跡を分かち合えることに感謝し、画面越しにお辞儀するだけでつながることができる。

一口ごとに反応する体と心を観察する。驚くほど微細な仕組みが体にあることに気づく。意志でコントロールできることと、反射的に行われること。体の奇跡。

心に貪りや嫌悪感や記憶やイメージがせわしなく去来する。充足感、欠乏感や焦り、心の散乱、関連する記憶、想像。

食べることは大きな循環の一部だ。一緒に食べる人だけでなく、社会のすべてと、地球と、時空間と、太陽や月や星とのつながりを実感するときだ。

とてつもなくゴージャスなその体験には、大げさな準備も装置もいらない。用意するのはふだんの食事、または一杯のお茶とちょっとしたお茶うけだけでも、ていねいにいただくなら十分だ。

そう、ともあれ一杯のお茶から始めること(喫茶去)。それも立派な食べる(飲む)瞑想になる。

 

*スケジュールはこちら(ときおり変更もあるので、必ず以下から確認してください)

https://mindfulness-village.mystrikingly.com/schedule

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【食べる瞑想会】
毎週水曜日・金曜日午後12時15分 ~45分

夜7時半~8時(不定期開催)

マインドフルな食生活を通して、気づきの力を培います。はじめて食べる瞑想に取り組む方でも、安心してご参加ください。また、普段お一人でお食事をされている方、「食」について考えてみたい方にもおススメです。お待ちしております!

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