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良質な問いとは?〜成長につながる問いかけコーチング#105

今日のテーマは「良質な問いとは?」です。この「良質な問いとは?」という問いは私自身もよく聞かれることがあります。さらに、セミナーやトレーニングの場で「育成には "問い" が重要です」という話をすることもよくあります。では、あなたの考える「良質な問い」とはなんでしょうか?

よくこの問いを投げかけると「相手に気づきを与える問い」「お互いの信頼関係が生まれる問い」「相手が深く内省できる問い」「相手の行動を促す問い」というように、さまざまな答えがかえってきます。もちろんこのように、一人ひとりが「自分にとっての良質な問い」とはどんな問いなのかを考え、定義づけることも大事なことです。

しかし、「問いとは」を考える前に一度みなさんに考えてもらいたいのは、みなさんが実は日常生活の中でも、普段から自分自身にたくさんの問いを立てているということです。

例えば「この人は今何を考えているんだろう?」とか「自分は今この仕事にどんな姿勢で向き合っているのか?」「自分は今どんな感情を抱いているのか?」など、自分自身に対しても無意識的にたくさん問いを立てながら過ごしています。

もちろん「相手にとってどうか」「自分にとってどうか」という問いも良いのですが、本質的に良質な問いとはなんだろう?と考えたとき、あなたにとって何がその基準となるのか考えてみてください。

参考までに私の「良い問い」に対する定義をお伝えします。
私にとっては、「相手に気づきを与えるか」「現状把握ができるか」などではなく、「そもそも問いの目的は明確か」というのを良い問いの定義としています。「この問いは目的に沿っているか」を見るわけですね。

例えば、相手に元気になってほしい・前向きになって欲しいという目的があった場合、相手に聞く問いはポジティブになれる問いです。「昨日うれしかったことはなんですか?」「最近感謝されたことはありますか?」などですね。反対に、自分自身としっかり向き合って成長してほしい、今は辛くて居心地悪さを感じても、そこから成長に向かって欲しいという目的の場合は「あなたのズルさはどこにありますか?」や「今言い訳していることは何ですか?」「目を背けていることはありますか?」というような質問をします。

このようにポジティブになってほしい場合、成長してほしい場合の質問は当たり前ですが全然違いますよね。相手にとってどんなインパクトを与えるかも大事ですが、なぜそのインパクトを与えたいのかということを明確にしましょう。ただ質問リストを並べて「この質問は良いから聞いてみよう」と問うのではなく、自分自身が今投げかけようとしている問いの目的はなんなのか、これを見つめ直してみてください。

もちろん問いだけに限りません。相手とただ対話をしたり一緒に仕事を進めていくなかでも、自分自身が発する言葉は目的に応じた適切な言葉になっているか意識してみましょう。

もちろんこのvoicyでテーマにしている問いにもひとつひとつ目的を明確にしています。ぜひみなさんも問いを立てる際には「そもそも問いを発する目的は何か?」これをクリアにしてみましょう。そうすると自ずとそれに紐づく問いが生まれるはずです。

と言っても、この目的と問いの一致はそう簡単にできるものではないです。ですが、ぜひ日頃からたくさんの良質な問いに触れて、自分自身の質問力もあげていってもらえると良いと思います。あなたが問いを受けた場合にも、その問いの背景にはどんな目的が隠されているのかをぜひ考えてみてください。

※ 本記事は、中竹竜二Voicyチャンネル『成長につながる問いかけコーチング』より、内容を再編集し、記事化したものです。


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