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丸亀製麺が飛行機を飛ばす?持続可能なジェット燃料『SAF』

9月4日、讃岐うどん専門店で有名な丸亀製麵を傘下に持つトリドールHD(ホールディングス)が、使用済みの廃食用油を国産の持続可能な航空燃料「SAF」の原料として供給すると発表しました。

<環境ビジネス/2023年9月6日>

トリドールHDは『資源循環』を重要課題に掲げ、食品リサイクル率30%を目標と定めています。
丸亀製麵を含む約20の外食ブランドを有し、国内だけで1000を越える店舗を展開するトリドールHD。
これらの店舗で出される廃食用油の量は年間600万トンにも及び、この大量の廃食用油を使ってSAFを生産します。

協力企業との取り組みは以下の通りです。

  • トリドールHD:国内の飲食店舗から出る廃食用油の提供

  • レボインターナショナル:SAF製造装置向けに店舗における廃食用油を収集

  • SAFFAIRE SKY ENERGY:国産初SAF大規模生産プラントでSAFを製造

  • 日揮HD:サプライチェーンの全体構築を主導

生産開始は2024年下期から2025年初頭の予定です。

🌎SAFとは

SAF(Sustainable Aviation Fuel)とは、持続可能で再生可能な原料、または廃棄物を原料とする航空燃料のこと。
従来の原油から製造された航空燃料よりも約60~80%のCO2排出量の削減ができると期待されています。

主な原料は以下となります。

  • バイオマス由来

  • 廃食用油

  • 廃棄物(ごみ)

また日本国内でのSAFの導入目標があり、2030年時点で日本の航空会社による燃料使用量の10%をSAFに置き換えることです。

🌎なぜSAFを選んだのか

ではトリドールHDは、なんで廃食用油の再利用先をSAFに決めたのでしょうか?
バイオディーゼルやバイオナフサではダメなのでしょうか。

私が思うに、SAFを選ぶ理由は2つあると思います。

  1. 航空業界のCO2排出量の削減

  2. SAFの需要拡大

◆航空業界のCO2排出量の削減

航空機のCO2排出量は、全世界で排出されるCO2の2.6%を占めています。

全世界のCO2排出量(2021年)
経済産業省「次世代航空機に向けた 研究開発・社会実装の方向性」より引用

航空業界はまだまだ成長が予想されているので、航空機のCO2排出量を削減させる必要があります。
なので、環境に配慮したSAFを使ってCO2排出量の削減を世界的に進めています。

◆SAFの需要拡大

世界のSAF供給量は、2020年時点で6.3万kLと、世界の航空燃料供給量の0.03%となています。
しかし世界のSAFの需要は2050年には4.1億kL~5.5億kLになるともいわれており、圧倒的にSAFの生産量が不足しているのが現状です。

また、日本は海外からの原油依存率が99.7%というのも大きな問題です。

日本の化石燃料輸入先(2021年)
経済産業省資源エネルギー庁HPより引用

世界的な原油需要の増加、原油価格の高騰。
今までのように原油が安定供給される保証なんてどこにもありません。

だからこそ、国内で生産できるSAFが必要なのです。

🌎おわりに

「どこでもドアがあれば、こんな問題は起こらないのに」
なんていい加減なことしか思いつきませんが、環境問題や脆弱になった日本はどうにかせんといけんなって思います。

私たち大多数の一般ピーポーが、今日を変えていくのです。

とりあえず、
できることは協力しよう!
がんばる人を応援しよう!

これにつきます。

私にできることは、環境にやさしい企業や商品を見つけてはnoteを投稿することだけですが。

身近なところから、地球にやさしく。

もっと日常にサステナブルを。

本日もありがとうございました。

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