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合格率0,002%

合格率0,002%・・・。

あなたは、この数字が何かご存知ですか?
東大の合格率? いいえ、違います。宝塚歌劇団の合格率? いいえ、違います。
毎年約1000人が受験して、たった40人しか合格しない宝塚歌劇団よりも狭き門です。

2008年に行われたこの試験には、963名が受験し、合格したのは、

たったの・・・2人。

この超難関な試験は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が行う宇宙飛行士選抜試験の合格率です。

知力・体力共に優れた人しかなれない宇宙飛行士。そんな本物のエリートの人たちでも、宇宙空間では人に備わっているある機能が働かないために、地球に帰還した時には、一人で立って踏ん張れないくらい弱ってしまいます。

なぜでしょう?

もちろん「無重力だから」というのが大きな理由の1つです。
ですが、筋力そのものが原因ではありません。
なぜなら、宇宙飛行士さんは毎日2時間半も筋力トレーニングをされています。 2時間半の筋トレを毎日です。 それだけトレーニングをしていても、宇宙から地球に帰ってきた時は、一人で立てないくらい筋力が弱ってしまいます。

なぜでしょう?

実は、無重力によって人のある機能が働かなくなってしまうからです。
そして、その機能を上手く利用することが、立位保持や歩行バランスを取るには必要になってきます。

その機能とは、耳の機能です。
耳の機能と言っても、音を聴く聴覚ではありません。

◕  頭がどっちに傾いているか?
◕ どれくらいのスピードで頭が動いているのか?
◕ どっちが上で、どっちが下か?
を感じる三半規管のことです。

この三半規管に刺激が入ると、体幹や足を支える筋肉や姿勢を保つ筋肉に刺激が入る機能が人には備わっています。

このシステムを司る神経の通り道を外側前庭脊髄路と言います。
もし、あなたが足を滑らせてコケそうになっても、「パッ」と足を着いて体を支えることができるのも、この機能のおかげです。
「あっ、危ない!じゃあ、足で踏ん張って体を支えよう!」なんて考えていたら、その間に転倒してケガをしてしまいます。
「あっ、危ない!」と思った瞬間には、体が勝手に反応してくれますよね。

こんな機能が、もともと人には備わっています。これをリハビリに応用するに越したことはありません。

先程の宇宙飛行士さんの例で言うと、
宇宙だと無重力空間なので、頭がどっちに傾いている?とか、どれくらいのスピードで頭が動いている?とか、どっちが上で、どっちが下すらもありません。 つまり、三半規管が働かない状態です。だから、重力に対して姿勢を保つ筋肉に刺激が入らず、宇宙から地球に帰ってくると体を支えることができなくなってしまっていたんです。毎日、2時間半の筋トレをしていても、です。

良く考えればわかることなんですが・・・
赤ちゃんが立つために筋トレをしている姿を、あなたは見たことありますか? 
ないですよね。

赤ちゃんの体はムキムキですか?
ムチムチですけど、腹筋が6個に割れていたり、太ももが異様に太かったり、ふくらはぎの筋肉が発達したりしていませんよね。

まったく筋力が必要ないと言っているのではありません。
立位を保ったり、歩行を安定させるには、筋トレをするだけでは不十分です。耳の三半規管を使った外側前庭脊髄路による刺激と体を支える筋力の双方がうまく働くことが大事になります。

この外側前庭脊髄路による刺激は、意識しなくても勝手に体が反応して、足での踏ん張りや体幹を支えるように働きかけます。
スクワットのように、太ももの筋肉を意識して、膝が前に出過ぎないように、ゆっくり下りて、ゆっくり上がる。なんてことを意識してする必要はありません。第一お子さんが、そんなことできるわけありませんよね。

それに、この耳の機能はもともとすべての人に備わっている機能です。特別なトレーニングや練習をしなければ得られない能力ではありません。
それに、例え大脳にダメージがあったとしても、この機能は生きていることが多いです。
なぜなら、この機能の中枢となる前庭神経核は脳幹にあるからです。
脳幹は生きていくために必要な呼吸、摂食・嚥下、睡眠や意識の覚醒などの機能に関わっています。ですから、こういった機能が残っていれば充分に活用できるでしょう。

もし、あなたのお子さんが、何らかの理由でベッドで横になっている期間が長かったり、座っていても常に頭が傾いていたり、足で体を支える機会が少なかったりして、耳の三半規管の機能をうまく使てこれなかったとしたら・・・
足の踏ん張りが弱くて立位を保てないのも、歩行時のバランスが悪くてフラつくのもそのせいかもしれません。

ぜひ、この耳の機能を活かしたリハビリを取り入れてみて下さい。

確かに個人差はあります。それに、すぐに改善が見られるとも限りません。ですが、耳の三半規管の機能をリハビリに取り入れれば、今までより効果的なリハビリになることは間違いありません。

◕ お子さんが一人でイスや壁を使ってでも立ち上がれたり
◕ あなたと一緒に手をつないでお散歩できたり
◕ あなたの手を離れて、一人で公園の遊具に向かって走り出す。

そんな日に一歩でも近づけることを心より願っています。


『子供専門リハビリ 手あて』


追伸:
もし、あなたがお子さんの足で踏ん張る力を高めて、立位や歩行バランスを改善するためのリハビリ・施術をご希望でしたら、以下より、ご連絡ください。

https://lin.ee/4hlxIMYuw

メールアドレス:egaonorihabiri@gmail.com

『子供専門リハビリ 手あて』は肢体不自由のお子さん、難病のお子さんを全力でサポートさせて頂くことをお約束します。


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