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SESについて

テクニケーションはいわゆるSES企業で、エンジニアがクライアントワークする対価として、取引先に人月単価を請求するというビジネスモデル。
図解すると下記の通り。
※3次請けのSES企業の社員がPMとして参画するケースもあるため、飽くまでよくある一例

キャプチャ

レイヤー毎の役割

システム開発やインフラ構築を行う会社の種別はざっくり下記4パターン。

①自社開発企業(SaaS系、パッケージベンダ等)
②受託開発企業(SIer、ソフトハウス)
③SES企業
④派遣会社

①②が自社エンジニアのリソースが不足した時、③④に外注する。
日本の雇用制度だと社員との契約を一方的に切ることができないため、雇用の調整弁として③④を活用しているというのが実態であり、だからこそ③④はニーズがある。
では③④は①②にとっての下請けであり、メリットは皆無なのか?というと意外とそうではなかったりする。

それぞれの企業のメリデメ

①②は売上と利益を青天井で狙える反面、下記リスクが伴う。

①自社開発企業(SaaS、パッケージベンダ等)のリスク
⇒当たり前だけど自社製品が売れないと倒産する
 同業他社との激しい競争にさらされるため、常に新たな打ち出しをしなければコモディティ化してしまう
②受託開発企業(SIer、ソフトハウス)のリスク
⇒納期までにクライアントが要求する品質を担保した成果物を納品できないと売掛金を回収できない
 プロジェクトが遅延すると社員に残業をさせるか、赤字覚悟で外注するなどの対応をせざるを得ない

対して③④は派遣契約ないし準委任契約(履行割合型)のため、①②が発注したプロジェクトが成功したか否かを問わず、人月単価を請求することができる。
反面、人月ビジネスなので稼働人数を増やすことでしか売上と利益を伸ばすことができないため、会社をスケールさせる方法が限られてくる。

つまり、どちらが良い・悪いということはなく、各レイヤー毎に役割があり、その責任の割合と売上・利益がイコールになっているというだけ。

SESの優位性について

ここからはポジショントークが入ります。
テクニケーションはSES企業でありながら、ビジネス構造的には上流に位置する①②や上場している事業会社の社内SEが多く入社してくれている。
その理由を列挙すると、SESの優位性が見えてくる。

・様々な案件に携わることができるため、幅広いスキルが身に付きやすい
 また、案件を選ぶことができる為、伸ばしたいスキルから逆算して案件に参画することも可能
 ※イニシアティブを取るのがエンジニアor営業なのかは会社の方針により異なる
・会社間の契約が準委任契約の為、いざというときは退場して別案件にスライドできる
 プロジェクトが炎上してしまった際や、どうしても合わない人が現場に居る場合は、体調面に影響が出る前に環境をリセットできる
・エンジニアの希望に合った働き方を提案できる
 例えば「テレワークあり」、「出社の場合電車移動30分以内」など
 給与に関しても売上から逆算し、どれくらいの単価の案件にアサインできれば希望年収をクリアできるかを算出することも可能
・実務経験と単価がある程度連動しているため、売り上げ目標が立てやすい
 また、毎月単価を請求できるため、経営リスクが①②と比較した時に低い

つまり、①②と比較した時にライフワークバランスを意識した働き方を実現しやすい点にあると考えている。
①②はプロジェクトを成功させないと会社の存続に関わるので、目先のビジネスを回すことが最重要事項であり、社員の希望は蔑ろになりがち。
(半面、会社規模にもよるけど実績を出して責任のある役職に就くことができれば、社員として年収1000万円以上狙えるのは①②の大きな魅力)

その点、SES企業は飽くまで協力会社という立場なので、プロジェクトへの参画が決まった際には最大限貢献する為の努力をする責任は生じるものの、外的要因でプロジェクトが炎上した結果高稼働が続き、エンジニアの体調に影響が出てしまう恐れがある場合においては、撤退というカードを引くことができるため、「エンジニアが退職を崩し会社を辞め、現場にも穴が空く」という最悪のケースを避けることができる。

また、主流となりつつある技術を用いた案件に参画し、新たな技術を習得することで世の中の需要を捉え、顧客に価値を提供し続けることが可能であるため、一つの技術に特化し、需要がなくなった途端にくいっぱぐれるといったリスクをヘッジできる持続可能性の高さも、経営視点だと非常に大きい。

なぜSESは叩かれる?

上記にまとめたような優位性を活かさず、本来①②と比較した時に融通のきく働き方が実現できるはずなのに、それをしない会社が多いからだと考えている。
その結果、SES企業に入社して嫌な思いをしたという人がSNSなどで発信し、外部の人はそれを鵜呑みしてしまう、と。

ではそういったSES企業は必ずしも悪なのか?というと、そうではないのが難しいところ。
なぜなら「利益を出し、会社を長く存続させること」がすべての会社のミッションであり、それを達成するためのアプローチの一つとして、トップダウン手法を取っているかもしれないため。

終わり

SES企業に入社するなら会社ごとに戦略があるはずなので、それに共感できるかどうかという判断軸で、入社する会社を決めて欲しいと個人的には思っている。
だって人生の大部分をその会社と一緒に歩むことになるんだから。

僕が応募した時にそこまで考えていたか?というと「NO」なので説得力はないが、当時と比べると多少は視座が上がったのか、色々な物の見え方や捉え方が変わってきた。
なので考えてもよー分からん!って人は有識者に聞くのが手っ取り早いと思う。
SNSで発信している社長達は大抵優しいので、きっと親切に教えてくれることでしょう。

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