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【技術史】鉄筋コンクリート

コンクリートは圧縮には強いのですが、引っ張られるとやがて破断します。また、鉄は圧縮されると曲がってしまいますが、引っ張りには強い性質があります。この両者を結びつけた最強の建築材料が鉄筋コンクリートです。
このような、それぞれの利点を生かして、欠点を補うような材料の組み合わせからつくる素材を複合材料といいます。
鉄筋コンクリートを発明した人は何人もいますが、実用化という点で最初の仕事を成し遂げたのは、パリの造園師ジョゼフ・モニエです。当時、伝統的に陶器でつくられてきた植木鉢の世界にも新素材のコンクリート製が登場し始めていましたが、重くて割れやすい欠点がありました。
そこで、モニエは、これを軽くするために、薄くしながら強度を上げる方法を模索し、鉄の金網にコンクリートを流し込んで成形する方法を考え出します。1867年のパリ万国博覧会に鉄筋コンクリート製の植木鉢を出品して好評だったため、特許を取得しています。
その後、ドイツの建築家グスタフ・バイスがモニエから特許を取得し、鉄筋コンクリート製の橋の建設が始まりました。



『参考資料』
https://alchetron.com/Joseph-Monier

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